未だに心に引っかかっていて、消化しきれない事の二つ目。

夫が単身赴任を終えて、赴任先から私達家族の住む町へ帰ってくる際、不倫相手の女同伴で帰ってきていたこと。

赴任先からの引越しには私達家族も立ち会うと再三申し出たものの、夫は

「やる事ないし、そっちも忙しいでしょ、だから僕一人で大丈夫だから来なくていいよ」

と、繰り返した。
こちらも実際多忙であったし、そこまで言うなら悪いが夫には一人で帰ってきてもらおうと言うことになった。

いよいよ、赴任先から戻ってくる日。

その日は土曜日の夜で子供は塾で不在。

私は夫の乗る新幹線が到着する駅まで迎えに行くことにした。

ただ、子供を送り出してから時間がかなりある事に気付き、私はミニシアターで映画を観てから夫の出迎えに行く事にした。

その映画はベルリン映画祭で金熊賞を受賞したイザベルユベール主演のフランス映画。

話の中で夫が若いラテン系美人と浮気をし、家を出て行くシーンがあるのだが、当時の私は夫の不倫を知る由もなく、なんだか切ない話だなぁと一人呑気に映画を楽しんでいた。

時間になり、新幹線到着の駅まで小走りで向かい、夫を待つ。

待ち合わせの時間通りに改札口に現れた夫はいつも通りで、お互いの姿を見つけるや否や、ハイタッチをして、私は夫に

「おかえりなさい!長い間、本当にお疲れ様!これからまたやっと家族一緒に暮らせるね〜またよろしくね」

とかなんとか言ったように思う。

夫もとても嬉しそうな顔をしていたと記憶しているが、なんと、この新幹線には不倫相手の女と一緒に乗ってきていた事が後々二人のLINE履歴から発覚する。

女は新幹線を降りて、そのままとんぼ返り。

夫は改札を出て妻である私のもとに。

不倫女と妻のニアミスだ。

私が改札口まで迎えに行くことは夫に事前に伝えてあったが、夫曰く、いくら止めても女が一緒に着いて行くと聞かなかったとか。

優柔不断な夫。

こんなことするから、別れられなくなるのに。

不倫女は一人ぼっちの帰り道、夫のLINEに繰り返し、寂しい寂しい、涙が止まらないよ。次はいつ会える?というメッセージを送ってきていた。

そんな事何も知らない私は、駅のそばの夜景が見えるお店で夫と「おかえり」の乾杯をしていたのだ。

夫にとっては取るに足らない事。

でも、私は何度思い出しても不愉快な気持ちになる。

ついでにいうと、この新幹線の改札が今や地雷となってしまい、出張などで新幹線に乗るたびブラックになってしまう。

夫は本当に浅はかで馬鹿だ。