くれよんしんちゃん
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:19:47.81 ID:DrVx9ooG0
初めて書いた。途中までだが意見を聞きたい。

給食後の休み時間、そろそろ夏になろうかという季節に子供達の元気な笑い声が聞こえる。

「じゃんけんぽん!」
マサオ「わーいネネちゃんが鬼だ~!」
ネネ「全く・・・なんでこんな子供っぽい遊びなんだか・・」
風間「おーいネネちゃんこっちこっちー!!」
ネネ「ここはやっぱり弱い者を叩くべきね。足の遅そうなボーちゃん狙いよ・・」
ボー(遠くの方から)「・・・ボー」
ネネ「うっ・・ボーちゃん意外に早いわね。って・・あんた何してんの・・」
しんのすけ「コアラごっこ。」
ネネ「今は鬼ごっこでしょ!早く逃げなさい!!」
しんのすけ「ほ~い」
ネネ「全くもう・・」
まさお「ネネちゃん早く~!!」

いつもと同じ時間、同じ仲間達と笑いあう。それはどれだけ大切で幸せな時間なんだろう。

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:20:31.80 ID:DrVx9ooG0
ブロロロロロ・・・
しんのすけ「おかえり~」
みさえ「ただいまでしょ!早く手を洗ってらっしゃい!おやつは机の上にあるからね。」
しんのすけ「わーいチョコビ~チョ・コ・ビ~!君に会うためにオラは生まれてきたんだよ~!」
みさえ「馬鹿な事言ってないで早く手を洗ってらっしゃい!」
しんのすけ「妖怪三段腹ババァ」
みさえ「しんちゃ~んおてては洗わなくていいからちょっとこっちにいらっしゃ~い☆」

ひろし「ただいま~。ん?どうしたしんのすけ。そんなに顔を歪ませて。」
しんのすけ「・・・」
ひろし「おいみさえ~帰ったぞ!」
みさえ「お帰りなさーい」
ひろし「なぁみさえ、後でしんのすけが寝た後に話がある。」
みさえ「?」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:21:08.57 ID:DrVx9ooG0
その日の夜

みさえ「え~!!単身赴任~!!!」
ひろし「うん。そうなんだ。実は北海道に転勤になっちゃってね・・」
みさえ「この家はどうするの?!私あなたと離れて暮らすなんて・・絶対嫌よ!!!」
ひろし「しょうがないだろ。会社の命令なんだから!!上に上がれるチャンスなんだよ!ここで失敗はしたくないんだ!それに・・まだこの家にはローンだって残ってる。」
みさえ「だからって・・」
ひろし「お前には迷惑をかける事になる。でも俺だって・・俺だってしんのすけやみさえと離れて暮らしたくないんだよ!!!でも仕方ないんだ!会社で偉くなって2人にもっと楽な生活させたいんだよ!!」
みさえ「あなた・・・」
ひろし「わかてくれ・・俺も辛いんだ。」
みさえ「そんな事言って、あなた北海道で可愛い子でも見つけて鼻伸ばしてたりしそうで・・」
ひろし「なっっ!みさえ!!」
みさえ「うふふ、冗談よ!わかったわ。夫の未来を見守るのも主婦のつとめね。」

みさえは泣いていた。唇を噛んで下を向いて、肩を震わせていた。それでもみさえはひろしに不安にさせないように精一杯の明るい声で話した。

みさえ「でもしんのすけには何て言うの?あのこまだ五才よ・・」
ひろし「わかってる・・でもあいつも男だ。ちゃんと話せばきっとわかってくれるさ。」

ひろしはしんのすけの寝ている寝室の方に目をやった。

ひろし「あ・・」

そこにはカンタムロボのパジャマを着たしんのすけが立っていた。

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:21:23.79 ID:14aRbJrd0
ひ、ひどい!!!

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:21:49.25 ID:DrVx9ooG0
みさえ「しんちゃん!あなた寝てなかったの?!さっ早く寝な・・」
しんのすけ「オラ嫌だぞ!!」

少しの沈黙が流れる。

ひろし「しんのすけ・・」
しんのすけ「オラ絶対嫌だぞ!!」

しんのすけはそう言って布団の中に潜りこんでしまった。

みさえ「あなた・・」
ひろし「仕方ない、今からしんのすけと話してみるよ。」


ひろし「なぁ、しんのすけ」
しんのすけ「絶対嫌だぞ!!オラ・・オラ・・」
布団が小刻みに震えている。
ひろし「少し話を聞いてくれないか?」
しんのすけ「話す事なんて無いぞ!!父ちゃんそんな会社辞めちゃえばいいんだ!!」
ひろし「・・・なぁ、しんのすけ、覚えてるか?お前がまだ3才の頃一緒に川に魚釣りにいったよな?」
しんのすけ「うるさい!!父ちゃんなんか大嫌いだ!!」
ひろし「父ちゃんと自転車で2人で行ったよな?覚えてるか?」
しんのすけ「グスッ・・覚えてないぞ・・」
ひろし「そうか。まぁまだお前はちっちゃかったもんな。こ~んなおっきい魚を捕まえるんだって言ってしんのすけ張り切ってたなぁ・・」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:22:38.69 ID:DrVx9ooG0
ひろし「あの時は結局魚一匹も捕まえられなくてなぁ、2人でがっかりしながら家に帰ったんだ。」
ひろし「それで帰りに夕焼けの中自転車こいでる時にな、お前父ちゃんの背中で寝ちゃってさ。よだれが背中にたくさんついてたんだよ。」

しんのすけは覚えていた。大きな大きな太陽が街の向こうに沈んでいく中、ひろしの暖かい背中に安心して眠りについたあの日の事を。

ひろし「その時さ、お前の寝息を聞きながら父ちゃん思ったんだよ。しんのすけは俺にとっての天使なんだなぁって。」
ひろし「お前にはな。強くて優しい男になってほしいんだ。そのために父ちゃんはどんな事だってやってやるさ!」
しんのすけ「じゃぁオラのために遠くになんかいかないで!!」
ひろし「ははは・・俺もしんのすけと離れるのは辛いんだ。でもな、しんのすけが幸せになるために、いい男になるためにどうしてもいかなきゃいけないんだよ。会社は辞められない。しんのすけとみさえのためにもな。」
ひろし「必ず帰ってくるからさ。いい子にして待っててくれないか?父ちゃんとしんのすけの男同士のお約束だ。」
しんのすけ「・・嫌だぞ・・。」
ひろし「そうか・・いきなりだもんな。ごめんなしんのすけ。」
しんのすけ「だったら・・」
ひろし「ん?」
しんのすけ「オラも一緒に行く!父ちゃんともっと思い出作りたいぞ!!もっとたくさん楽しい事したいぞ!!父ちゃんの臭い靴下も我慢する!キャバクラ行ってた事も母ちゃんには言わない!!だから・・だから・・」
ひろし「まいったな・・」
みさえ「あなた・・キャバクラって何かしらねぇ?」
ひろし「えっ?!いや、それはその・・仕事で仕方なくなんだ・・決して理恵ちゃん目当てなんかじゃ・・」
みさえ「ふ~ん理恵ちゃんねぇ・・」
ひろし「(しまった)いや違うんだその・・」
みさえ「決めた!!!」
この一言の意味がしんのすけにも通じたのだろうか、しんのすけは布団から頭だけ出したてみさえを見た。そして待ってました!と言わんばかりの目でみさえを見る。

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:23:50.05 ID:NdJpBhWZO
(.ω;)

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:24:23.03 ID:DrVx9ooG0
>>4
そうか・・スレ汚してすまん・・

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:24:52.37 ID:T/mXjUJtO
wktkだからはやく

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:25:14.02 ID:DrVx9ooG0
みさえ「この家にはお世話になったわね・・」
ひろし「お・・おい、みさえ何を言ってるんだ?」
みさえ「あなた~。私北海道なんて初めてなの!!あなたは出張で何度か行ってるわよね?美味しいラーメン屋知ってる?」
ひろし「ば・・お前この家ローン残ってんだぞ!!それにアパート暮らしだ!苦労するぞ!!」
みさえ「あなたが北海道で浮気しないためにもついていかなくっちゃ!!それに夫の未来を見守るのも主婦のつとめ!!」
しんのすけ「わ~いわ~い北海道だ~!!綺麗なお姉さんいっぱいいるかなぁ?」
ひろし「しんのすけまで・・全く・・こんな事になるなんてな。なぁしんのすけ、本当にいいのか?もう友達にも会えなくなっちゃうんだぞ?」
しんのすけ「オラ、父ちゃんと一緒じゃないと嫌だ!!まさお君やネネちゃんやボーちゃんや風間君と離れるのは辛いけど、でも父ちゃんと離れるのはもっと嫌だぞ!!」
ひろし「しんのすけ・・」
みさえ「やっぱ家族ね。」
ひろし「わかったよ・・俺も覚悟を決めたよ。じゃあ長年住んだ埼玉ともお別れだけど、いざ北海道へ!!野原家~!!!!」
三人「ファイヤ~!!!!」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:26:29.43 ID:DrVx9ooG0
すまん、即興で1時間で作ったから少し矛盾とかあると思う・・


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:26:50.72 ID:T/mXjUJtO
ひまわりは…

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:27:56.69 ID:NdJpBhWZO
>>12
ちょwwwwwwww

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:28:50.04 ID:DrVx9ooG0
>>12 生まれる前の設定なんだ・・今第2部書いてるんだが必要なさそうだな・・

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:28:56.21 ID:8PaQtyHz0
むさえちゃんの中温かいぞ

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:29:52.13 ID:DrVx9ooG0
>>15
むさえ?!

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:30:30.74 ID:T/mXjUJtO
いや書いてくれ!時間が時間だから人少ないだけだろ

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:31:34.30 ID:DrVx9ooG0
>>17
そう言ってくれると嬉しい。ちょっと久しぶりに頑張ってみる。

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:32:37.50 ID:T/mXjUJtO
むほ!頑張れ

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:34:52.28 ID:P5zWXBjMO
妖怪三段腹ババァとかナツカシス

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:41:29.74 ID:T/mXjUJtO
マダー

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:46:37.38 ID:DrVx9ooG0
ごめん少し時間下さい・・

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 03:57:00.37 ID:DrVx9ooG0
自作自演保守

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:16:24.73 ID:DrVx9ooG0


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:29:12.68 ID:DrVx9ooG0
誰もみてない・・か・・

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:30:40.45 ID:y+/3BQHQ0
|ω^)

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:42:27.86 ID:y+/3BQHQ0
回転の課?

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:49:34.55 ID:DrVx9ooG0
頑張ってるよ・・でも書く程話が長くなるんだ・・

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:54:20.82 ID:DrVx9ooG0
みさえ「しんちゃんほら急いで!!バス来ちゃうわよ!!」
しんのすけ「ほ~い・・」

慌しい今日が始まる。昨日の話は無かったかのようないつもの朝だ。

先生「おはようございま~す!!」
みさえ「ちょっとしんちゃんほらはやくおパンツはいて!!」
しんのすけ「オラアクション仮面のおパンツじゃないと嫌だぞ!!」
みさえ「ってなんで私のシルクのおパンツはいてんのよ!!これ3900円もしたのよ!!」
先生「行って下さ~い」

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:54:49.84 ID:DrVx9ooG0
みさえ「なんで、はぁはぁ、毎日こんな無駄な事を、はぁはぁ、しなくちゃ、はぁはぁ、ならないのよ、はぁはぁ・・」
しんのすけ「遅いぞみさえ~」
みさえ「うるさいわね!!あんたのせいでしょ!あ、おはようございます~!!おほほ・・」
しんのすけ「母ちゃんその声気持ち悪いぞ・・」
みさえ「はぁはぁ・・でもちょうどいいわね。退園の手続きもしなくちゃいけなかったし・・」

後、一週間・・しんのすけは5才児ながらに胸のしこりを感じながらみさえを見た。
きっともうこの光景は見れなくなるのかもしれない。きっともうこの坂をみさえが愚痴を言いながら上る事は無くなるかもしれない。
後悔はしていなかった。でも辛い事がこれからあるのはしんのすけにもわかる。

みさえ「到着~・・はぁ、はぁ・・・じゃあママは園長先生の所に行ってくるから、しんちゃんも教室に行ってらっしゃい・・」
しんのすけ「みさえごくろ~!」

げんこつと同時に飛び立つすずめ達。空は青く青く続いていた。

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:55:25.52 ID:DrVx9ooG0
風間「しんのすけまた遅刻かよー!」
まさお「毎日お母さんも大変だね。しんちゃんももう年長さんになるんだからこれからはお母さんに楽させてあげなよ~」
ネネ「偉そうねまさお君。昨日サッカーボールにぶつかって大泣きしてた誰かさんにも言ってあげたら~!」
まさお「そんなネネちゃん・・誰にもいわないって言ってたのに・・うわぁ~ん!!」
ボー「ボー」

みんなの顔を見た瞬間、しんのすけは寂しさでいっぱいになった。

しんのすけ「あのね。オラ・・」
風間「どうしたしんのすけ?」
しんのすけ「やっぱ何でもないぞ・・」
ネネ「どうしたのかしらしんちゃん・・元気ないわね。」

先生「しんちゃん、ちょっとこっちに来てくれる~?」
風間「あ、先生きたぞ~」
先生「しんちゃん・・これからみんなに言うけど、いい?」
しんのすけ「・・・」
先生「は~いみんなこっち向いて~!!今日はみんなに悲しいお知らせがあります!」
しんのすけ「やっぱ言わないで!!」
先生「しんちゃん・・。」
ネネ「な~に?しんちゃんまたなんかしたの~?」
先生「いや・・実は今日しんちゃん体調が悪いからみんなちょっと気遣ってあげてねー!」
まさお「え?!しんちゃん大丈夫?!」
しんのすけ「大丈夫だぞ。」
風間「早退した方がいいんじゃないか?本当に辛そうだぞ?」
しんのすけ「大丈夫だぞ!!全然元気だから気にしないでか・ざ・ま・く~ん!」
風間「わかったから顔を近づけるな・・」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:56:08.12 ID:DrVx9ooG0
職員室にて

先生「しんちゃん・・今までありがとね。しんちゃんがいてくれたからクラスのみんなも明るくなったわ。」
しんのすけ「まだ一週間あるぞ。」
先生「うん・・ごめんね・・先生しんちゃんとお別れなんて・・突然すぎて・・」
しんのすけ「ふっ、泣いた顔は似合わないぜみどり・・」
先生「ごめんね・・それで、お友達達にはいつ言うの?今日の帰りに・・言う?」
しんのすけ「・・オラが最後の日に言うから、でないとみんないつも通りにならないから・・」
先生「わかったわ。それじゃあ先生からは何も言わない。しんちゃんが自分の言葉でみんなにお別れしてね。」
しんのすけ「わかったぞ・・」

ガラガラ・・

先生「しんちゃん・・辛いわよね・・」
松坂「あ~らこれは吉永先生、今日も一段と暗い顔してるわねぇ」
先生「・・・松坂先生~・・」
松坂「な・・何、どうしたのよ・・」
先生「しんちゃんが・・しんちゃんが・・うゎ~ん・・」


いつもの昼休み、いつもとは違う光景・・季節は確実に進んでいく。


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:56:43.56 ID:DrVx9ooG0
ネネ「じゃあまさお君は毎日に疲れ果てて唯一の友達が猫の冴えない中年サラリーマンね!」
まさお「また僕ばっかりこんな役・・」
ネネ「それで風間君がクールな宅配便のお兄さん、でしんちゃんが・・あれ?しんちゃんは?」
風間「あれ?さっきまでいたんだけどなぁ?おーいしんのすけー!!」
ネネ「いないわね・・それじゃあボーちゃんが遠くで亭主の浮気を見張っている探偵ね。」
ボー「ボー」
まさお「しんちゃん大丈夫かなぁ・・」


しんのすけ「今日はなんか元気がでないぞ・・」
鉄棒の端に座ってしんのすけは上を見上げる。真っ白な雲が流れている。
(オラ、お別れなんてできないぞ・・)
ここにいるのが当たり前だった。当たり前だと思っていた。
みんなで卒園できると思っていた。もう、叶わない。
何もかもがいきなりすぎた。しんのすけは心の整理もついていない。
しんのすけは誰にも見られないように泣いていた。


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:57:33.30 ID:DrVx9ooG0
しんのすけ「明日からはちゃんとしよう!うん!オラはみんなと笑ってお別れするんだ!」
ボー「ボー」
しんのすけ「おわっぼぼ、ボーちゃん・・」
ボー「しんちゃん 元気無い みんな心配 してる」
しんのすけ「あは~ボーちゃん優しいなぁ。そんなにオラの事見てたの~?」
ボー「ボー・・しんちゃん こっち向いて しゃべって」
しんのすけ「今ボーちゃんの顔みたらオラ惚れちゃうかも~☆」

あと少し・・今涙を見せたらみんなにばれてしまう・・




35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/16(日) 04:57:50.19 ID:DrVx9ooG0
ボー「しんちゃん!」
不意に視界が回転する。目の前にあるボーちゃんの顔・・
しんのすけ「・・ボーちゃん・・・」
ボー「僕達 友達 しんちゃん 辛い 僕達が力になれるかも」
しんのすけ「ボーちゃん・・でも・・オラみんなと笑って・・」
ボー「しんちゃん!!!」
しんのすけ「ボー・・ちゃん・・わかったよ。でもボーちゃんみんなに言わないでね?」
ボー「約束 する」


もう5分もしないで昼休みは終わる。
鉄棒の端にいる影が二つ、揺れていた。

ボー「しんちゃん なんでみんなに言わない?」
しんのすけ「だってオラみんなと笑いながらお別れしたいんだぞ・・きっと言ったらみんな態度変わっちゃうぞ・・オラ、最後までいつも通りでいたいから・・」
ボー「そんな事 ない」
しんのすけ「いいの!オラ何となくわかるから・・だからボーちゃん誰にも言わないでほしい・・」
ボー「わかってる しんちゃんが 自分でみんなに 言うべき」
しんのすけ「ぼーちゃん・・ありがと・・・」


ネネ「あー面白かった!まさお君明日もこの続きするからね!」
まさお「えーまだやるのー?」
ネネ「あ、ボーちゃん!いい演技だったわよ!!あー疲れちゃった。早くシャワー浴びたいなー」
ボー「(いなかったの 気付かれて ない!!)」