Sanctum Demo 感想と攻略 | dmkm: FPS Syndrome

Sanctum Demo 感想と攻略

$dmkm: FPS Syndrome

Showcase: Sanctum - Epic UDK

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SanctumはFPSとタワーディフェンスを融合させた新しいタイプのゲームである。元々はUT3のModとして開発されていたのだが、β版の評価が高かったこともあり、製品化される事が決まったらしい。これはそのデモ版という形になる。

UT3Mod版は私もプレイしたのだが、タワーや武器のアップグレード要素も無くいかにもβ版という感じだった。しかしこのアイディアは素晴らしいし、グラフィックも含めてModとは思えない程のクオリティが有ったので期待していた。今回リリースされたデモ版ではどれだけ変更が加えられているのだろうか。

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このゲームの基本はタワーディフェンスである。橋のようなフィールドの中に壁やタワーを設置して道を作り、Wave毎にやって来る敵を撃退する。10体の敵を通過させてしまったらゲームオーバーとシンプルである。

本作の特徴はプレイヤー自身が銃を撃つことにより防衛に加担出来るという点である。普通のタワーディフェンスは敵が攻めている間もタワーの設置やアップグレードをし、後は神の視点から眺める位のことしか出来ないのだが、本作はタワーを設置したり出来るのはWaveの合間のみで、Waveの最中は自身が持つアサルトライフルやスナイパーライフルを使って一緒に戦うFPSパートになる。

一人称視点なのでタワーディフェンスの知識だけでなく、FPSとしての腕前と敵の位置を把握する能力が求められる。普段は設置した壁の上に乗って戦うことになるのだが、あまり壁を複雑に建てすぎると視界が遮られてしまい、敵の通過を見逃してしまうことが良くある。そのためプレイヤーは効率の良いタワーの設置と視認性の両方を意識してタワーを設置しなくてはならない。これが結構面白い。

デモ版になってタワーと武器を3段階までアップグレードすることが可能になった。全てをアップグレードするにはリソースが足らないので、アップグレードする物とタイミングが重要になる。

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設置出来る物の種類はまだ少ないのだが、対空用や動きをスローにさせる物など、基本は押さえている。武器はアサルトライフルとスナイパーライフルの2種類しかないのだが、アサルトライフルはアップグレードするとグレネードが発射出来たり、スナイパーライフルは3連射が可能になったりする。敵は弱点が設定されており、そこを狙うとずっと高いダメージを与えられたり、もしくはそこを攻撃しないとダメージが入らなかったりする。敵は素早く動くし、飛空タイプの敵は小さいので、Aimがそれなりに求められる。

グラフィックはModとは思えないほどにレベルが高く、サウンドの質も高い。

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ここまで聞くととても面白そうだし、実際それなりに面白いしかなり可能性を感じるゲームなのだが、現時点では問題点が多い。ボリュームがまだ少ないということもあるのだが、このデモをやって感じた大きな問題は、「あまりに難易度が高すぎる」のと、「崩壊しかかっているゲームバランス」の二つだ。

難易度設定は用意されていないのだが、デモ版にしては信じられないような高難易度になっている。デモ版ではWave12までプレイすることが出来るのだが、恐らく多くの人がWave7で詰むことになる。制作側はクリアさせる気が有るのか、それともテストプレイをしていないのかと疑ってしまうレベルである。

これの理由としてはまずチェックポイントやセーブが一切出来ない。Mod版でも出来なかったのだが、例えばWave7を過ぎてゲームオーバーになってしまった場合、その場面に戻るために最初からやり直さなくてはならない。そしてそれには10分以上かかってしまう。タワーディフェンス系においてチェックポイントやセーブは必須レベルなので、Waveの合間だけでもセーブを可能にするべきである。

そしてもう一つの理由は、タワーディフェンスなのにバランスがFPS寄りすぎるという点である。FPSとタワーディフェンスの融合が、防衛をタワーに任せるプレイも、自分を強化して積極的に戦うプレイを選べる自由度を生み出していると思うのだが、このデモ版では自分で戦った方が圧倒的に強いし、クリアするには自分の強化とFPSの腕前がほぼ必須になっている。つまりタワーディフェンスだからといってタワーに防衛を任せると途中で確実に詰むのである。

まずタワーの攻撃力と、後半の敵の体力が吊り合っていない。タワーは序盤は協力だが、後半になると最大アップグレードしても攻撃力が敵の体力の増加に全く追いつけない。そして敵には弱点が設定されているのだが、タワーが弱点を攻撃してくれない。それどころか、ダメージを受けないポイントを延々と攻撃していたりする。なのでタワーを建てるくらいなら、とっととスナイパーライフルのレベルを3にして、敵の弱点をひたすら狙撃していた方がずっと楽にクリア出来る。スナイパーライフルのレベルを上げれば大体の敵は一撃で倒せてしまうのに、タワーは幾ら設置しても後半は殆ど倒しきることが出来ない。敵の体力が幾ら残っていようとスナイパーライフルを使えば一撃で倒せてしまうのだからタワーの意味が無いのだ。

この"タワーディフェンスが特徴なのにタワーに防衛を任せると詰む"という構造上の欠陥に気付かない限り、このデモ版はクリア出来ないのだ。特にWave7、Wave10、Wave12は信じられない難易度になっている。かなり絶望するだろう。一応私がクリアした時の攻略法を簡単に書いておくので、詰んだ人はどうぞ。

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・比較的楽にクリアするために必要なもの
タワーディフェンスだからタワーで守るというふざけた幻想をぶち壊す気持ち

・最初
道の作り方は適当に。見やすさを考慮するとあまりジグザグにはせずに、左端に入り口を作って右に流れていくようにすればいいだろう。設置出来る範囲は広いが迷路のように作り込む必要は無い。短期決着型にした方が大体のタワーディフェンスは上手くいく(と思う)。長い間攻撃出来るような場所にGATLINGを設置してレベル2まで上げておく

・Wave1
ここで登場する敵は正面の顔のような物が弱点。スナイパーライフルを使えばここは苦労しない。

・Wave2
小さい敵が大量に登場する。近づいてきた時にアサルトライフルで出来るだけ削る。GATLINGレベル3を一つ設置していれば苦労しない。

・Wave3
背中にしかダメージが入らない。スナイパーライフルで一撃で倒せる

・Wave4
この時点でGATLINGレベル3を2つ、スナイパーライフルのレベル2が有ると良い。大きい敵を早めに倒し、小さい敵が近付き次第アサルトライフルで出来るだけ削る。小さい敵がすり抜けると追いつくのが大変なので、すり抜けた場合直ぐに並走する形で早めに倒す。ちなみに、敵に触れると出口付近にワープ出来る。タイムロスになるが追いつけない場合に有効。タワーディフェンスが得意な人でも、FPSが出来ないとここで壁にぶつかる最初の難関かもしれない。

・Wave5
飛行タイプ1回目。対空タワーを一つ建てて後はスナイパーライフルでAimするだけ

・Wave6
光ってる所が弱点。雑魚

・Wave7
第一の難関。タワーの限界に気付いていない人、FPSに慣れていない人はここで詰むことになる。アサルトライフルのレベルを2に上げ、GATLINGレベル3は3つ、他にもGATLINGレベル2が建てられると思う。スローは現時点であまり使えないので無視。
小さい敵しか出てこない。オーバーヒートに気を使いながら、アサルトライフルで頑張って削る。頑張ってもAimが足りなかったり運が無いと詰むかも。頑張れ。

・Wave8
飛行タイプ2回目。対空タワーのレベルを2にすれば問題ない。
ここでGATLINGタワーを全て売る。それなりの金になるのでスナイパーライフルのレベル3を購入し、残りの金でスローを設置しまくる。スローは一直線に長く。スローは二つ並べると、またぐ際に効果が重複するので並べる。

・Wave9
Wave6とWave1の敵が同時に来る。直線スロー地帯で正面からWave1の敵をひたすら狙撃する。

・Wave10
第二の難関。ここでGATLINGとか設置しているともう難しい。私はクリア出来なかった。スロー地帯に入る前にWave3の敵をケツ掘って出来るだけ倒す。スロー地帯に入ったWave1の敵を正面からひたすら倒す。その内Wave3の敵が追いついてきて邪魔になるので、そしたら直ぐエレベータで上に登り、後ろに回ってケツ掘って削る。とにかくWave1の敵を先に倒すようにする。Wave3の敵は背中が弱点なので最後の最後まで倒すチャンスが有る。

・Wave11
飛行タイプ3回目。対空タワーのレベルを3にしてAimを頑張る

・Wave12
最後の難関。Wave1の敵と巨大化バージョンしか出てこないので、正面からの真剣勝負になる。といってもちゃんとGATLINGを全部売ってスローを設置していれば間に合う。


どうしてもクリア出来ない人のために確実にクリアする方法
(バグ利用のため注意。それで良い人は下をドラッグして反転)
対空タワーのレベル3を売ることで錬金術が可能