山上=山の神=ピラミッドの神=バベルの塔の神=プロヴィデンスの目=左目=月








・「安倍晋三元首相を銃撃したのは山上徹也ではない」…話題のベストセラー『暗殺』著者・柴田哲孝氏が断言する根拠(現代ビジネス 2024年7月18日)

※2022年7月8日、安倍晋三元首相が凶弾に倒れてから2年が経った。日本の歴史上に残る大事件にもかかわらず、すでに風化しつつ雰囲気もある中、「安倍晋三元首相銃撃事件」を題材にしたフィクション『暗殺』(幻冬舎、6月20日発売)が発売後から増刷(7月17日時点で8刷16万5000部)を重ねており、話題を呼んでいる。

作者は、戦後史最大のミステリーともいわれる「下山事件」を追い続ける作家・柴田哲孝氏。柴田氏に今作品を書いた動機や安倍晋三元首相銃撃事件への思いについて、インタビューを行なった。


「これは絶対何か裏がある」

安倍晋三元首相が銃撃されたのは、参院選期間中の2022年7月8日11時30分ごろ。奈良県奈良市の近鉄大和西大寺駅北口付近で街頭演説中のことだった。

内閣総理大臣経験者が暗殺されたのは、1936年に起きた「二・二六事件」の高橋是清、斎藤実以来。今回の事件は、日本国内のみならず世界中に衝撃を与え、2022年9月27日に日本武道館で執り行われた安倍元首相の国葬儀には、世界各国から要人が参列した。

安倍元首相銃撃事件直後の心境を、柴田氏が振り返る。

「この事件が起きた瞬間、何かおかしいと思いませんでしたか? 直感的に『こんな事件が起こるわけがない』というのは、私だけでなく、多くのジャーナリストも裏では『これは絶対何か裏がある』と主張しています。

歴代最長政権を築いた安倍さんが、こんな警備の甘い場所で暗殺されたのはあまりにも不自然。それでおかしいと思っていたところ、様々な筋から情報が入り、今回筆を執ることにしたのです」


“偶然”がいくつも重なれば必然に

事件翌日に柴田氏は、知人の右翼団体関係者から「山上単独犯」を否定するようなメールや、ある警察庁OBからも「警察は何か隠している」といった連絡を受けたという。

また、立憲民主党の関係者によると、同年(2022年)4月に泉健太代表が今回の事件が起きた同じ場所で演説したいと申し出たところ、奈良県警から「後方の警備が難しい」と指摘され、断念していたことも判明している。

事件当初から「安倍元首相に当たった銃弾2発のうち致命傷を与えた1発が紛失した」「奈良県警は事件の5日後に現場検証を行なった」などといった、”偶然”や“警察の体たらく”という言葉では到底片付けられないような不審な点が指摘されていた。

「“偶然”というのは1つだけなら偶然だけど、2つあればその偶然を怪しむべき。3つ重なれば偶然ではなく必然ですよ。今回の事件は偶然がいくつも重なっています」(柴田氏)

さらに不可解な事例として、事件当日に安倍元首相の救命にあたった奈良県立医科大学附属病院の救命医の会見内容と、奈良県警の司法解剖の結果に食い違いがみられたことだ。


救命医と司法解剖の結果に大きな齟齬

安倍元首相の搬送先で治療にあたった奈良県立医科大学附属病院の福島英賢教授は、事件当日の夕方に行われた会見で「首2ヵ所(正面と少し右)に銃創」「心臓には弾丸による大きな穴」「死因は心臓及び大血管の損傷による心肺停止」などと説明。

一方、事件翌日に公表された奈良県警の司法解剖の結果は「首の右側1ヵ所と左上腕部1ヵ所に銃創」「心臓には銃撃による穴はない」「死因は左上腕部射創による左右鎖骨下動脈損傷に基づく失血死」とのことだった。

病院側と警察側で、「首への銃創の数」や「銃弾による心臓の傷の有無」など、最も重要なはずの致命傷の部分で齟齬が生じている。柴田氏が語る。

「治療にあたった救命医の説明によれば、『右側頸部から心臓方向に弾丸が向かい、心臓の壁に大きな穴を開けて大量出血につながった』とのことですが、高さ数十センチの壇上に立つ安倍元首相の背後から低位置から撃たれたのであれば、角度的におかしい。上から下に撃たなければ、右側頸部から心臓の弾道にはならないからです。

常識的に誰でも疑問に思う点からも、私は『別の何者かが上から安倍元首相を狙撃したのではないか』という仮説を立てました」


日本人は知らない「安倍晋三銃撃事件《複数犯行説》が陰謀論と言い切れない」ワケ ケネディ大統領暗殺事件との類似点

事件当初から「第三者の関与があるのではないか」と一部指摘があった。しかし、その指摘に対して、奈良県警は十分な説明をしないまま、現行犯逮捕された山上徹也被告の単独犯行だと確定し、2023年3月に一連の捜査が終了となった。

柴田氏は取材を積み重ねていくうちに、「安倍晋三元首相銃撃事件」と、1963年に米国で発生した「ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件」との類似点を感じ取ったという。

「ケネディ大統領暗殺事件は逮捕されたオズワルドという24歳青年の単独犯行とされていますが、事件から60年以上経った今でも『別の真犯人がいたのではないか』と議論が続いています。

これだけ“偶然”が重なっている今回の事件も『山上被告がオズワルドの役割を担った』可能性、つまり『山上単独犯行説』ではなく『複数犯行説』というのは、決して陰謀論ではなくあり得ることなのです」


陰謀論がのちに事実になることも

「安倍元首相銃撃事件」と「ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件」のどちらも「単独犯行説」を否定すると、陰謀論扱いされてしまう。

しかし、「北朝鮮による日本人拉致」といった問題も当初は陰謀論扱いされていたが、のちに事実だった事例もあるように、まったくの事実無根と決めつけられない。

「今回の事件を『陰謀論だ!』と全否定しようとする人の中には、思考停止状態に陥っている方もいます。例えば、日本による真珠湾攻撃も奇襲ではなく、米国側は最初から知っていたというのは、米国の知識人でも認めている人は多い。世界の歴史は陰謀の積み重ねで、陰謀を否定することは歴史そのものを否定するようなものです」(柴田氏)


そして「トランプ暗殺未遂事件」が起きた

安倍元首相銃撃事件の事実関係は、山上被告の公判で明らかにされるべきだが、いつ開かれるのか、いまだ目処が立っておらず、来年以降になる可能性もあると報じられている。ただ、公判が始まっても「山上単独犯」を前提に行われ、すべての証拠が開示されるわけでもない。

そして、安倍晋三元首相銃撃事件から2年が経って数日後の日本時間7月14日午前7時11分、トランプ前大統領が演説中、右耳に銃撃を受ける「暗殺未遂事件」が起き、世界中が騒然となった。

トランプ暗殺未遂事件に関しても、発生当初からSNS上では陰謀論が飛び交っている。

一部の左派のバイデン支持者は、政治的同情を得るためにトランプ氏が仕組んだと主張。一方、右派のトランプ氏支持者は、バイデン政権の命令で、SPがわざと攻撃を許したなどと主張している。

米国では防犯カメラ映像や詳細な捜査資料は公開されることも珍しくない。安倍元首相銃撃事件のような歴史的な重大事件についても、陰謀論で簡単に済ませるのではなく、可能な限り事実を公開し、透明性を高めていくことが必要ではないだろうか。



・安倍元総理銃撃、凶器はエア ライフルか。山上容疑者とは別の狙撃手がいる検証

2022年7月17日

https://nihon-omokage.com/?p=21949

※救命措置をした病院発表の銃弾経路は、山上容疑者のいた場所から撃つことは不可能

安倍晋三元首相銃撃事件で、山上徹也容疑者は囮(おとり)で、真犯人は別にいるという説について、今日は検証します。演説中に撃たれたのが安倍元総理本人である前提です。

救命措置を施した福島英賢(ヒデタカ)教授の事件当日の記者会見では、銃弾は体内に残っておらず、首の付け根の右側から入って心臓を通り、左肩から抜けたと思われることを話しています。そして、鎖骨下の心臓に直結する動脈損傷による失血死とのこと。

もし、頸部付け根の右側から銃弾が入ったというなら、山上容疑者のいたところからそこに命中させるのは不可能です。福島教授の見解が正しければ、狙撃犯は別にいることになります。弾は首の付け根の右側、鎖骨付近から入って心臓に損傷を与え、体の中で曲がるなどして、左肩から抜けることは十分ありえることのようです。


安倍元首相の手術を執刀した、奈良県立医科大学付属病院 救急医学 福島英賢教授
安倍元首相死亡(同日午後5時3分)についての記者会見内容より
(2022年7月8日午後6時過ぎ)



(読売新聞)首…傷…2か所…どのあたり…具体的に教えていただけます?
(福島教授)場所は(首の付け根を指さしながら)、真ん中の所と少し右の2箇所ですね。
大きさは非常に小さいものです。
(関西テレビ)傷の深さみたいなのは教えていただけますでしょうか?
(福島教授)深さというのは、その心臓にまで到達する深さという理解いただいたらいいと思います。

(ABCテレビ)搬送されてから死亡が確認されるまでの4時間半の間、どのような処置を具体的に行われていたのでしょうか?
(福島教授)胸部の止血術ですね。それから大量の輸血、この2点です。

(朝日新聞)弾は体内に残っていたのでしょうか?
(福島教授)手術しているときに弾丸の方は確認できませんでした。
その後はちょっと、今後の経過でわかることがあるかもしれませんが、手術中にはわかっていません。

(NHK)…2発のうちどちらが致命傷になったのか?
(福島教授)それはわかりかねます。わかっているのは、銃創と思われる傷が2つあったということだけですね。

(NHK)その傷によってお亡くなりになったということしかわからない…。
(福島教授)その傷が、先ほどお伝えしたように、胸部に心臓大血管に辿り着いたため、その心臓大血管が損傷されたために出血をされた、というふうなことでございます。

(日経新聞)頸部に2発あって心臓が損傷してたって…。
(福島教授)(右鎖骨上から左下心臓方向を指差して)方向がそっち方向に向かってたんだと思います。

(NHK)…死亡の原因に繋がった要因っていうのは出血死…
(福島教授)失血死でいいと思います。

(NHK)心臓に到達したということなんですけども、臓器であるとか、何か手術されていて、臓器の損傷、何かの損傷というのは激しいものでしたか?
(福島教授)心臓の傷自体は大きなもんがありました。

(NHK)具体的に言うと、その傷というのはどういった形の傷…。
(福島教授)たぶん、弾丸による心損傷、大きな穴ですね、心臓の壁にあいた穴です。

(中日新聞)心臓にその内部まで到達していて、傷跡があるのは首に2箇所だと。弾丸、なんか見つからなかったというこですけれども、貫通したような背面の、反対側の傷とかいうのはあったんでしょうか?
(福島教授)1つだけ左の肩に別の傷があったんで、そこを射出口といわれるとこだったんじゃないかというふうに考えてます。

(NHK)それは左肩に1つ。
(福島教授)はい、そうです。

(NHK)片方はそこから貫通したのではないかと思われるということで。
(福島教授)はい。

(NHK)もう1個に関しては、そういう貫通したような傷はないということで。
(福島教授)ないです、見受けられなかった。


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担当医「非常に厳しかった」 輸血2~3人分、41人で懸命の治療 安倍氏搬送先の病院・奈良(2022.7.15 時事通信)

安倍晋三元首相(67)が銃撃され死亡した事件で、安倍氏が救急搬送された奈良県立医科大付属病院(同県橿原市)で治療に当たった同病院救命センター長の福島英賢教授が14日までに時事通信のインタビューに応じ、当時の様子について「生存する可能性は低く、非常に厳しい状況だった」と振り返った。

福島氏はテレビのニュースで事件を知り、要請を受ける前から医師ら10人でチームを組んで受け入れ準備を進めていた。ドクターヘリ内で気道確保などの蘇生処置がされたが、午後0時20分に病院に到着した際、安倍氏は既に心肺停止。これまで福島氏が診てきた患者の中でも特に悪い状態だったという。しかし「特別な思いがあったわけではない。救命措置はやることは決まっているので、手順に沿ってやるだけだった」と、目の前の患者を救うことに全力を尽くした。

救命に当たったチームの人数は最終的に41人まで増えたが、治療は困難を極めた。心肺停止状態だったため、麻酔なしですぐに開胸手術を実施。体温は通常より低く、傷の深さは心臓まで達していた。大動脈付近の血管は制御できたが、血液が凝固する力を失っていたため、血が止まらない状況だったという。輸血には2~3人分の血液に相当する100単位(約13リットル)を使った。病院に保存されていた量では足りなかったため、赤十字血液センター(同県大和郡山市)に追加を依頼した。

懸命な治療にもかかわらず心肺機能は再開しなかった。福島氏は病院に駆け付けた妻の昭恵さんに、これまでの治療の経緯を話し、「これ以上(治療しても)難しいです」と説明。安倍氏は午後5時3分に亡くなった。司法解剖の結果、死因は左右鎖骨下の動脈損傷による失血死だった。

「外傷による心停止の生存率は極めて低く、非常に厳しかった」と福島氏は語る。一命を取り留めたとしても、意識障害などが残る可能性があったという。安倍氏が亡くなったことに、福島氏は「本当に残念です」と声を振り絞り、事件についても「そういうことが起きてしまったこと全てが残念です」と語った。

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演説初めから、1度目の銃声がして(2分過ぎあたり)、2度目が撃たれ、山上が捕えられるまでの様子。

https://vimeo.com/728521636

スローで見ると、Yシャツ右襟が開く時、エア ライフルの音のようなものが確かに鳴っている。

https://vimeo.com/730332651

そして、1発目の銃声の後、2発目が撃たれる直前に、何やら音がしてYシャツの右襟が開く瞬間をアップでとらえたスロー再生です。右襟が開く瞬間に耳をすましてください。通常の銃声とは違いますが、明らかに右襟が開くのとほぼ同時に何か音が鳴っているのが確認できます。私はこの音に気づいて、エアライフル説の信ぴょう性が非常に強まりました(あるいは何か消音系のライフル)。そして、よく見ると、一瞬ですが実際は左襟や上着にも風圧でかなり動きがあったように見えます。加えてしかも、Yシャツ襟が開いてすぐに、撃たれたと思われる首の根元付近に手を持っていこうと体が即座に反応している安倍氏の様子も、スローモーション映像では明確に伺えます。よって、山上容疑者が2発目を撃つ直前である、Yシャツ右襟がヒラリとした時、何か大きな異変が安倍元首相に起きたのは間違いなさそうです。

エアライフルは鉛の弾を使い(下写真はエアライフルの銃弾とそれを充填する装置)、火薬を使わないので通常の大きな銃声はしません。でも、撃った時にそれなりの音はします。百メートルぐらいは十分、狙えるようなので、直近のビルの上から狙撃されたということは大いにありえます。山上容疑者は本気で安倍総理を撃って殺そうとしたのかもしれませんが、それはあまり実現性がないため、首謀者はプロのスナイパー(狙撃手)を別に用意して撃たせたのかもしれません。山上容疑者自身は本当に自分がやったと思い込み、複数犯で計画していた認識を持っていないこともありえます。複数でやって、本当は自分がやったわけでもないのに自分だけが逮捕されて刑を受けるという、損な役割を山上容疑者だってそう易々と引き受けるとも思えません。自分が撃っておらず実行犯が他にいるなら、本当はやっていない等、ちょっとした心の変化で山上容疑者が話してしまうリスクだってあります。そして本当の犯人が別にいるなら、安倍元総理の動きの一瞬をついて正確に狙える、相当な腕を持ったスナイパーと言えます。



それを実現するには、首の右側の斜め上から撃たれることになります。これは現場の写真です。写真に向かって赤線のラインで撃ってくれば、安倍元総理の首の付け根辺りに命中させることは可能です。そして、そこに銃弾が入る時の風圧でYシャツ右襟がヒラリとすることは十分ありえるでしょう。別に赤ラインのようなビルの屋上からではなく、ビルのどこかから撃つことだって可能なはずです。







出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鋭和BBB(えいわビースリー)とは、世界平和統一家庭連合(世界基督教統一神霊協会「統一教会」または「統一協会」)の関連企業である統一グループの銃器製造部門、鋭和散弾銃が開発した民生用空気散弾銃である。鋭和B3と表記される場合もあり、欧米圏ではYewha BBB Dynamiteの名称でも知られる。

本項では施条銃身を持つエアライフル版の鋭和3B(えいわスリービー。3-Bとも)についても併せて記載する。


背景

統一教会は1950年代より将来の韓国軍への供給も見据えた銃器の独自製造に乗りだし、1958年から1959年頃に鋭和散弾銃(Yewha Shotgun)という空気銃を製造する企業を設立した。鋭和散弾銃は1995年に統一重工業(Tongil Heavy Industries)、2005年にS&Tダイナミクス社に社名変更を行い、2017年現在も韓国陸軍にブローニングM2重機関銃のライセンス生産品であるK6重機関銃を供給している。

1966年、鋭和散弾銃はソウル特別市に程近い九里市水沢洞に空気銃部門を設立し、社名を鋭和散弾銃&エアライフルに改称。1969年までの間にM1ガーランド及びM1カービンに外見が酷似したポンプ式空気銃を統一(トンイル)ブランドで発売、北米への輸出も行っていた。鋭和BBBはこの統一MT1及び統一CT2の後継モデルとして企画された空気銃である。なお、鋭和の空気銃事業には映画『インチョン!』の製作総指揮に名を連ねた事で知られる国際勝共連合の石井光治(いしい みつはる)が中心人物として関わっていた。


概要

鋭和BBBは1960年代後半に統一教会信徒である日本人技師団により開発され、1969年2月より発売を開始、日本にも多くが輸入された。鋭和BBBは滑空銃身を持ち、銃身と平行にエアタンクが備え付けられており、銃身先端側に設けられたエアポンプを手動で操作する事で圧縮空気を充填する、今日の空気銃ではプリチャージ・ニューマチック方式(PCP)に分類される空気散弾銃であった。エアポンプは手で操作する以外に、銃口側を地面に向けてポンプロッドを何度も地面に押し付ける事でも操作ができた。エアタンクを満充填するには約150回のポンピングが必要とされており、基本構造はアメリカ合衆国にて1924年から1930年代に掛けて空気散弾銃として販売されたポール M420及び、1942年から1955年に掛けて販売されたヴィンセント空気散弾銃に類似しているとされる。ポール M420とヴィンセント空気散弾銃は真鍮製のショットシェルを使用したが、鋭和BBBは樹脂製のシェルで散弾を保持した。

鋭和BBBは日本国内への輸入にあたり、独自に考案した幾つかの技術について日本特許を取得した。西ドイツのワルサーや米国のクロスマンといったそれまでのポンプ式空気銃は、大きなストロークと操作力で数回のポンピングを行い蓄気を行う構造が主流であったが、鋭和BBBは小型でストロークの短いポンプを数多く操作することで蓄気を図る構造としており、ポンプ自体の操作力が小さく出来る利点があった他、手動エアポンプを取り外してオプションのエアバルブに交換する事で今日のPCP空気銃と同じく外部ポンプを用いた蓄気を行う事も可能とされた。また、機関部の構造は蓄気室の排気弁を逆鈎で押さえ、引金を引くと圧力が開放されるというもので、日本のシャープ・ライフルが1960年に発売したシャープ・パンターゲットの無振動・無撃鉄機構と概念が類似していたが、鋭和BBBは排気弁を二重式のフリーピストンとしており、圧力開放に伴い後退した排気弁を空気ばねの反作用で素早く閉鎖させる事により、蓄気室内の圧力低下を最小限に留め、連発式空気銃として運用する事を可能としていた。排気弁の戻り側ピストンの駆動は蓄気室の圧力により行われるため、引金を戻さなくても自動的に排気弁の閉鎖が完了し、故に引金部にディスコネクター構造を必要としなかった。なお、この二つの特許は日本人信徒で機械技師でもあった中畔芳治(なかあぜ よしじ)らの技師団により申請されたが、中畔は後にセイロジャパンの技師としても活動した足跡が残されており、当時の技師団の居住地は2018年現在、飲料会社のコスモフーズの工場所在地となっている。なお、両社とも統一教会関連の企業と団体の一つとされる企業である。

鋭和BBBの(1968年から1973年に掛けて、日本の公安当局や国会でも問題にされた)最大の特徴は、エアタンクを満充填した後の最初の射撃では約1000フィート毎秒もの銃口初速を発揮する点にあった。実際には1発発射するとエアタンクの圧力が落ちる為、初期の威力を継続するには初弾発射後に10回から20回のポンプの再操作が必要とされているが、この銃口初速は小銃では最も低威力な部類の.22ロングライフル弾にこそ及ばないが、中型拳銃の.380ACP弾に匹敵し、小型拳銃の.32ACP弾や8x22mm南部弾を上回る数値である。韓国では1970年代当時は一般市民が装薬銃を所持する事が厳格に規制されていた為、鋭和BBBのように極めて高初速の空気銃が人気があったという。しかし、日本国内ではこの銃の大量輸入が問題視された結果として、1970年に鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律が改正され、鋭和BBBを始めとする空気散弾銃は狩猟における禁止猟具に指定され、日本国内ではこれ以後所持や売買が行えなくなった。

鋭和散弾銃はこの法改正に対する対策として、鋭和BBBの銃身をライフリング銃身とし、単発のエアライフルとした鋭和3Bを開発し、日本国内への輸入を継続した。鋭和3Bは鋭和BBBと構造が殆ど変わらず、非常に高い銃口初速を誇った為に1973年の国会でも問題視されたが、単発のエアライフルは中折式スプリング銃などが既に多数が普及している状況であり、輸入規制などは行えなかった。2017年現在、プリチャージ式エアライフルは狩猟・射撃競技用空気銃を購入する際のごく一般的な選択肢として日本国内にも定着している。

鋭和BBBの製造は1970年代までとされているが、鋭和散弾銃は鋭和BBB以外にもファインベルクバウ・M300のデッドコピーともいわれる6連発式の回転弾倉を用い4.5mmペレットを使用する鋭和リボルビングライフルや鋭和ターゲットライフル等を製造していた。

その後の鋭和散弾銃及び統一重工業の空気銃の商品展開は不明な点が多いが、欧米圏のエアライフル愛好家の間では鋭和BBBをはじめ、シンソン、サムヨン、エバニクスなどといった韓国メーカー製の空気銃は外見こそチープで故障も多いが、空気銃に精通した銃工の元で適切に再加工が行われる事で、満充填時に極めて高い銃口初速を発揮する高威力のエアライフルに生まれ変わるとして狩猟用途で隠れた人気があり、鋭和BBBをレストアして現代のプリチャージ式エアライフルのように外部のエアタンクやエアポンプから圧縮空気を供給できるよう改造が行われる例もあるという。米国にも少数が輸出され、1970年代の米国内で「ビーマン・プレシジョン・ライフル」のブランド名で人気があった西ドイツ製のヴァイラウフ社製エアライフルや、ファインベルクバウ製エアライフルと比べて作りは荒く見た目も稚拙であるが、威力が高い事で知られていたという。