ツイートまとめ テーマ:ワンワールド化工作の一環としての「反グローバリズム」運動について・「ネオコン」と「テック・ライト(テクノリバタリアン)」の考察
https://kokuhiken.exblog.jp/33849605/
〇近年は世界的に「自国ファースト主義」や「反グローバリズム運動」がトレンドになっていたが、日本にも遅れてその動きが現れて来たと見る。弁証法戦略では最終目標(ワンワールド化)とは一見反するかに見える現象を一時的に起こす事があると分析。スローガンを額面通り受け取らず両建を疑うのが常道。
〇旧清和会・旧統一協会系の勢力が「反グローバリズム」を主張している時点でおかしいと思わないといけない。2000年代以降、グローバリズム路線を推進した主たる勢力が彼らなのであるから。基本的にネオコンやシオニストの手先の彼らが「反グロ」を叫ぶのには何か別の目的があると見るのが妥当である。
〇旧統一系勢力が反惑沈運動や反グローバリズム運動を行っている事が最近の国内情勢の中で目立つ動きである。この辺は元々は旧大本教系勢力のテリトリーだったと見ているが、最近はそこに旧統一系勢力が大分浸透してきているように見える。国内裏権力派閥で旧統一系と旧大本系の境界が曖昧になっている。
〇旧清和会は解体されたかに見えて実際は自民党の外部に勢力を広げたと見るのが妥当であろう。「参政党の躍進」という現象もそういうものと見る事が出来る。自民でも非自民でも大半が看板を付け替えた改憲勢力に過ぎず、改憲の為の頭数でしかないと言える。参政党の政権入りも現実味を帯びていて不気味。
〇旧清和会・旧統一系の勢力が「反グローバリズム」を叫んでいる事に全く違和感を感じないようでは陰謀追及をしている甲斐もない。「真実に目覚めた」と称する人の多くは残念ながらそのレベルであると思う。現状に怒る人をカルトが横からかっさらってしまうのが残念。自分で物を考える人を増やさないと。
〇2000年代以降に自公政権下でグローバリズムを推進した中心勢力である旧清和会・旧統一系人脈が今は「反グロ」を叫ぶという両建マッチポンプを見て、日本人はとことん愚弄されていると感じる。「日本人ファースト」は実際は「ネオコン・シオニスト・CSISファースト」という青系スローガンと見るべき。
〇巷で「保守思想」と思われている主義の大半はカルトが冷戦時代に作った「勝共主義」を薄めたものだと分析する。戦後の反共主義思想は戦前の右翼思想とはやや断絶があり、戦後G2やCIAの傘下に取り込まれた旧軍人・特務機関員・右翼人脈の流れに朝鮮半島由来の新興宗教が加わり、「冷戦」という両建抗争を演ずる中で作られた思想的枠組みだと見る。共産主義との両建抗争を演ずる為に作られた思想であるため批判対象が限定されているのが特徴。自称保守の多くが左翼のみを批判対象とし敵対者に皆「左翼」のレッテルを貼るのは、共産主義のみを敵とする勝共主義の枠組みを受け継いでいるからだと分析する。
〇旧清和会系勢力の“反グローバリズム”の批判対象が実際にグローバル化政策を推進してきた旧清和会主導の自公政権やその背後の経団連や国際金融資本ではなく、段々と十年一日の如き只の「左翼」批判に収斂してくる傾向があるのは、冷戦時代に作られたカルトの「勝共主義」に規定されているからだと見る。
〇グローバリズムというのは只の運動ではなく、公権力を使って進める「政策」でもあるので、グローバリズム批判をするなら実際にグローバル化政策を推進してきた集団を批判するのが筋である。旧統一系勢力の反グロ運動は政策担当者だった旧清和会から批判の矛先をズラし、単なる左翼批判にシフトしていくので、誘導としてはとても分かり易い部類である。それでも騙される人が多いとしたら、それはグローバリズムの問題に最近気付いて十分な調査と学習の時間を取れていないからだろう。社会的な問題意識の入り口に立った人をカルトが狙い自らの陣営に取り込んで援兵化するので、十分注意しないといけない。
〇カルトは社会的な問題意識の入り口に立って人に対して考えたり調べたりする余裕を与えず性急に特定の結論を押し付けて来る。学びの入り口にいる人は十分な批判的思考力が育っていないため、もっともらしい「結論」を滔々と流し込まれたら敢然と抗う事が中々難しいと思う。結論を一旦保留して自分で考え批判・吟味する事が重要である。自分で調べ考え判断する。性急に結論を押し付けられても、それをすぐに受け入れたりしない。以前この辺の絶妙な批判的思考態度を「荘子」の「道枢」という言葉を借りて考察した。世間に流布される断定的見解の激流に流されず、真偽判断を保留し、自分で調べ考える態度。
〇共産主義、戦前風に言えば赤化主義について分析しようとするなら、フリーメイソン、啓蒙思想、大東社という所まで視野に入れる必要があるが、保守派の多くを拘束する「勝共主義」的な思考枠組みでは当然「大東社」などは視界に入らない。冷戦期に生まれた左右両建抗争用の思想なので核心には触れない。
〇グローバリズムは経済的グローバリズムと軍事的グローバリズムに一応分けられると思う。自分なりに定義してみる。
経済的グローバリズム・・・各国政府が各種規制改革などを通じて国際資本が利益を上げ易い環境・条件を作り、それによって実際に国際資本が全世界に経済的支配力を広げる事。
〇軍事的グローバリズム・・・ネオコンというシオニズムや軍産複合体との結び付きが強い思想集団が「民主主義の輸出」などを掲げて「悪」と決め付けた国家を軍事攻撃し体制を転覆する事。軍事攻撃の手段は直接軍隊を送り込むだけでなく、標的国でテロ組織や民兵組織、偽旗デモ隊を育成し使う方法もある。
〇このような経済的グローバリズムや軍事的グローバリズムを日本で推進してきた主たる勢力は森小泉政権以後の清和会主導の自公政権なので、グローバリズム批判をするなら真っ先に彼らを批判するのが筋。故に旧清和会のシンパや別動隊と思われる勢力が主張する“反グローバリズム”は偽装又は両建と分かる。
〇グローバリズムを実際に実行するには政策を実行し国民に強制し得る為の公権力を握る必要がある。したがってグローバリズム批判するなら実際に政策を実行した集団やその背後の勢力を批判するのが真っ当な筋道であろう。政権に就いていない在野の左翼勢力だけ叩いてもグローバリズム批判にはならない。
〇日本は幕末維新期以降、特に日英同盟締結に伴う明治天皇のガーター騎士団加入が象徴するように、完全にUK系裏権力派閥(英王室・英国系フリーメイソン・英国ロスチャ)の縄張りに引き入れられているため、例外はあるものの大東社系左翼は権力の中枢までは中々行けない構造になっていると分析している。
〇大東社系が権力中枢に行けるのは、フランスはもちろん、中国・ロシア・東欧諸国・中南米の一部の国々などであると見ている。冷戦時代の「東側」が大体それと一致する。UK陣営の縄張りである日本では大東社系左翼は部分的(教育・一部メディア・市民運動など)には影響力を伸ばす事は出来ても、権力中枢
〇までは中々行く事が出来ない。それは即ちグローバリズムを政権担当者として直接に実行し得る位置にいない事を意味する。よって大東社系の左翼ばかり叩いても、こと日本に関してはグローバリズム批判の本筋に到達しない。UK派閥の影響下の日本でグローバリズムを実行するのはその筋の手先が中心である。
〇よって、これまで政権担当者としてグローバリズムを推進してきた集団とその背後者を追及せず、大東社に触れないような表層的な左翼批判に終始する事を以て反グローバリズムだとするのはどう考えても偽装や両建でしかないと言える。陰謀追及全体では大東社系左翼批判も重要だが、2000年代以降の日本のグローバル化政策を批判する文脈で表層的な左翼批判に終始するのは、完全にピントがずれておりミスリードだと言わざるを得ない。最近の“反グローバリズム”にはその類が多いと感じる。よくよく批判吟味すべき。反グローバリズムと思っていたらグローバリズムに加担させられたという事になりかねない。
〇「ネオコン、ネオコン」と当たり前のように言っているが、「ネオコン」が何なのかよく分からないという方もいらっしゃるかもしれないので、ネオコンとは何かについて考える。「ネオコン」とは「ネオコンサーバティブ(Neo-conservative)」の略称で「新保守主義」などと呼ばれる。どこが「新」なのか。
〇ここでは一応米国の「新保守主義」について考える。米国の従来の保守派は米国がアメリカ大陸以外(特にヨーロッパ)に関わる事を否定する「孤立主義」的傾向が強いのに対し、新保守主義派は米国の軍事力を使い世界各地で軍事介入する国際主義的な傾向が強い。この点でネオコンは「新」なのであろう。
〇ネオコンの起源は1930年代にニューヨークで活動していた猶太系知識人のトロツキストグループだとされている。ネオコンが米国の国益というよりは「民主主義」や「自由」といったイデオロギーを掲げる観念先行型なのは、トロツキー主義の影響だと見る。また、基本的に猶太系知識人の思想なので、必然的にネオコンは親イスラエルになる。したがってネオコンとシオニストは一体の勢力と見てよい。ネオコンは軍産複合体と密接に結びついているので、経済的利益という点からも世界各地で戦争を引き起こす強い動機がある。戦争をすればする程武器が売れて軍産複合体が儲かるからである。
こういった勢力の手足となって動いているのが、アメリカではキリスト教福音派と呼ばれる宗教勢力で、動員力や集票力、米国の外交政策をイスラエル寄りにさせる圧力団体などとして機能している。日本でネオコンの手先となっているのが旧統一協会系勢力であり、今この勢力が中心となって改憲を策動中。その主たる目的は自衛隊を米軍の補完兵力とする事、ネオコンが世界中で軍事展開する際に日本及び日本人をコマとして使う事だと見る。旧統一系勢力が反グローバリズムを掲げているのは偽装であり、真の狙いは日本及び日本人をネオコンの軍事的グローバリズムのコマとして差し出す事だと考える。今の日本はその瀬戸際に来ている。
〇「新保守主義」と名乗っているが、ネオコンの思考は保守主義より大東社系のそれに近い。「民主主義の輸出」「世界の自由化」「価値観外交」といったネオコンの発想は理性と理念によって世界を改変しようという理性主義や啓蒙思想に根を持っており、それは即ち大東社の教義に根底で通じていると言える。
〇「英米」「米英」と呼ばれるように米国は基本的にUK裏権力人脈の影響下にある国と言えるが、それ一辺倒ではないようだ。フランス人権宣言にアメリカ独立宣言が影響を与えた事やアメリカ独立戦争に大東社員のラファイエットが参加した事などを見るに、大東社も米国の歴史に深く関わっていると見られる。
〇ネオコンが世界規模での軍事力行使に固執する理由は主に3つだと分析。①自らの思想を押し付け都合の良い国際的な支配体制を敷く事。➁軍産複合体の利益。➂イスラエル及びシオニストの敵対者の排除。ネオコンの手先が改憲を推進するのは日本人をこの世界戦略の軍事的なコマとして差し出す為だと見る。
〇最近はネオコン以外にも「テック・ライト」「テクノリバタリアン」と呼ばれる思想勢力にも注意が必要である。彼らがトランプ政権を取り巻いている。この勢力の代表的人物であるピーター・ティールはビルダーバーグ会議の常連、即ちビルダーバーガーである。かなり裏権力の中枢に近い人物とみられる。
〇テック右派・テクノリバタリアンの頂点がビルダーバーガーである時点で、この思想勢力もまた裏権力中枢と繋がっている事が分かる。彼らが推進する「AIによる統治(支配)」は裏権力が推し進めようとしている支配構想と完全に一致していおり、テック右派は裏権力が仕掛けた最新のイデオロギーだと見る。
〇テック右派の思想は主に3つの要素から成ると分析。
①テクノロジー崇拝
➁自由至上主義(リバタリアニズム)
➂民主主義の否定と専制君主制の肯定
〇①テクノロジー崇拝
シリコンバレーのテック起業家に広まった思想だけに技術崇拝的な色合いが濃い。「技術が進化すればするほど素晴らしい世界になる」という独断的見解を持っている。オーソドックスな進歩主義というより加速主義から来ている面が大きいと思われる。技術の負の側面への配慮は乏しい。
〇加速主義とは資本主義の成長や技術の進化を急激に進める事で既存のシステムを不安定化又は崩壊させる事で抜本的な社会変革が為されるとする思想である。テック右派が「技術が進化すればするほど素晴らしい世界になる」と信じているというのは、技術の進化で徐々に世界がよくなるというよりは、
〇技術の進化が加速し、ある時点で「技術的特異点(シンギュラリティ)」に到達し既存システムが崩壊し新たな世界が作られる、という加速主義的見解によるものだと思われる。加速主義は大東社系左翼の進歩主義に起源があると思われるが、一般的には啓蒙主義への反発を内包する右翼思想と見なされている。
〇➁自由至上主義(リバタリアニズム)
規制が無ければないほど経済が発展するという考えで、徹底的な規制の撤廃を主張する。これは2000年代以降に日本を席巻した所謂新自由主義と同じ見解である。イーロン・マスク率いるDOGE(米政府効率化省)が行った一連の改革もこの思想に基づいていると思われる。
〇DOGEは米国連邦政府の官僚主義を諸悪の根源としてその解体を謳った。だが、米国の場合は官僚主義よりロックフェラーを始めとする大資本家が政府を支配し意のままに動かしている所に問題の根源があると見る。米国の官僚制度は日本のそれとは異なる猟官制度で、政権が変われば幹部は首をすげ替えられると聞いている。日本の官僚機構に比べると、米国の官僚はそこまで強くなく、力を持っているのはむしろロックフェラー財閥を始めとする巨大資本であり、その影響下にあるシンクタンクであると思われる。官僚はその下にいる。米国の官僚機構をいじっても、米国の真の権力者には痛くも痒くもないはずである。
〇DOGEは人々の非難の矛先を巨大資本とシンクタンク(CFRなど)の下働きに過ぎない官僚に集中させ、「巨大資本とシンクタンクによる支配」から目を逸らす役割を果たしているように見える。ビルダーバーガーであるピーター・ティールと近い関係にあるイーロン・マスクのDOGEが巨大資本を叩くはずは無い。
〇➂民主主義の否定と専制君主制の肯定
テック右派のイデオローグであるカーティス・ヤーヴィンは君主制論者で企業のCEOが統治を行う君主政体を主張。裏権力は名目として民主主義を掲げる事が多いが、彼らの本音は寡頭独占支配である。ヤーヴィンの思想はある意味その本音を露骨に表現したものと言える。
https://x.com/kikuchi_8/status/1949341268275868104
(了)
https://kokuhiken.exblog.jp/33849605/
〇近年は世界的に「自国ファースト主義」や「反グローバリズム運動」がトレンドになっていたが、日本にも遅れてその動きが現れて来たと見る。弁証法戦略では最終目標(ワンワールド化)とは一見反するかに見える現象を一時的に起こす事があると分析。スローガンを額面通り受け取らず両建を疑うのが常道。
〇旧清和会・旧統一協会系の勢力が「反グローバリズム」を主張している時点でおかしいと思わないといけない。2000年代以降、グローバリズム路線を推進した主たる勢力が彼らなのであるから。基本的にネオコンやシオニストの手先の彼らが「反グロ」を叫ぶのには何か別の目的があると見るのが妥当である。
〇旧統一系勢力が反惑沈運動や反グローバリズム運動を行っている事が最近の国内情勢の中で目立つ動きである。この辺は元々は旧大本教系勢力のテリトリーだったと見ているが、最近はそこに旧統一系勢力が大分浸透してきているように見える。国内裏権力派閥で旧統一系と旧大本系の境界が曖昧になっている。
〇旧清和会は解体されたかに見えて実際は自民党の外部に勢力を広げたと見るのが妥当であろう。「参政党の躍進」という現象もそういうものと見る事が出来る。自民でも非自民でも大半が看板を付け替えた改憲勢力に過ぎず、改憲の為の頭数でしかないと言える。参政党の政権入りも現実味を帯びていて不気味。
〇旧清和会・旧統一系の勢力が「反グローバリズム」を叫んでいる事に全く違和感を感じないようでは陰謀追及をしている甲斐もない。「真実に目覚めた」と称する人の多くは残念ながらそのレベルであると思う。現状に怒る人をカルトが横からかっさらってしまうのが残念。自分で物を考える人を増やさないと。
〇2000年代以降に自公政権下でグローバリズムを推進した中心勢力である旧清和会・旧統一系人脈が今は「反グロ」を叫ぶという両建マッチポンプを見て、日本人はとことん愚弄されていると感じる。「日本人ファースト」は実際は「ネオコン・シオニスト・CSISファースト」という青系スローガンと見るべき。
〇巷で「保守思想」と思われている主義の大半はカルトが冷戦時代に作った「勝共主義」を薄めたものだと分析する。戦後の反共主義思想は戦前の右翼思想とはやや断絶があり、戦後G2やCIAの傘下に取り込まれた旧軍人・特務機関員・右翼人脈の流れに朝鮮半島由来の新興宗教が加わり、「冷戦」という両建抗争を演ずる中で作られた思想的枠組みだと見る。共産主義との両建抗争を演ずる為に作られた思想であるため批判対象が限定されているのが特徴。自称保守の多くが左翼のみを批判対象とし敵対者に皆「左翼」のレッテルを貼るのは、共産主義のみを敵とする勝共主義の枠組みを受け継いでいるからだと分析する。
〇旧清和会系勢力の“反グローバリズム”の批判対象が実際にグローバル化政策を推進してきた旧清和会主導の自公政権やその背後の経団連や国際金融資本ではなく、段々と十年一日の如き只の「左翼」批判に収斂してくる傾向があるのは、冷戦時代に作られたカルトの「勝共主義」に規定されているからだと見る。
〇グローバリズムというのは只の運動ではなく、公権力を使って進める「政策」でもあるので、グローバリズム批判をするなら実際にグローバル化政策を推進してきた集団を批判するのが筋である。旧統一系勢力の反グロ運動は政策担当者だった旧清和会から批判の矛先をズラし、単なる左翼批判にシフトしていくので、誘導としてはとても分かり易い部類である。それでも騙される人が多いとしたら、それはグローバリズムの問題に最近気付いて十分な調査と学習の時間を取れていないからだろう。社会的な問題意識の入り口に立った人をカルトが狙い自らの陣営に取り込んで援兵化するので、十分注意しないといけない。
〇カルトは社会的な問題意識の入り口に立って人に対して考えたり調べたりする余裕を与えず性急に特定の結論を押し付けて来る。学びの入り口にいる人は十分な批判的思考力が育っていないため、もっともらしい「結論」を滔々と流し込まれたら敢然と抗う事が中々難しいと思う。結論を一旦保留して自分で考え批判・吟味する事が重要である。自分で調べ考え判断する。性急に結論を押し付けられても、それをすぐに受け入れたりしない。以前この辺の絶妙な批判的思考態度を「荘子」の「道枢」という言葉を借りて考察した。世間に流布される断定的見解の激流に流されず、真偽判断を保留し、自分で調べ考える態度。
〇共産主義、戦前風に言えば赤化主義について分析しようとするなら、フリーメイソン、啓蒙思想、大東社という所まで視野に入れる必要があるが、保守派の多くを拘束する「勝共主義」的な思考枠組みでは当然「大東社」などは視界に入らない。冷戦期に生まれた左右両建抗争用の思想なので核心には触れない。
〇グローバリズムは経済的グローバリズムと軍事的グローバリズムに一応分けられると思う。自分なりに定義してみる。
経済的グローバリズム・・・各国政府が各種規制改革などを通じて国際資本が利益を上げ易い環境・条件を作り、それによって実際に国際資本が全世界に経済的支配力を広げる事。
〇軍事的グローバリズム・・・ネオコンというシオニズムや軍産複合体との結び付きが強い思想集団が「民主主義の輸出」などを掲げて「悪」と決め付けた国家を軍事攻撃し体制を転覆する事。軍事攻撃の手段は直接軍隊を送り込むだけでなく、標的国でテロ組織や民兵組織、偽旗デモ隊を育成し使う方法もある。
〇このような経済的グローバリズムや軍事的グローバリズムを日本で推進してきた主たる勢力は森小泉政権以後の清和会主導の自公政権なので、グローバリズム批判をするなら真っ先に彼らを批判するのが筋。故に旧清和会のシンパや別動隊と思われる勢力が主張する“反グローバリズム”は偽装又は両建と分かる。
〇グローバリズムを実際に実行するには政策を実行し国民に強制し得る為の公権力を握る必要がある。したがってグローバリズム批判するなら実際に政策を実行した集団やその背後の勢力を批判するのが真っ当な筋道であろう。政権に就いていない在野の左翼勢力だけ叩いてもグローバリズム批判にはならない。
〇日本は幕末維新期以降、特に日英同盟締結に伴う明治天皇のガーター騎士団加入が象徴するように、完全にUK系裏権力派閥(英王室・英国系フリーメイソン・英国ロスチャ)の縄張りに引き入れられているため、例外はあるものの大東社系左翼は権力の中枢までは中々行けない構造になっていると分析している。
〇大東社系が権力中枢に行けるのは、フランスはもちろん、中国・ロシア・東欧諸国・中南米の一部の国々などであると見ている。冷戦時代の「東側」が大体それと一致する。UK陣営の縄張りである日本では大東社系左翼は部分的(教育・一部メディア・市民運動など)には影響力を伸ばす事は出来ても、権力中枢
〇までは中々行く事が出来ない。それは即ちグローバリズムを政権担当者として直接に実行し得る位置にいない事を意味する。よって大東社系の左翼ばかり叩いても、こと日本に関してはグローバリズム批判の本筋に到達しない。UK派閥の影響下の日本でグローバリズムを実行するのはその筋の手先が中心である。
〇よって、これまで政権担当者としてグローバリズムを推進してきた集団とその背後者を追及せず、大東社に触れないような表層的な左翼批判に終始する事を以て反グローバリズムだとするのはどう考えても偽装や両建でしかないと言える。陰謀追及全体では大東社系左翼批判も重要だが、2000年代以降の日本のグローバル化政策を批判する文脈で表層的な左翼批判に終始するのは、完全にピントがずれておりミスリードだと言わざるを得ない。最近の“反グローバリズム”にはその類が多いと感じる。よくよく批判吟味すべき。反グローバリズムと思っていたらグローバリズムに加担させられたという事になりかねない。
〇「ネオコン、ネオコン」と当たり前のように言っているが、「ネオコン」が何なのかよく分からないという方もいらっしゃるかもしれないので、ネオコンとは何かについて考える。「ネオコン」とは「ネオコンサーバティブ(Neo-conservative)」の略称で「新保守主義」などと呼ばれる。どこが「新」なのか。
〇ここでは一応米国の「新保守主義」について考える。米国の従来の保守派は米国がアメリカ大陸以外(特にヨーロッパ)に関わる事を否定する「孤立主義」的傾向が強いのに対し、新保守主義派は米国の軍事力を使い世界各地で軍事介入する国際主義的な傾向が強い。この点でネオコンは「新」なのであろう。
〇ネオコンの起源は1930年代にニューヨークで活動していた猶太系知識人のトロツキストグループだとされている。ネオコンが米国の国益というよりは「民主主義」や「自由」といったイデオロギーを掲げる観念先行型なのは、トロツキー主義の影響だと見る。また、基本的に猶太系知識人の思想なので、必然的にネオコンは親イスラエルになる。したがってネオコンとシオニストは一体の勢力と見てよい。ネオコンは軍産複合体と密接に結びついているので、経済的利益という点からも世界各地で戦争を引き起こす強い動機がある。戦争をすればする程武器が売れて軍産複合体が儲かるからである。
こういった勢力の手足となって動いているのが、アメリカではキリスト教福音派と呼ばれる宗教勢力で、動員力や集票力、米国の外交政策をイスラエル寄りにさせる圧力団体などとして機能している。日本でネオコンの手先となっているのが旧統一協会系勢力であり、今この勢力が中心となって改憲を策動中。その主たる目的は自衛隊を米軍の補完兵力とする事、ネオコンが世界中で軍事展開する際に日本及び日本人をコマとして使う事だと見る。旧統一系勢力が反グローバリズムを掲げているのは偽装であり、真の狙いは日本及び日本人をネオコンの軍事的グローバリズムのコマとして差し出す事だと考える。今の日本はその瀬戸際に来ている。
〇「新保守主義」と名乗っているが、ネオコンの思考は保守主義より大東社系のそれに近い。「民主主義の輸出」「世界の自由化」「価値観外交」といったネオコンの発想は理性と理念によって世界を改変しようという理性主義や啓蒙思想に根を持っており、それは即ち大東社の教義に根底で通じていると言える。
〇「英米」「米英」と呼ばれるように米国は基本的にUK裏権力人脈の影響下にある国と言えるが、それ一辺倒ではないようだ。フランス人権宣言にアメリカ独立宣言が影響を与えた事やアメリカ独立戦争に大東社員のラファイエットが参加した事などを見るに、大東社も米国の歴史に深く関わっていると見られる。
〇ネオコンが世界規模での軍事力行使に固執する理由は主に3つだと分析。①自らの思想を押し付け都合の良い国際的な支配体制を敷く事。➁軍産複合体の利益。➂イスラエル及びシオニストの敵対者の排除。ネオコンの手先が改憲を推進するのは日本人をこの世界戦略の軍事的なコマとして差し出す為だと見る。
〇最近はネオコン以外にも「テック・ライト」「テクノリバタリアン」と呼ばれる思想勢力にも注意が必要である。彼らがトランプ政権を取り巻いている。この勢力の代表的人物であるピーター・ティールはビルダーバーグ会議の常連、即ちビルダーバーガーである。かなり裏権力の中枢に近い人物とみられる。
〇テック右派・テクノリバタリアンの頂点がビルダーバーガーである時点で、この思想勢力もまた裏権力中枢と繋がっている事が分かる。彼らが推進する「AIによる統治(支配)」は裏権力が推し進めようとしている支配構想と完全に一致していおり、テック右派は裏権力が仕掛けた最新のイデオロギーだと見る。
〇テック右派の思想は主に3つの要素から成ると分析。
①テクノロジー崇拝
➁自由至上主義(リバタリアニズム)
➂民主主義の否定と専制君主制の肯定
〇①テクノロジー崇拝
シリコンバレーのテック起業家に広まった思想だけに技術崇拝的な色合いが濃い。「技術が進化すればするほど素晴らしい世界になる」という独断的見解を持っている。オーソドックスな進歩主義というより加速主義から来ている面が大きいと思われる。技術の負の側面への配慮は乏しい。
〇加速主義とは資本主義の成長や技術の進化を急激に進める事で既存のシステムを不安定化又は崩壊させる事で抜本的な社会変革が為されるとする思想である。テック右派が「技術が進化すればするほど素晴らしい世界になる」と信じているというのは、技術の進化で徐々に世界がよくなるというよりは、
〇技術の進化が加速し、ある時点で「技術的特異点(シンギュラリティ)」に到達し既存システムが崩壊し新たな世界が作られる、という加速主義的見解によるものだと思われる。加速主義は大東社系左翼の進歩主義に起源があると思われるが、一般的には啓蒙主義への反発を内包する右翼思想と見なされている。
〇➁自由至上主義(リバタリアニズム)
規制が無ければないほど経済が発展するという考えで、徹底的な規制の撤廃を主張する。これは2000年代以降に日本を席巻した所謂新自由主義と同じ見解である。イーロン・マスク率いるDOGE(米政府効率化省)が行った一連の改革もこの思想に基づいていると思われる。
〇DOGEは米国連邦政府の官僚主義を諸悪の根源としてその解体を謳った。だが、米国の場合は官僚主義よりロックフェラーを始めとする大資本家が政府を支配し意のままに動かしている所に問題の根源があると見る。米国の官僚制度は日本のそれとは異なる猟官制度で、政権が変われば幹部は首をすげ替えられると聞いている。日本の官僚機構に比べると、米国の官僚はそこまで強くなく、力を持っているのはむしろロックフェラー財閥を始めとする巨大資本であり、その影響下にあるシンクタンクであると思われる。官僚はその下にいる。米国の官僚機構をいじっても、米国の真の権力者には痛くも痒くもないはずである。
〇DOGEは人々の非難の矛先を巨大資本とシンクタンク(CFRなど)の下働きに過ぎない官僚に集中させ、「巨大資本とシンクタンクによる支配」から目を逸らす役割を果たしているように見える。ビルダーバーガーであるピーター・ティールと近い関係にあるイーロン・マスクのDOGEが巨大資本を叩くはずは無い。
〇➂民主主義の否定と専制君主制の肯定
テック右派のイデオローグであるカーティス・ヤーヴィンは君主制論者で企業のCEOが統治を行う君主政体を主張。裏権力は名目として民主主義を掲げる事が多いが、彼らの本音は寡頭独占支配である。ヤーヴィンの思想はある意味その本音を露骨に表現したものと言える。
https://x.com/kikuchi_8/status/1949341268275868104
(了)