キッズ携帯のビジネスモデル
子供に持たせる携帯電話
~ポイントは親の不安を解消するきめ細かな制限機能~
子供に携帯電話を持たせるのは早すぎると思うかもしれないが、携帯電話会社はそう考えていない。14歳未満の子供たちとその親をターゲットにしたサービスは、携帯電話業界に次の大きな成長をもたらすかもしれないのだ。
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000056021,20100911,00.htm
キッズ携帯は儲からない?
ドコモのキッズ携帯は、オレンジとブルーの2色で、カタチもチビっこくて丸っこくてカワイイというデザイン。
大人も持ってみたい、という声もチラホラ・・。
ここ最近子供が誘拐に遭うなどし、”子供を守りたい、守らなければ”というニーズが国内で高まっているのも一因ですよね。
ですから、防犯ブザーが付属し、しかも子供の現在位置が分かるなど、セキュリティグッズとしての面からのアプローチ(需要開拓)のようですね。
また上の記事にもあるように、「子供がいったん外出したら、携帯電話でいったい何をしているのか見当もつかない。卑猥な声の着信音をダウンロードしている可能性もあるし、ことによるとメールでよその子からいじめを受けているかもしれない。」というような親の不安もある。
こうしたことから、キッズ携帯はいろいろな制限をする傾向にあると言えます。
これは携帯会社からすると、加入者一人あたりの月間売上高(ARPU)の低減につながってしまい、大人の半分ほどの基本料金だけを稼ぐという消極的なビジネスモデルに陥ってしまうのではないでしょうか。
昨今は、企業の社会的責任(CSR)活動に取り組む機運も高まっていることから、携帯会社が慈善事業的に子供の安全に取り組む姿勢もプラス評価となるかもしれないですが。
・・・しかし、本当にそれでいいのだろうか?と思うのです。
将を射んと欲すれば・・
親からみて、キッズ携帯に望むことは、こんなことでしょうか。
- 子供の危機に際し役立つこと
- 電話代(通信、情報課金)が かさまない事
- 変な交友関係(いじめ、勧誘等)が生じないこと
厳しい親の監視のもと、どうやって子供にお金を遣ってもらいましょう?
マクドナルドのような子供戦略をやりますか?
「子供のうちからハンバーガーを食べて育った大人は死ぬまでハンバーガーを食べ続けてくれる」というアレです。
でも、食べ物について成り立つ戦略が、携帯電話でも成り立つのでしょうか。
よく分かりませんねえ f(^_^;
では。こんなのはいかが?
結局、コンテンツ課金を含む電話料金に関するものでは、無理だと達観するのです。
そして、新たなビジネス・パートナーを第三者に探すという提案です。
たとえば、ですが。
ドコモ携帯には、iメニューや週刊iガイドという無料サイトがあります。
これらはネット上のサービスなのですが、アクセス(接続)するに際して課金はなされません。
これと同じように、キッズ携帯からのみアクセス可能な、通信料が無料の子供用サイトを開設するのです。
そして、このサイトのスポンサーを子供をターゲットとする企業になってもらうのです。
携帯上での課金は親からすれば透明感・納得感がなく、かえって親の不審を招く元ともなりかねません。
ですから、子供へは無料で様々な新商品の情報を与えることで、親など周囲の大人に”おねだり”をしてもらうという作戦です。
最近の子供達は幼稚園くらいから”たまごっち”などのゲームにハマり、攻略法のような情報交換をしているといいます。
また、それらの活動?に拍車をかけているのは他でもない親たちなのです。
だって、”たまごっち”って一日中お世話をしてあげないといけないんでしょ?
子供達がいない昼間、お世話をしているのは親たちでしょ?
「もう、ホントにしょうがないんだからー」とかいいつつ、結構楽しそうにピコピコやってるんぢゃないでしょうかね。
携帯会社としては、子供向けのプチ・コミュニティを構築するのもいいでしょうね。
また商品をPRしたい企業からは壁紙、着信、iアプリなどの提供を受け、無料で配ることで集客する方法もあります。
いかがです?
あ、もちろん。夜遅くまで子供達が、携帯でなにやらしていては、親に怪しまれてしまいますからね。
夜9時くらいにはサイトを”閉店”させたりする気配りはする必要がありそうですよね!