くそっ、やめろ。やめてくれっ。ひと思いに殺せ! この人非人どもめ。そうだっ、その通りだっ。俺は清司が好きだっ。十二歳の国民学校の生徒を、俺は愛している。おまえらなんかに分からない真剣さで、大切に大切に思ってる。それが何で悪い。人を誑かすのが上手なのは、てめえら軍人の方じゃねえか。俺は、あん時だって、その兵隊を憎んじゃいなかった。
オモニの泣き声を背に引き摺られて行くとき、俺が憎悪したのは、未だ子どもみたいな顔の兵隊じゃなしに、そいつが着てた日本軍の軍服だっ。玩具みたいに肩で光ってた皇軍さまのひとつ星だっ。
くそっ、この狂人どもめ。やめろ、よせっ。俺の尻に竹棒突っ込んで何が面白い。チンポコを万力にかけて、どうしようってんだ。てめえらこそ、人をいたぶって、そうしてニヤニヤしてられる変態爺いどもじゃねえか。隅の方で軍袴をずり下ろして、チンポコ擦り上げてる憲兵がいい証拠だっ。けっ、あれが皇軍さまとやらの正体かよお。ああ、痛え、痛えなあ。腸壁が破れてんだよなきっと。万力だって、もう、両方の鋼同士がくっついてらあ。ああ、おしまいだよな俺も。
オモニのことだけが気がかりだ。頑張れよ、オモニ。婆ちゃんの神経痛、早く治してやってくれよな。弟のこと頼んだぜ。間違っても親父みたいなゲリラにゃしないでくれ。気の強い奴だったからなあ。
弟って言や、清司はどうしたろう。噂じゃ、親父さんが赤のレッテル貼られたって聞いたけど、どっか他所へでも行っちまったんだろうか。その方がいいよ清司。いっそ、どっか遠い国へ行っちゃえ。戦争も、憎しみも、差別も、蔑みもない処へな!
俺はもうダメだけどよっ。次はおめえらの世代だぜ。それまでにこの馬鹿どもが、軍人たちが、おめえらの生きる基盤とやらまでダメにしちまうかもしれないけどよ。けど、おめえは、そんなヘナチョコじゃないよな。きっと、きっと、俺みたいなのが、大手を振って歩ける日本にしてくれよな。俺のオモニみたいに、息子を取られて泣く母親の居ない国にしてくれよな。
わー、何だっ、こりゃ。凄え、昼みたいだ。やけに光ったじゃねえか。ちちっ、熱っちちっ、何だ、どうした。えっ、何だって、新型爆弾? アメリカが落とした?
あはは、いい気味だぜ…燃えろ、燃えろ。皆いっしょに焼け死ぬがいい。凄いのかい? そんなに。へえー、何万人て死ぬかもしれねえって? いいじゃねえか。そうすりゃてめえらも、日頃からなりたがってた被害者とやらになれるぜ。俺たちと同じ、虐げられし者になれるぜ。あはは、あはは…
オモニの泣き声を背に引き摺られて行くとき、俺が憎悪したのは、未だ子どもみたいな顔の兵隊じゃなしに、そいつが着てた日本軍の軍服だっ。玩具みたいに肩で光ってた皇軍さまのひとつ星だっ。
くそっ、この狂人どもめ。やめろ、よせっ。俺の尻に竹棒突っ込んで何が面白い。チンポコを万力にかけて、どうしようってんだ。てめえらこそ、人をいたぶって、そうしてニヤニヤしてられる変態爺いどもじゃねえか。隅の方で軍袴をずり下ろして、チンポコ擦り上げてる憲兵がいい証拠だっ。けっ、あれが皇軍さまとやらの正体かよお。ああ、痛え、痛えなあ。腸壁が破れてんだよなきっと。万力だって、もう、両方の鋼同士がくっついてらあ。ああ、おしまいだよな俺も。
オモニのことだけが気がかりだ。頑張れよ、オモニ。婆ちゃんの神経痛、早く治してやってくれよな。弟のこと頼んだぜ。間違っても親父みたいなゲリラにゃしないでくれ。気の強い奴だったからなあ。
弟って言や、清司はどうしたろう。噂じゃ、親父さんが赤のレッテル貼られたって聞いたけど、どっか他所へでも行っちまったんだろうか。その方がいいよ清司。いっそ、どっか遠い国へ行っちゃえ。戦争も、憎しみも、差別も、蔑みもない処へな!
俺はもうダメだけどよっ。次はおめえらの世代だぜ。それまでにこの馬鹿どもが、軍人たちが、おめえらの生きる基盤とやらまでダメにしちまうかもしれないけどよ。けど、おめえは、そんなヘナチョコじゃないよな。きっと、きっと、俺みたいなのが、大手を振って歩ける日本にしてくれよな。俺のオモニみたいに、息子を取られて泣く母親の居ない国にしてくれよな。
わー、何だっ、こりゃ。凄え、昼みたいだ。やけに光ったじゃねえか。ちちっ、熱っちちっ、何だ、どうした。えっ、何だって、新型爆弾? アメリカが落とした?
あはは、いい気味だぜ…燃えろ、燃えろ。皆いっしょに焼け死ぬがいい。凄いのかい? そんなに。へえー、何万人て死ぬかもしれねえって? いいじゃねえか。そうすりゃてめえらも、日頃からなりたがってた被害者とやらになれるぜ。俺たちと同じ、虐げられし者になれるぜ。あはは、あはは…