今日は朝から快晴です。少し肌寒いようですが、陽光が暖かです。凛太郎を庭に出してやりました。案の定、何かしら悪いことばかりしています。リードを極力短くして、被害を最小限に食い止めていますが、行動範囲が限られる分、少し可哀相な気もします。
中三夏期学習合宿が今年も開催された。退村式に泣いた行動責任者のことを、学研校の久木野さんが書いてくれている。
「私を救ってくれた思い出は、八月二十五日、夏期合宿で起こった出来事です。それは伴先生の涙です。私にとってそれは、これから進んでいく合格への道の、いちばん大切な財産になりました。それを忘れては、合格の道を進んで行くことはできないと、私は思うのです。
合宿が始まってからの五日間、全体への注意は伴先生が言っておられました。時間のことから、ルールについて、いろいろ注意してくださっていました。だから私は、伴先生の顔は、怒っているときしか見たことがないと思ったぐらいです。それなのに、最後の最後に見せてくださった顔は、怒った顔ではなくて泣いた顔だったのです。あの涙は、私たち合宿に参加した者全員に、勇気をくれたのです。伴先生は、私たちに、本当に志望校に合格してほしい、と思ってくださっていたのです。だから、みんなは、最後に伴先生に続いて、
『絶対、志望校に合格するぞ!』
と言えたんだと思うのです。(私は感動して、半分泣いているような状態だったけど……)
こんな合宿最後の思い出が、私を助けてくれました。第一回の日進の成績はぼろぼろでした。帰ってから、何をしていいか分からずに泣いていました。そんな時、つらかった五日間の合宿や、勇気をくれた涙のことを思い出していました。それからは、どんどんやる気が湧いてきました。その思い出がなかったなら、立ち直ることはできなかったと思います。
これから二月まで、落ち込むことは何度もあると思います。けれど、私はすぐに立ち直る自信があります。合宿に参加できて本当によかったと思います。伴先生の涙を、私は忘れません。」
私もその場にいた。けれど、こんなに素晴らしいプラス発想はできなかった。恥ずかしいと思う。私たち講師の「先生」はいつも、他ならぬ生徒たちである。中三生、そして小六生たちは今、燃え上がる一本の火柱である。
凛太郎も今、一本の火柱になって玩具と格闘中です。受験生と同列にして不謹慎だと言われるかもしれません。しかし、文字通り「凛」とした一頭の成犬になるための、すべてが道筋なのだと思いたいのです。でなければ、凛太郎とはつき合って行けません。ほら、また庭の植木の根っこを掘り始めました。
