今日は、みんなお休みでした。朝10時近くまで寝ていました。それが可能なのです。凛太郎も、その時間までオシッコを我慢して寝ていてくれるのです。飼い主思いの良い犬なのです。なんて、づぼらなこと言ってたらダメですね。
前回の予告通り二つの佳作のその一つは、長岡校の山内◯美さん、一年生が教えてくれた大切なことだ。
その日は朝から憂鬱だった。中学校に入学して初めての体育祭であるにもかかわらず、家の者が誰も応援に来てくれないからだ。妹たちの体育大会とかち合ったため、
「◯未は今年初めての小学校の体育大会やし、見に来て貰おうと毎日ダンスの練習がんばってるから、小学校の方へ行くわ。来年もまた重なったら、絶対◯美の方に行くしな。」
と言う母の一言で、私はあきらめざるを得なかった。どうしても見に来てほしかったけれど、母の言葉に何も言えなかった。それでも家を出る私に、
「楽しんできいや。帰ってきたらまた話してな。今日は行けへんでゴメンな。」
と言ってくれた母の言葉で、
「そうや、今日は私の体育祭や。こんな気持でやっても楽しないわ。今日は思いっきり楽しんだろ。」
と考えると、足取りも軽く、胸がワクワクしてきた。
グランドに集合し、いよいよ体育祭の始まりだ。クラス対抗リレーの番がやってきた。円陣を組んで、
「バトンしっかり渡そうな。落とさんように気をつけよう。」
とクラスメイトと声を掛け合った。初めに走ったTさんは、途中で転んだにもかかわらず一位で次の人にバトンを渡した。足を擦りむいて血が滲んでいるのに、彼女は走り抜いた。彼女はさらに全種目に出場して、その運動神経の素晴らしさを私たちに披露してくれた。普段はあまり目立たない彼女が、この時とばかり自分を発揮した。私は素敵だと思った。彼女だけではなく、いつもは楚々としているKさんも、小麦粉の中に顔を突っ込んで飴を探し、優しい笑顔が自慢のMさんも歯を剥き出しにして綱を引き、お箸以外持ったことのない華奢なSさんが騎馬になり……いろんな人の違った一面を見ることが出来て、とても楽しかった。
自分にない何かを持っている人が自分の周りにいる。こんな幸せがあるだろうか。きらきら輝く人達と一緒に居られること、そして自分も一筋の光を放っているひとりであるという認識。いろんなイルミネーションの中、みんな青春しているんだと感じた一日であった。
そして、エールを受ける三年生だって、ちゃんと同じことを気づいている。竹内君とは一緒のクラスの水本◯美さんが、見ているだけで勇気づけられるような温かく優しいいつもの笑顔でまとめてくれたこと、次回に紹介しよう。
さあ、女の子は逞しいですよ。男も負けていてはダメですよ。わかりましたか、凛太郎。やんちゃで、暴力的な男なんて、どうしようもない代物ですよ。そう、風に向かって、荒野に立つのです。
