日曜出勤することにして、今日は一日、シゲと凛太郎と一緒に居ました。爽やかな秋晴れで、近くのスーパーまで、徒歩ででかけました。凛太郎はいつものように、はしゃいで、遊んで、右に左にリードを引っ張って、とにかく楽しそうに散歩しました。


凛冽の汗
 翌日、先生は明朗で晴れやかな気持ちで、長岡校の中二特進の授業に赴いた。今年度最後の授業だった。月が変われば彼らは中三生になる。一年の振り返りをし、クラスの仲間全員で握手しを交わしてこれからの健闘を誓い合う。そんな授業にするつもりだった。しかし、授業の初めに集めた月の作文を走り読みして、先生は愕然とした。多感なゆえに、正義派で頑張り屋のA君が、真っ向から先生に反撥してきたのだ。教科以外の話やゲームじみたものはくだらない。先生の言う友との協力とか、支え合いなんて、結局はきれいごとだ。やっぱり最後は自分自身、受験への意欲を削ぐようなことはやめてほしい。そんな主旨のことが感情的に綴られていた。

 まず怒りがあった、鼻先に自分の身体から発する焦げ臭い匂いがあった。予定していた授業のできようはずがなかった。A君は態度でも反発を示し、先生の指示を斜に構えて聞き流そうとした。

 乱暴な車の運転で帰宅し、先生はすぐA君に電話をかけた。怒鳴りつけてやるつもりだった。論理でねじ伏せようとも思った。授業への批判は大いにやれ。が、友と支え合うなんてきれいごと、所詮人間はひとりだという考えは許せない。一体何処でそんな理屈を仕入れてきたんだと切り出した。ところが彼は、

「ぼく、何であんなこと書いたのか、何で授業中あんな態度とったのか、わからへんのです。すいません……この頃、成績落ちてきて、国語も点数悪うて……」

彼は泣き出していた。それから何を喋り、どういうやりとりをしたのか覚えていない。そんなことより、先生はA君にすまない思いで胸がいっぱいになった。(別のことで電話した同じクラスのB君からも、Aはクラブや家や学校や、いろいろ苦労してるで、ストレス溜まってるはずやと教わった。)電話の向こうで泣きながら話す彼の声に、先生の声も嗄れてきた。堪えられなかった。来年度からはしっかりやっていこう。一緒に頑張ろうなと力強く言って電話を切った。

 ごめんよA君。苦しんでいるのは中三生だけじゃなかった。切実な君の苦しみに気づかなかった先生が、先生自身腹立たしい。教師と生徒はWITHでなければ、なんて偉そうに言ってた自分が恥ずかしい。でも、もう大丈夫だよ。今度は君のために、君たちのために、四月から先生はまた、全力で励んでいく。


 今でもまだあります。凛太郎が聞き分けがなく、こちらが本気になって叱らねばならないときが。またまた、虐待です。でも、凛太郎なら、その後すぐに別のことをしていると、いつも通りに機嫌良くなります。それがありがたいです。中学生たちなら、人間ならそうはいきません。えっ、凛太郎の場合も、根っこに信頼があるからなんですか。そうですね。そうですよね。犬も人間も、愛するものたちに変わりはありませんよね。ちなみに、今日の写真は……突礼しました、凛ちゃん、おしっこしているところでした。