今日は、一騒動でした。朝起きると、シゲ(伴侶ともいうべき大切な同居人)が先に起きて洗濯や掃除などで忙しくしていました。ところが、凛太郎の様子がすこしおかしいのです。いつもよりおとなしく、元気がないのです。私が遊んでやっても、すぐに逃げて、部屋の隅や階段の下など、狭い端っこばかりに行っておとなしく座りこんでしまうのです。とにかく元気がないのでシゲに聞いてみると、どうやら掃除機の音を怖がっているようなのですが、下痢気味だし、自分のウンチは食べるし、あれこれ心配なので、凛太郎を買ったダイゴ犬舎に連れていきました。…結論です。昨日11時間のお留守番大作戦があったこと、量の多いドッグフードを与えてしまったこと、そして何より、掃除機恐怖症候群その他により、大きなストレスを与えてしまったのです。凛太郎くん、ごめんなさい。無知な飼い主を許してくださいね。
「虎、それは、普段は表面に出てこない意識だと思う。色んな欲望、怨念、潜在意識に閉じこめられたこれらのものは、ともすれば理性の壁をつき破って、人格の表面に出てこようとする。精神的に健康なときはいい。が、外的な何かによって『自我』を傷めつけられると、それらはいっせいに表面にのぼり…そして人は虎になる。」(本校・福島○○)
「李徴という人物は、さらりと読むといかにもずるい人間のようですが、ぼくはそのようにも思えません。『自分などだめだろうと思いつつも、やはり心のどこかで自慢をしたい』という心は、どんな人間の中にも存在すると思うからです。ところが彼は、自分の中の悪いものとして、徹底的に批判して苦しんでいるのです。」(長岡校・中野○○)
「李徴は決して悪い人ではない。あまりにも自分に素直すぎる。どうしてあんなにまで素直になれるのか、私には不思議だ。」(山科校・巨椋○○)
「今日までの十三年間、自己否定なんて考えたこともないし、したこともありませんでした。自己否定どころか、自分が生まれてきたのはさも当たり前で、毎日を何の不自由もなく暮らせるのが当然という発想しかできなかった、高慢な自分に気づきました。正直言って、この作品を読んで不安になりました。」(山科校・森野○○)
「終末で、妻子のことを色々と言ったあと、『本当は先ず、この事の方を先にお願いすべきだったのだ、己が人間だったなら。飢え凍えようとする妻子のことよりも、己の乏しい詩業の方を気にかけているような男だから、こんな獣に身を堕とすのだ。』と言っているが、思わずコックリとうなずいてしまいそうな感じがする。しかし、もっと悪い人、心ない人、ふてぶてしい人は、そんなことにさえ気付かないだろう。李徴の過剰な自己批判は、かなしい気がする。」(五条校・山田○○)
労を惜しむわけではないが、兄の解説などもう要るまい。「この作品をどう読むか」それぞれの先輩が、確かな道筋を示してくれている。さあ、まとめは洛○高校の先生にやってもらおう。今春採用されたばかりの、新米の体育の先生だと言えば怪訝に思うかな。とにかく読んでおくれ。すてきな先生だってわかるはずだよ。
……ということで次回、その先生の文章でまとめとしましょう。……こらー、ちょっと待ってくださいね。凛太郎が大事な資料を咥えて走って逃げました。もう元気、元気、になりました。あーっ、咥えて首を振りたくっています。破れるぅー、凛ちゃん、やめて……
