ヨットで太平洋横断の途中で遭難したキャスター
辛坊治郎氏らの救助劇では、海上自衛隊の救難飛行艇
US-2が活躍したが、ニュースショーの司会・小倉某
が「あの飛行艇は国産なんですか」と発言。すかさず
ネット上で『おいおい、フジテレビのあるお台場には、
つい数年前まで第二次大戦の名機「二式大艇」の現物
が置いてあったではないか。以来、飛行艇を作ってい
るのは日本だけ。US-2はその孫になる。技術は世界
一なのだぞ。』と、その見識のなさに、非難の声が挙
がっている。
この救難飛行艇は、戦前・戦中に「奇跡の飛行艇」
と呼ばれ、数々の作戦飛行をこなした名機「九七式大
艇」「二式大艇」の孫にあたる。その優秀さを次の
記事で紹介する。
『辛坊氏を救出した海自飛行艇のスゴさ 水陸両
用の「US-2」』(夕刊フジ)
大荒れの太平洋で辛坊氏らを救出したのは、世界
最高峰の性能を誇る水陸両用の国産救難飛行艇「US
-2」だった。
US-2は新明和工業(兵庫県)が開発し、海上
自衛隊に7機配備されている。航続距離が4,500キ
ロと広範囲におよび離陸に滑走路も不要なことから、
小笠原諸島の救急患者搬送などでも活躍。最大の特
徴は波高約3メートルの荒海でも低速度で離着水で
きることだ。 今回は波高4メートルだったが、関
係者は「US-2とパイロットの技術の高さが合わ
さった成果」と語る。
US-2をめぐっては5月の日印首脳会談でイン
ド輸出を両国で検討することで合意。また、南西諸島
の自治体などから沖縄への配備を求める声もあがっ
ている。今回の大救出劇が輸出、配備増への追い風と
なるか。(以上・夕刊フジ)
わたしも、今回の「救難飛行艇大活躍」が、US-1
の優秀さのPRとなり、伝統ある航空機技術、航空機
産業にスポットライトがあたり、インドへフィリピ
ン,ベトナムへと、かって「二式大艇」の飛んだ南国
の大空にUS-2が羽ばたくことで、敗戦後永く休眠を
強いられた「栄光ある航空産業」の復活を期待したい。
辛坊治郎氏には、数年前の「自己責任発言」から、
「費用負担すべき」の声が挙がっている。わたしも辛
坊氏は「相応の自己負担」するとともに、「波高4メ
ートル奇跡の救出劇の主役・飛行艇と海上自衛隊隊員
の優秀さ」に敬意と感謝こめたPRにつとめ、「US-2
輸出、配備増への追い風」となり、「栄光ある航空産
業」離陸の追い風となって欲しい。