今、日本中を沸かせているスタープレイヤー、大谷翔平。

YouTubeを眺めていても、非常に多くの「大谷翔平関連の動画」が目に入るようになりました。


中には「大谷への故意死球にスアレスが涙の謝罪」などという、いかにも信じたくなるようなドラマチックなタイトルもあります。

一見もっともらしく見えるそれらの動画ですが、実際にはフェイク(=作り話)であることが非常に多いのです。しかも驚くべきことに、それを疑うことなく信じてしまう人がたくさんいるのです。

 

今日はそんな“フェイク動画”の問題について、私自身の考えを交えてお話ししたいと思います。

 

 

 

 


■ 情報のソースを確かめる癖をつけよう

たとえば「大谷への故意死球にスアレスが涙の謝罪」という動画を見た場合、本当にそのような事実があったのかどうか、一度Google検索などで確認してみることをおすすめします。

検索ワードとしては「スアレス 故意死球 謝罪」など、動画タイトルのキーワードを使えば十分です。本当に謝罪があったのなら、複数のメディアが取り上げているはずです。

 

よく考えてみてください。
いちYouTuberだけが持っている“特ダネ”なんて、普通に考えてあり得ません。

情報源が見つからなければ、それはその動画を作った人の完全な作り話と見てほぼ間違いないでしょう。

 

 


■ チャンネル登録者数にだまされないで

私が見た中には、登録者数が5万人以上ある大きなチャンネルが、堂々とフェイク動画を連発しているケースもありました。

 

そういったチャンネルはコメント欄も徹底的に管理していて、「これってフェイクじゃないの?」といった書き込みをすると、数十分以内に削除されることも。

実際、私も1度だけコメントしてみたことがありますが、10分ほどで削除され、その後はそのチャンネル内でコメント自体が表示されなくなりました。おそらくブラックリストに入れられたのでしょう。

 

登録者数が多い=信頼できる、という考えは捨てた方がいいかもしれません。

 

 


■ 本物の情報を見分ける3つのポイント

では、信頼できる動画とはどういうものか?
私が意識しているのは次のようなポイントです。

  1. 元の情報ソース(インタビュー映像など)を引用している
    情報源となるインタビュー動画に字幕をつけた動画は信憑性が高い。
    下記はその一例(画像は「MLBコアラ」さんの動画より引用)

  2. 出典が明記されている
     「〇〇紙の取材によると」「〇〇番組での発言によると」といった記載がある動画は、裏取りがされている可能性が高い。

  3. 感情を過剰にあおる構成になっていない
     「批判殺到」「涙が止まらない…」などの大げさなサムネやタイトルは要注意。

もちろん、出典元すらも偽っている可能性もゼロではありませんが、少なくともこれらの要素がある動画の方が、フェイクである確率は低くなると感じています。

 

 


■ フェイク動画を見かけたときの正しい対処法

「腹が立ったから低評価を押した」「フェイクだと指摘してやった」――その気持ちはよくわかります。

でも、YouTubeのアルゴリズム上、低評価もコメントも“動画のエンゲージメント”としてプラスに働くのです。つまり、フェイク動画が拡散されやすくなってしまうという皮肉な結果になります。

いちばん良い対応は、何もせずに立ち去ることです。

 

 


■ 大谷に限らず、ネットのすべての情報に言えること

これは大谷翔平関連の情報に限った話ではなく、今のネット社会全体に通じる問題です。

誰もが気軽に情報を発信できる時代。しかも過激な話題ほど再生数を稼げる仕組みになっています。
その結果、切り抜き・捏造・誤解を招く編集が横行しているのが現実です。

 

 


■ まとめ:信じる前に、まず“確かめる”習慣を

目の前に流れてきた動画が事実かどうかを一瞬で判断するのは難しいです。
でも「感情が動いたときこそ、一度立ち止まる」という意識を持つだけで、かなりのフェイクを見抜けるようになります。

正しい情報を見極める力が、これからの時代にますます求められているのだと思います。

「誰かが堂々と発信している」からといって、事実だと決めつけることのないようにしましょう。