ぼくは恐れている。
すべてがうまくゆかなくなる事を。
ぼくから去っていくすべて良い事が
去ることなくここにあって欲しい
生活が破壊され すべて人は人でなくなる
恐ろしい事はいつも頭の中に黒くかたまっているけれど
それは空想にすぎない事を願う
時としてぼくを襲う激しい悪の、光を妨げる物
なしくずしに幸せをついばみ
不幸をふりまき、こびりつかせてしまう腐った醜い物
ぼくたちの世界は白の世界
醜い魔の物が来るところではないんだ
宇宙はどこまでも白の世界を拡げ
しかし人々はいずれの日か宇宙に追いつき
暗の世界までも見つめなくてはならない日がくる
神はいつも人に背のびをさせ、つきつける報いと言えばその勇気
地球にぼくたちをとじこめた神よりも、脱出することのない人をいためつける。
価値という境界が何もかも決め、ぼくらのその壁にへばりつく。
助けてください ぼくの
助けてください ぼくさま
山田かまち……
1977年 17歳
高崎高校入学。担任、大沢先生のもとで天文学に詳しい友人を得る。
学園祭で数人で自作自演し、短編映画を製作する。
エレキギターを購入し、熱心に練習を始める。
8月10日、エレキギターの練習中に感電死する。