昔は洒落一つにもどこか風流なところがあったようです。父の世代の頃……学生時代、電車通の友人がパス切れ?忘れ?のまま、無賃乗車してしまった時、「お前、薩摩守しやがって!」って…… 船や列車、車にタダで乗ることを「薩摩守」といっていたようです。
薩摩守 平 忠度(たいらのただのり)を「ただ乗り」に掛けたという……。
平忠度は平清盛の弟で歌人でもあった武士。優れた歌人であった方なのに、無賃乗車の代名詞とは……チーン!合掌。
源平一の谷の戦いで敗れたのでした。享年四十一。
源氏にしろ、平氏にしろ……その他、諸々の……幾千もの……すべての戦いにおいてどれほどの素晴らしい方々がその命を人生半ばで落としてこられたことか。戦争なんて 戦争なんて 戦争なんて 百害あって一利なしです。 やっちゃダメなんです命懸けな争いなんてやっちゃダメなんです!
(;_;)
そして今、どうか不安に恐れに心を奪われきってしまわないように、どうか、どうか、希望の光粒を見つける方に心を置く気持ち、思い出しましょう……
(;_;)
行き暮れて木の下蔭を宿とせば
花や今宵の主ならまし
文武両道な武士のお一人だったのです
平氏一門の都落ちの際、都へ引返して藤原俊成に自詠の巻物を託したとの話。
互忍恋といふことを
恋ひ死なむ後の世までの思ひ出はしのぶ心のかよふばかりか
失本心恋
かからじと思ひしことを忍びかね恋に心をまかせはてつる
切ない恋歌をも詠んでおられたのでした……