今回のロシアンブルーの出産で、白い色の子猫が産まれました。
あらまぁ、なんでだろう?
もしかしてアルビノかしら?
でも両耳の後ろにほんのり、ブルーの色が見てとれました。という事はアルビノではない。すると日ごとに両耳にブルーの色がほんのりさしてきました。
これは間違いなくポイント柄の子猫です。
遺伝子の悪戯です、いや悪戯と言う表現は違いますね。先祖返りです。植物にもよくありますよね。ご存じないかしら?
ではなぜロシアン・ブルーにポイント柄の子猫が産まれたのでしょう

ロシアン・ブルーにブルーポイントの子猫のが産まれる理由
19世紀後半から20世紀後半の、大きな戦争により人間はもとより、動物達にも水も食料危機、並びに痛ましい外傷などの理由により、多くの命が経たれてしまった歴史があります。
ロシアンブルはその時代、絶滅の危機を迎えるほどに激減していたのです。
その危機を乗り切るために、サイアミーズ(シャムネコ)のブルーポイントとの交配で、その種の存続を果たすことができたのです。

今でもその遺伝子はロシアンブルーの中に流れています。ロシアンブルーの色を決める遺伝子は3種類見られます。
多くはC(ラージシー)、次にCcs,そしてcscsと三種類存在します。
このcscsの遺伝子を両親が共に所持していると、まれにブルーポイントの子猫が発現するのです。
これこそ先祖にサイアミーズずを持つ証しなのです。
通常ポイント柄の子猫は、真っ白で生まれてきます。このことが不幸な結末を招いた過去もありました。

ポイント柄が体温低下ののち末端に色が入ってくることを知らなかったブリーダー達が、アルビノ(色素不足)と間違えて、彼らの尊い命を故意に絶ってしまったという悲しい事実です。
アルビノの場合は、目の色が赤になります。ブルーポイントの子の目の色はブルーなのです。
その違いを知ったうえで、産ませた人が責任をもって人生を全うさせるべきと考えます。

くれぐれも繁殖は、尊い命を預かる仕事であることを忘れてはなりません。
知識と責任感さえあれば、今は全て遺伝検査で把握できます。ブリードは、簡単なようでとても難しい仕事なのです。
努力が嫌いな人はこの仕事を選ぶべきではないのです。