「20歳の原点」






このテーマについては、前回で終わりのはずだったのですが、
皆さんのコメントや記事を見て、思い出したことがあったので、
付け加えます。

青春時代(死語)は、誰でも少しは悩むものですが、僕も人並みに
「生きるとは」「大人になるとは」ということで悩んだりしました。
かといって誰かに話すという訳ではなく、ひたすら本を読みあさり、
答えを探そうとしていました。

そんなとき、一冊の本の以下のようなフレーズに出会いました。

「ひとりであること 未熟であること それが20歳の原点」

確か、学生運動が盛んだった時に学生であって最終的には
鉄道に飛び込み自殺をした女学生、高野悦子さんの「20歳の原点」
の中のフレーズだったと思います。出版時はベストセラーになって、
映画化もされたような有名な本です。

この言葉には、衝撃を受けました。

それまで、僕は大人というのは知識があり、心も安定していなければ
ならない、と思っていました。
だから心が迷っている僕は、子供なのだ、と。

しかし、この言葉は違います。自分が「未熟であること」を認めることが
20歳、つまり大人の原点だというのです。
「知らないことを知ることが知ると言う」という中国かどっかの
言葉がありますが、結局、死ぬまで未熟であり完璧にはなれない人間の
大人と子供の境を見事に示しています。

また「ひとりであること」は、親の保護や他人への依存心とどうつきあうか
ということを示しています。たしかに「人は一人で生きられない」のですが、
その前提として「ひとりであること」がなければ、その関係に何かと問題が
出てきます。結婚、親子、職場、友人などの関係について考えるとよく分かる
と思います。

「未熟であること」からスタートし、知識や経験を取得し、
「ひとりであること」からスタートし、他者との関係を結ぶ。

そのスタート地点に立った人を僕は「大人」と呼びたいと思います。