しばらく、にっしーとコーヒーを飲みながらくだらない話をしている

まさか、辻本さんが犯人探ししていたとは・・・


こうちゃん・・・

そりゃ、怒るよなぁ・・・(´・ω・`)


謝って許してくれるかなぁ・・・

でも、なんて謝っていいのかわかんない


本当・・・自分の変なところの口下手具合が嫌になる・・・


謝るにしても、最近じゃ店で会う事も少ない

いったい、何がそんなに忙しいのだろうか・・・






その日のルミとの接待は特に何も問題なかった

藤堂さんのお客さんもルミの事を随分気に入っていたようだし・・・


ルミの接客はうまかった

本番だのなんだの言わなくても充分稼げるような容姿とテクニックを兼ね添えているのに・・・

なぜ、そんなに必死にお金を稼ぐ事にやっきになっているのだろうか・・・?



仕事が終わり、二人とも少しお酒が入った状態でタクシーで店に戻る

その途中、ルミがポツリと言った



「ゆいちゃんは、なんでそんなに恵まれてるの・・・?」



え・・・?



「え?恵まれてる?そんな事ないよ。」



「その性格も、その顔も、天然物なんでしょ・・・?」



「え・・・?うん・・・。」



天然物??

いや、化粧はしてるけども・・・?

接客の時は多少性格作ってるけども?



「羨ましいな・・・。私は何もかも嘘で塗り固めすぎたのかな・・・いつまでたっても、嘘は消えないんだよね。」



え?え?

ルミが何を言ってるのかよくわからなかった

少し飲みすぎたのだろうか?



「どんなにがんばっても、偽者は本物に勝てないんだね。」



なんて、相槌を打ってもダメのような・・・

適当な相槌で済むような、話の内容でもなさそうだし・・・

私は、返事に困る



「ルミちゃんどうしたの?」



とりあえず、よくわからないよって感じで聞いてみる



「嘘は所詮嘘で、真実には絶対ならないって事かな・・・?」



「うーん?」



「ごめん、気にしないで。」


そこから、ルミはもう何も話さなかった

タクシーの窓から無言で外を眺めてるだけ・・・

でも、その表情がすごく寂しそうで悲しそうで、でもそんな表情もルミは美人だった

美人は何しても美人なのだ



意味不明なルミの発言

私には全く理解できなかった

ただ・・・


『嘘は所詮嘘で、真実には絶対ならないって事』


その言葉だけが・・・勝手に私の胸に突き刺さった



嘘は真実にはならない・・・


色恋は色恋でしかなくて・・・本当の恋にはならない・・・



自分に勝手に置き換えて解釈した

そして、勝手に憂鬱になった




家に帰ると、めずらしくそー君は家にいた



「あれ?今日は出かけなかったの?」



「いや、昼間出かけたけど、早めに帰ってきた。」



「そっか(*´∇`)」



久々に一緒にゴロゴロする

至福の一時である



「そう言えばね。サイトに書き込みしてた人が誰だかだいたいわかったよ。」



「あ?誰だった?」



「たぶん、ルミかな~。」



「なんだよ。お前が自分で話してたの?俺のことも話してたの?」



「話してないよ。」



「じゃぁ、なんで俺の内容まで細かく書かれてるんだよ。義明さんが俺の書き込みとお前の書き込みは同一人物が書いてるって言ってたぞ。お前が話してなきゃ知らないような内容ばっか書かれてるじゃん。」



なんで、あたし怒られてるんだろ・・・



「でも、本当に話してないもん。他にも書き込みしてる人がいるみたいだし、全部がルミとも限らないじゃん。」



「でも、どうせお前の繋がりだろ?まじ、勘弁してくれよ。どんだけ客切れたと思ってるんだよ。」



「・・・私は話してない。」



「じゃぁ、お前の仲いいところから漏れたんじゃねぇの?簡単に人を信用するなよ。内緒だよって言ったって漏れるのが女の子なんだしさ。」



そんな事ない・・・私が話した子達は本当に信用できるもん・・・

簡単に人を信用するなね・・・

私の言葉すら信じてくれないもんね・・・


所詮、嘘の色恋相手の言葉なんて信用しませんよね・・・



私は勝手にひねくれた

だって、なんか怒られ方が理不尽だったような気がして・・・

なんだか、寂しかった

せっかくの一緒のゴロゴロタイムイが、至福の一時が一瞬で壊れてしまった



簡単に人を信用するな・・・



私はあなたを信用して大丈夫なんですよね?



今更、そんな事で悩むヒマも余裕もない時だけど・・・

そんな言葉を聞いてしまうと立ち止まりそうになる


信じて進むしかないのだけど・・・

恐れず、迷わず進むしかない・・・



望む未来と、守りたい愛のために