すばらしい稼ぎの愛人クラブ
毎週、週末の日曜日には最低一人はお客さんに着けた
なので5万は確実に稼いでいたのだけど
そこで働く事によって私は失う物増やした
でも、500万しか見えてなかった、ちらついたゴールしか見えてなかった
500万あれば幸せになれると思い込んでたから・・・
本番の接客なんて楽しいものではなかったけど
5万の稼ぎのためならそんな苦ではなかった
初日の藤堂さんや尾西さんのように紳士で金持ちなお客さんにはその後会えなかったけど
それでも、充分な稼ぎだった
しかし、週末に愛人クラブで働くって事は、私の休みの日はなし
さすがに体も少し悲鳴をあげていた
それでも500万さえ手に入れてしまえば・・・その思いだけで体を動かした
愛人クラブで働き始めて少しした頃
しばらく大人しかった掲示板の書き込みが再発した
>ゆいちゃんは愛人クラブでも働いてるから、個室で本番するよりそっちで本番要求した方が安く済みますよ
なんで・・・?
私が愛人クラブで働いてるなんて、誰にも言ってない
知ってるのは、そー君だけだし・・・
こんな内容を書き込める人間なんて、本当に限られてくる
そー君か、辻本さんか、にっしーか・・・
でも、そんな事をこの3人が書くだろうか?
本当に誰にも知られないよう、誰にも話してなかったはずなのに
どうして、バレてるの・・・?
初めて書き込んでる人に恐怖を覚えた
なんで、ここまで私の事を知ってるのだろうか
書き込みはすぐに削除したけど・・・
この書き込みを見てる人がいた
「もう、風俗はしないって言ってたじゃん・・・。」
「うん・・・。」
久しぶりに呼び出された店長室
こうちゃんは怒ってるような・・・悲しいような・・・そんな表情を浮かべていた
「ごめんなさい・・・。」
ただ、謝る事しかできなかった
「なんで?お金が必要なの?」
「うん・・・。」
「どうして、働く前に相談してくれなかったの?最近忙しくて、ゆっくり話しできてなかったけどさ・・・電話でもいいからしてくれれば良かったのに・・・。」
「どうせ、2ヶ月だけだからいいかなって・・・。目標金額溜まったらすぐ辞めるつもりだったし・・・。」
「目標金額っていくら?」
「2ヵ月後までに貯金を500万にする事・・・。」
「そっか・・・。それで終わりなんだよね?」
「うん、それで終わり。その後は働かない。」
「わかった・・・。無理し過ぎて体壊さないようにね。」
「うん・・・。」
こうちゃんはそれ以上何も言わなかった
たぶん・・・私に呆れたんだと思う
私とこうちゃんの間に薄い壁ができた瞬間だった
あんなに大事にしてもらってたのに、私は自分から裏切ったのだ・・・
こうちゃんが呆れるのも当然の事
それでも、私はそー君との未来しか見えてなかったから
目の前にちらつくゴールに夢中だったから
これで、こうちゃんに嫌われてしまってもいい・・・そんな風にまで思っていた
もともと、仕事が忙しくてこうちゃんと話す機会は減っていたけど
その日を境にほとんど話さなくなった
それを寂しいと感じて悲しむ資格なんて私にはなかった
愛人クラブで働いてると言う書き込みによって、私が個室で本番していると言う噂は真実味を増した
しかし、もうそんなに気にもならなくなっていた
居心地もよかったはずの店も、ルミの本番騒ぎ、私の本番の噂の書き込みによって
最悪の雰囲気になっていたし
仲良い友達も今ではマヤちゃんとレイナちゃんだけで・・・
私の事を大事にしてくれてた、こうちゃんにも呆れられてしまったから
2ヵ月後、全てが終わったら・・・もう店を辞めてもいいやとまで思っていた
全てが終わったら・・・
きっと普通のキャバクラの稼ぎで問題ないはずだもん・・・
もう、この店に執着しなくてもいいのかもしれない・・・