日付が変わる頃、そー君は帰ってきた

ご飯だけにしては長すぎる・・・


まだ休日の時間は残っているのだから、気にせず甘えればいいのだけど・・・

くっつきに行って、うちとは違うボディーソープの匂いでもしてたら・・・

そう思うと、怖くて無邪気に甘える事はできなかった



別に、客と会うのは仕方ない・・・

アフターだって同伴だって、キャバクラにも必要な事だし、理解はしてる


でも、その店外での時間で何をしてるのか・・・




そー君は仕事に手を抜かない人だった

客を自分に繋ぎとめる為なら、どんな努力もしていた



だから・・・

私をソープに行かせる事に躊躇なかったように・・・

客とHする事に躊躇をするわけがなかった



だからこそ

完璧に隠してるようにしてても、私にはわかってしまった

客とHしている事が・・・



私が綺麗事だけでやっていきたいからと言って

そー君にまでそれを求めるのは間違っているのかもしれないけれど

私は苦しかった


他の女とHしてるかと思うと・・・

気が狂いそうなほど、嫉妬した



けんちゃんは・・・ルミにこんな感情を持たないのだろうか・・・?

平気で客と個室で本番する事を本当に理解しているのだろうか?



もし、理解できていないのなら・・・



あの二人をどうにかできるかもしれない

私の、大好きな店の雰囲気を取り戻せるかもしれない


嫉妬心から、思わぬ店での打開策が生まれたのだった




さっそく、休み明けに私はけんちゃんを呼び出す

なぜか後ろめたそうにもぞもぞするけんちゃん



「なんでしょう・・・ゆいさん。」



「ルミちゃんの事どう思ってるの?」



「えっと・・・。好き・・・ですよ・・・。」



なんとも歯切れの悪い言い方だった。



「それなのに、本番を黙認していいの?嫌じゃないの?」



「彼女が決めてやってる事ですから・・・仕事の事では彼女に口出ししない約束なんです。」



「ふむ・・・。それで、我慢できるの?」



「仕事の事では口出ししない約束ですから、我慢します。」



ふーん。本当に気の弱い子なんだね。

あたしと一緒だw



「でも、ルミは女の子と話すなとか、仕事に口出ししてるよね?それはいいの?」



「いやぁ・・まぁ・・・。うーん。」



結局、ルミに強く言えないだけなのだ・・・

これじゃ、打開策も実行には移せなそうだ

彼氏としての気持ちを少しでも出させれば・・・とか思ったんだけど

私と同じような苦しみを、嫉妬を持ってるならと思ったのだけど

けんちゃんは諦めきっているようだ



「付き合ってて、ルミには頭上がらないわけか・・・惚れちゃうと仕方ないよね・・・w」



「そうなんですよ・・・w」



えへへ。と、照れながら笑う

なんて事だ・・・



「じゃぁ、ルミを彼氏として止める事はできないのね。」



「そうですね・・・。」



なんて、だらしのない・・・・w

なんだか少しイライラしてきた



「じゃぁ、副店長としてはどうですか?」



「え?」



少し私の口調が変わった事で、けんちゃんの表情が変わる



「彼氏としてじゃなくて、副店長としてルミの行動はどう思いますか?」



「えっと・・・。よくないですよね・・・。」



「わかってるなら、副店長として止めてみなよ?」



「そうなんですけど・・・仕事の事には口出さないと・・・。」



「それは、彼氏として口は出さないと言う約束でしょ?副店長として口を出しなよ。付き合うのは勝手だけど、自分が店の副店長だと言う立場を忘れないで!」



「えっと・・・。」



「付き合って彼氏だ彼女だの前に、この店で働いている以上、副店長の役割くらい果たしてくださいよ。今の店の雰囲気わかってます?こうちゃんが悩んでる事わかってます?」



「・・・はい。すいませんでした・・・。」



私なんかが言う事じゃないのかもしれない

でも、こんな腑抜けた姿を見ていたら我慢できない

もっと、しっかりしないから、いつまでも副店長なのだ



これだけ言って、どうにもならなかったら・・・

きっと私じゃどうにもできないだろうな

少しでもこうちゃんの助けになれば、少しでも店の雰囲気が戻れば・・・

そう思ってとった行動だったけど


事態は思わぬ方向へと進んで行く事になった