落ち着いた様子なので、私は従業員に報告をして

今日は帰ると伝えようと、リサを残してフロントに向かった



「リサ大丈夫そうだから、今日は家に連れて帰るね」



「わかったよ、気をつけて帰るんだよ」



「タクシーにすぐ乗るから大丈夫だよ」



「それでさ、言いにくいんだけど・・・リサちゃんにはうちの店辞めてもらおうと思うんだけどさ・・・」



「え・・・?あぁ・・・うん・・・」



まぁ・・・そりゃあんな異常を見せてしまったら当然かもしれないけども・・・

でも、そうなる前にもうちょっと気を使ってあげてれば・・・あそこまでひどくならなかったんじゃないのかな・・・



「んで、その事をやんわりとゆいちゃんから言ってくれないかな?普通に店辞めるように仕向けるだけでもいいからさ」



なんですと!?

私が言えと?

クビと言えと??

言いにくいなら、あのお店辞めた方がいいと言えと?

私はまだやめる気なんてないのに、辞めろと言えと??



「え、それはさ。店がちゃんと言うもんなんじゃないの?辞めてほしいのは店なんでしょ?私は一緒に働いてたいもの・・・言えるわけないじゃん」



「そうなんだけどさー・・・リサちゃん異常だったじゃん。なんか怖くて言えないんだよねー・・・・」



人の友達異常と言うな!

確かに普通ではなかったけど、異常というな!!



「じゃぁ、私も店辞めることになるかもよ?」



「それは困るよ~」



わがまますぎる!!



「じゃぁ、とりあえず、私もリサも何日か休むってのでいい?」



「その、何日かの間にリサちゃんに伝えてね」



まだ言うか(`ω′)!



「それは、保証できないけど。とりあえず、今日は帰るね。」



そう言って、私は自分の個室に戻った





しかし・・・そこにリサの姿はなかった



あれ・・・入れ違ったかな?

リサの個室も覗くが、荷物も何もなかった


フロントに電話を入れる



『そっちにリサいる?』



『え、いないよ・・・リサちゃんいないの?』



『いない・・・』


電話を切り、トイレや廊下を探すがリサの姿はない

携帯に電話をするが、でない・・・



血の気が引くのがわかった



リサは荷物を持ってフロントまで来たのかもしれない・・・

そこで、もしあの話を聞いてしまっていたら・・・


聞いていたとは限らないけれど・・・否定もできない・・・



従業員と合流しほかの個室や非常階段を探す



非常階段・・・・

私は・・・あの夢を思い出した・・・



私は最悪の事態を想像してしまう

今のリサなら・・・充分ありえそうな気がしたから


おそるおそる、階段から下を見下ろす・・・



そこに、リサの姿はなかった



少し安堵しながらも、またリサの行方を探す

店のそばを探したがリサはどこにもいない



「家に先に帰ったんじゃないの?」



「リサは鍵持ってないもの・・・それはないよ・・・」



「でも、ほかにもう思い当たる所ないよ?」



「うん・・・じゃぁ、私家に戻ってみる・・・」



「また、出勤する前日にもでも電話頂戴ね」



こんな時も、次の出勤確認ですか・・・

もう少しリサの心配しようよ・・・店の人間としてじゃなくて

普通に人としてさ・・・



重い気持ちで私はタクシーに乗り込んだ・・・