深い夢の中・・・


高らかに笑う声が聞こえた気がした・・・

それは、とても悲しくてとても狂気に満ちた声だった


そこは、見たこともないホストクラブだった

私の隣にそー君が座ってる

知らないホストがたくさんいる

私達は楽しそうに酒を飲み交わす


今度は悲鳴が聞こえた気がしたんだ・・・


でも、誰も気がつかない

私もどこから聞こえたのかわからない




ふと、トイレにたつ私

トイレのドアに手をかけようとした時


また・・・悲鳴が聞こえた・・・

トイレの中から・・・


おそるおそるドアを開ける私


目に飛び込んできたのは・・・

床一面に広がる赤い血

そして倒れてる女の子


そして・・・女の子のそばに立つ刃物を持った女の子

刃物から血が滴り落ちる

異様な光景に動けなくなる


そして、その刃物を持った女の子と目が合う


どうしよう・・・


更に奥に別の女の子が倒れているのが目に入る

その子もまた、血を流して倒れている


刃物を持った女の子は私に微笑みながら問いかける


「あなたは何を信じて生きてますか?」



「あなたは何を求めて生きてますか?」



「あなたは何を未来に望みますか?」



声なんてでるわけがない

この状況で何かを答える事なんてできるわけがない


恐怖で体が動かない


誰か、助けて・・・


後ずさりすらする事のできない私

女の子は一歩近づき私にもう一度聞く


「何を信じて生きてますか?何を求めて生きてますか?何を未来に望みますか?」


女の子は血で染まった刃物を私に向けた


「答えて・・・」


刃物を向けられた事により、更に体が凍りつく


誰か、助けて・・・


「そー君助けて・・・」


その言葉で、女の子が目を見開く


「そう、蒼希に助けて欲しいのね。蒼希を信じて生きてるのね。蒼希を求めて生きてるのね。蒼希を未来に望むのね。」


声を荒げながらも淡々と言う女の子


「私もね、蒼希を信じて生きてきたわ。ずっと蒼希を求めて来たわ。彼との未来のために努力は惜しまなかったわ。でもね・・・彼はそうじゃなかったのよ・・・。」


私の目の前まで歩いてくる女の子


「私はただの客でしかなかった。私はただの道具でしかなかったのよ。あの人が望む未来のために必要な駒でしかなかったのよ。使い捨ての駒でしか・・・ね・・・。」


狂気に満ちた目が一瞬悲しそうな目になった


「私って今まで何の為にがんばって来たのかしら?蒼希のためにとがんばって来たけど、報われないなんておかしくない?あの人の女は私の貢いだ金で幸せに蒼希と暮らしてるんじゃないかしら?」


「そう思うと、蒼希も女も憎くてたまらないわ・・・だから、殺すのよ・・・」


「え・・・?」


「蒼希に貢いでる女が減ればいいのよ。そうすれば私をもっと大事にしてくれるわ。だから、殺すの。蒼希の女がその中にいれば、蒼希は次は私を選んでくれるわ。」


「だから、死んでね」


女の子がそう言って私に微笑んだ瞬間

ドスっと私の腹部に刃物が刺さった



私も・・・死ぬのかな・・・


遠のく意識・・・聞こえてくるのは女の子の笑い声だけ

なぜ、そんなに笑っているの・・・?