新しく借りた部屋は、三軒茶屋の駅から歩いて10分ほどだった

家までの道には商店街もあり、とても住み心地はよさそうに思えた


借りた部屋は、メゾネットタイプの部屋で、1Fにも2Fにもキッチン、トイレ、シャワーがついてる

無駄の多い部屋だった

私は、なぜかその無駄な物が気に入り、広さのわりに家賃13万と言う安さにも後押され

即、この部屋に決めたのだった



そー君の荷物なんてほとんどなかったので、

引越しする日だけを伝えて、カギを返してもらい

業者には荷物を運んでもらう貰うだけの激安なプランで頼んだ


新しい部屋のセッティングを楽しみながらも

仕事の付き合いがあると言って、手伝いに来てくれなかったそー君に嫌味のメールを打つ



『部屋の片付け終わった(*´∇`) 引越し疲れた(*´∇`) おいらの人生も終わった(*´∇`)?』



すぐに返事が来る



『お疲れ様(ノ´∀`*) こっちが落ち着いたらオレの荷物も運ぶからよろしくね(*´∇`)』



華麗にスルーされる・・・

しかし、これで完璧な同棲ができるなと、ちょっと喜ぶ自分


今まではほとんど自炊をしていなかったので

一緒に住んだら、少しは作ろうかなと思い、自炊道具を少し揃えたりもした


親にした仕打ちに対しての罪悪感から逃れようと、忘れようと、私は新生活に使う物を買い漁った

別に、本当に必要だった物なんて、買った物の一握り程度なのに

私は無我夢中で買い物をした


一人で暮らしていけるんだと、自分に自信をつけようと必死だったのかもしれない

買い物をする事によって、親の事を忘れたかったのかもしれない




そして、この頃から・・・

私は不眠に悩まされるようになった



夜になると襲ってくる不安

ベッドの中で感じる孤独感


起きたら仕事か・・・そう思うと眠れなかった

寝ないと仕事が辛いから眠らなければ

そう思えば思うほど眠れなくなっていた



しかし、120万あった借金も

風俗で働き始めて1ヶ月で、すでに100万近くの返済が終了していた

借金が減った事で多少は自分の中での焦りみたいな物は減っていたとは思う



ただ・・・この頃から

何かを見失ってしまっていた

何かがずれ始めていたと思う

情緒不安定気味になり、寝る前にブランデーを飲むようになった

そして、眠れない日は酔いつぶれるまで飲むようになった


いったい、何がそんなに不安だったのか・・・

その時は自分がなぜ、こんなにも満たされていないのかわからなかった

なぜ、こんなに情緒不安定だったのかわからなかった






今なら、わかる


ただ、寂しかっただけ・・・