私が始発帰りをするようになってから2.3日たったある日

深夜になり、客足もだいぶ減り、1人で個室でぼーっとしていた

向かいの部屋の萌ちゃんも寝てるらしく、聞こえてくるのは有線の音楽だけだった


流行の曲が流れてくる


一番頭に残ってるのが

森山直太郎のさくら


なんでかな・・・この曲がやたら頭に残っていた

1人で暗い個室にいる時にこの曲が流れてくると

なんだか、寂しくなった



こんな音楽流すなよヾ(o`ω´o)ノ゛

とか思いながらも、それでも聞き入るのは名曲だからだろう・・・



さらに、反則的なのが

小田和正の言葉にできない


明治生命のCMの「たったひとつの宝物のフルバージョンを見たことのあった私は

曲が流れるだけで、涙がでそうになったものだった



1人でぼーっとしてると気が滅入る

そう思って、個室を出る


萌ちゃんは寝てるだろうし・・・

サラやリサっぺ達のいる方の個室に行ってみる



カウンターの前まで行くと、店長が椅子に座って居眠りをしていた


・・・客来たら気がつくのかな・・・

そう思いながら、起こさないように通り過ぎる

サラ、セリナちゃんの部屋の前に行くが、物音も聞こえないので寝ているのだろう

さらに奥のリサっぺの部屋の前まで行く


ドスン、ドスン、ドスン、ドスン


... Σ(゚ω゚)?

不可解な音が聞こえてくる


・・・いったい何してるのだろう・・・

クレヨンしんちゃんに出てくるネネちゃんのママが頭をよぎる


ウサギのぬいぐるみの腹にでも拳を叩き込んでるのだろうか・・・


少し迷いながらもノックをする


「リサっぺ?入っていい?」



・・・・しかし、返事はない



相変わらず、不可解な音は続いている・・・



おそるおそる、トビラを開ける私





目に入ってきたのは・・・



ベッドの上でヘッドホンをしながら踊っているリサっぺの姿だった



私に気がつき踊るのをやめてヘッドホンをとるリサっぺ



「ゆいちん、どうしたなり?」



「ヒマだったから・・・何してるのかなと・・・w ノックして声かけたんだけど返事なかったから開けちゃったw」



「私もヒマだったから、踊ってたなりよ!有線聞いてると憂鬱になるなりよ。」



「それ、わかるww」



リサっぺが聞いてた音楽はトランスだった

クラブが好きでよく踊りに行くらしい


リサっぺの個室にはドンキで買ってきたらしき物がたくさん転がっていた

MDプレイヤーにダイエット器具、抱き枕に毛布、後は何なのかよくわからないような物が山積みになっていた


確かに・・・快適・・・なのかな・・・?

すっごい、散らかっている個室はどう見てもプレイルームとは思えなかった



「この部屋で接客してるの?w」



「んーw さすがに物増えすぎたから、空いてる時は隣の部屋で接客してるなりよw」



「だよねw」



空いてなくて、この部屋で接客される客が少し可愛そうに思えた

ぶっちゃけ、ベッドの上以外は足の踏み場がなかった・・・



ベッドの上に二人で座り、たわいのない会話をする



「ゆいちんは、ここ来る前はどこで働いてたなり?」



「地元でキャバ嬢してたよぉ~」



「あー、ぽいね!そっちの方が似合ってそうなりよ。サラちゃんも、セリナちゃんもここ来る前はキャバ嬢だったなりよ!あの二人もキャバ嬢のがあってるなりね。」



確かに、サラちゃんはあれだけの美少女だ、売れてただろうに・・・



「萌ちゃんも、あの小悪魔チックな見た目はキャバ嬢のがあってそうだよね。」


私が言うと


「そうなりね!でも、萌ちゃんはキャバやった事ないって言ってたなりよ。」



「意外だなぁ。キャバ嬢になるために生まれてきたような見た目してるのにね。」



「なんか、客と話するのめんどくさいからって言ってたなりよ。私も、話ベタだし、風俗のがあってるなり。」



「なるほどねぇ・・・話ベタかぁ。」



風俗のがあってると思えるなんてすごいな・・・

あってると思えるって事は、仕事辛くないのだろうか・・・?

楽しんで、この仕事をやってる人なんていないと思ってはいたけど・・・

あってると思える人がいるなら・・・楽しんでやってる人もいるのかもしれない