「ゆい!あの客は??」


ユリエに言われた方を見る


・・・ぉ



「・・・いいかも・・・」


少し低めの身長、すらっと細身で華奢な体、そしてジャニーズ並のかわいい顔



「ってか、普通にタイプだし!ストライク!!!!」



本当に、好みの客が来るなんて思ってもいなかった



「んじゃぁ、あそこの客に決まりだね。一緒に来てるほうにあたし着けるように頼んでくるわ♪」



やっべ、客とかどーとかってより・・・マジメに好み・・・

でも、どっかで見た事ある顔なんだよなぁ・・・

あんなイケメンな友達いたら忘れてるわけないし(´・ω・`;)


どこで、見たんだろうか(´・ω・`;)




ユリエが笑顔で戻ってくる


「ワンセットのラスト20分つけてくれるって♪20分で心がっちり射止めないとね♪ちょー楽しみ」



「なんか、私・・・ムダに緊張してきたんだけど・・・どうしよう・・・」



「ちゃんとフォローするからー。心配しないで色恋にうちこんでね~」




その色恋の打ち込み方がわかんないって言うね・・・






緊張しながら席に着く

普段の接客スタイルと違って、意識しすぎてうまく会話ができない私


あぁ・・・色恋どころか、最悪な接客してるわ・・・


やっぱ、ムリだよ・°・(ノД`)・°・



「あれー?ゆいがなんか変だねー。好みの男だから緊張してるのー?」


ユリエがちゃかすようにフォロー(?)をいれる


「ちょwwww、変なこと言わないでよ。」


笑いながら相手を見る



「へー、好みなの?だったら嬉しいんだけどねー。」


客は笑いながらそう返してくる


む・・・遊び人っぽい。

まぁ、これだけイケメンなら当然か・・・



「好みって言うか・・・まぁ、好みなんだけどー・・・どっかで見た事あるなーって思っててさぁ。それが気になってるんだよね・・・」



古い口説き文句だが、事実だし・・・これで会話を盛り上がらせるしか

今の私には彼と上手く話す話題が見つからなかった



「どこで、見た事あるか教えてあげよっか?」


にやけながら、そう言って来る彼


... Σ(゚ω゚) やっぱ知り合いなの??

だったら、忘れてるとか相当失礼じゃん



「え、やっぱ見た事あるのは気のせいじゃないんだよね??ってか、覚えてないとか失礼だね・・・私(´・ω・`;) 」



「まぁ、本当に見た事ある程度だろうからね。俺はちゃんと覚えてるけどね~。」



うわー・・・女の扱いうまそうだなぁ・・・

こんな人に色恋なんかしたら、逆に振り回されそうだよ(´・ω・`;)



「えー・・・どこで見たんだろう・・・。」



「でも、最近来ないね~。やめたのかな?それとも引っ越したとか?」



「あ!引っ越した!」



来ないって事はどっかの店??

実家出る前に、実家のそばで行ってたのって・・・



「あああ!パチンコ屋!!店員のおにーさんだ!!!」


やっと、思い出せたよ・・・

引っ越して3ヶ月たつからすっかり忘れてた

イケメンのおにーさんいるなぁって思ってたんだ


「正解!当たったからドリンク頼んでいいよー」


「え、忘れてたのに・・・いいの?」


「せっかくだから一緒に飲もうよ♪」



ワ――゚.+:。ヾ(o・ω・)ノ゚.+:。――イ

なんて、いいお兄さんだ





『かんぱーい!』




「でも、よくわかったねー。自分は忘れてて言うのもなんだけど、すごく嬉しい♪」


「だって、よく朝から来てたじゃん。それに、うちの店の客オヤジ多いから、目によくついたよ。」


「そっかー♪なんか得した気分だな。こーやって覚えててもらえて、一緒にお酒飲みながら話できるなんて」


「いや、俺もまさかここで会えるとは思ってなかったしね。キャバクラとか普段飲みに行かないけど、今日は来てよかったよ。」


ぐ・・・負けじと口が達者だわ・・・

やばい、振り回されそう・・・

相手のペースになってしまいそうだ・・・


でも、結局途中から色恋なんて忘れて・・・普通に会話を楽しんじゃった・・・




「失礼します、まもなくお時間になりますが、ご延長いかがでしょうか?」


ワンタイム終了のコールをしにボーイがテーブルに来た



やば!色恋してない!

若いからこれで帰っちゃうだろうし・・・

延長しても、交代するようだろうしなぁ・・・



「帰っちゃうの?」


ユリエが客にさみしそうに問いかけている・・・


普段なら私も交渉するのだが・・・

今日は言葉が出ない

とりあえず、彼を見て見る・・・


彼は私と目があうとにっこり微笑んだ


そして・・・



「あ、延長でいいよ。それからこの子指名にしといて」



えええ!?

延長も意外だったが、指名はもっと意外だった



「え?いいの?」


「いいから、いいから、ここに居なよ。」



うわ・・・マジメに嬉しい・・・

色恋とかされてるの私の方なんじゃないの??



「ありがとう(*´∇`)」



「んじゃぁ、さっそく連絡先教えて貰っちゃおうかな。」


「うん!」



赤外線通信してお互いの携帯番号を交換する


藤崎 幸太


「ふじさき こうた?」


「そ!よろしくね。ゆいちゃん」


「よろしくね!こうちゃん♪」



もう、そっからは自然だった

半分恋してたと言ってもいいかもしれない・・・

不思議な再会に舞い上がってたのは間違いないし

色恋がどうとかってよりも、ちょっと彼に興味がでていた


見た目からして好意は持ってたんだと思う

彼が帰った後に、すぐにメールをしたりして

まるで、初恋を覚えた少女のようにわくわくしていた


正確には初色恋の楽しさって事なんだけど・・・



色恋もちょっと面白いかなって思えた



さぁ、こっからどんな色恋になってくのかな(ノ´∀`*)





こうちゃんとの関係は意外と偶然が多くて

今でも、実家のそばのパチンコ屋を通ると

どこかで偶然会えるんじゃないかと・・・思い出したりするよ