ベロベロな私
それを抱えるように家に連れ帰ったそー君
ベッドにぼふっと倒れこむ私にお茶を飲ませ
服を着替えさせる
「しかし、よく飲んだな~。大丈夫かぁ?」
「お酒強いからへーきだもん」
かなり酔っ払ってはいたけど、無理して飲んだわけじゃない
楽しかったからいいんだ・・・
「酒だけじゃなくて、お金もだよ・・・」
今更、心配したって・・・
もう飲んでしまったもん
「大丈夫だもん。楽しく飲めたからいいの。それに、少しでもそー君の役に立ちたかったんだもん。」
「ごめんな。彼女に金使わせるとか最低だってわかってるんだけどさ・・・。俺は、いつか独立して店を持ちたいって思ってるし。ホストとして成功したいって思ってるから・・・お前が金使うのこばめない自分がいてさ・・・」
「いーんだもん。好きで使ったんだから、そー君が気にする事じゃないもん。」
「俺、絶対成功するから・・・そしたら、絶対ゆいを幸せにするよ。だから、俺と一緒にがんばってくれるか?」
「がんばるよ。そー君と一緒にいれるなら、いくらでもがんばるよ・・・。」
がんばるから・・・私だけを見て・・・・
「今の店さ・・・オーナーがダメだからさ・・・たぶん、俺はもうすぐ辞めるよ。それで、少ししたら歌舞伎町に行くつもりなんだ。」
「そうなの!?」
たしかに、こんな東京の田舎でホストしてるような器じゃないと思ってたけど
そんな近いうちに歌舞伎町に出ようと思っていたなんて意外だった
・・・私はどうなるんだろう・・・
「できれば、おまえにもついて来て欲しいんだけどさ・・・。」
・・・そう言って貰えるのはすごく嬉しい
私が望んでいた言葉だったとは思う
でも・・・ついて行くと即答できない自分に呆れる
大学はどうしよう・・・
大学のそばに借りてる部屋はどうしよう・・・
今の仕事場はどうしよう・・・
「それって、向こうに住むの?」
「たぶん・・・そうすると思う・・・こっちから通うのは辛いだろうし・・・。」
「ついてくよ!」
大学なんて出たところで、あたしの就職先なんてたかが知れてる
初任給だって、今の給料の半分も貰えないし・・・
好きな学部なわけでもない・・・とりあえず、行っただけだから・・・・
気持ち的には問題ない・・・
でも、母親になんて言おう・・・
大学辞めるなら就職しろって言うだろうし、実家に連れ戻されるのは目に見えてる・・・
ついてくにしても・・・
母親をどうにかしてからじゃないと・・・
まだ、すぐの事じゃないし・・・
どうにかなるよね・・・
「ちゃんと、そー君の側にいるよ!」
「ありがとな」
そー君について行きたいって気持ちもあったけど
自分が都心のキャバクラでどれくらい通用するのか・・・試してみたい
そんな気持ちもあった
不安がないって言えば嘘になるけど・・・
それでも・・・一緒ならがんばれる
そんな気がしてたんだ
そー君との関係を守りたかった
守りたい・・・
守るものがあるんだから・・・きっと今より強くなれるよね・・・
強い人になりたかった・・・
何が本当の強さかなんて、わかってなかったのにね・・・