着物の着付けの資格は、国家資格から民間の資格までいろいろあるようである。

 

国家資格としては、一般社団法人全日本着付け技能センターが、厚生労働大臣から指定試験機関として認定され「着付け技能国家検定」を行っている。

資格は「2級着付け技能士」、その上には「1級着付け技能士」があり、筆記試験と実技試験をクリアすると資格が与えられる。

筆記試験の内容はここに説明があるが、和服の歴史や家紋、柄による格付けの違いといったものはあるが、「センス」についての項目はない(当然と言えば当然である)。

 

ということは、着付け師という仕事は、基本的に着付けをすること(特に他人に着物を着つけることができること)であり、必ずしも「センスの良い和服」をチョイスできる、見立てができるということではないだろう。ましてや、他人に着付けをしたり、着付け指導をする場合は、誰かが持参した着物を着つけるだろうから、センスの良しあしはあまり関係ないのかもしれない。

 

またBKの着付けのHPを見ると「XX式着付け」と記載がある。着付けにも「流派」のようなものがあると思われる。

そうすると、流派で色や柄の解釈が変わる場合もあるのではないだろうか。

 

BがC親父との「逢瀬」(昼間スタートだったらしい)に浴衣を着て行ったことについて、「浴衣は寝間着だから改まった場所に着て行くのはおかしい」という指摘があった。

私もこの意見には同意である。よほど小さなお子さんでない限りは、浴衣での外出はせいぜい花火大会、夏祭り、あるいは夏の観光地を和装して巡ろう的な場所くらいではないだろうか。

例えば銀座や、銀座から遠からぬ青山あたりで、昼間に30代前半の女性が浴衣で、公的な施設やそこそこの飲食店に居たらやはり奇妙に感じる。

すくなくとも高級店に行くような恰好ではないと私は思う(例の逢瀬で高級店に行ったかはしらない)。

 

であるからして、Bに着物の知識はないと指摘する向きもあるが、着付け師BKの本年8月25日のブログを見て、浴衣は「おしゃれ着」と考えている着付け師が居ることに新鮮な驚きを覚えた。

 

ゆかた=おしゃれ着、遊び着 

 

そう提案しておられる。

日常的に和装に触れている着付け師でこう考える人がいるならば、B嬢がC親父との「逢瀬」「不倫デート」に「おしゃれ着として浴衣」を着て行こうと考えても、それがB特有の考えではないかもしれない。