産業経済の世界では「若い女性は消費の駆動力」という常識があるらしい。
若い女性は流行に敏感だから、一つのヒットアイテムが出ると皆それに靡いちゃう。
すると若い女にウケたい男子(未既婚・老若を問わず)も引きずられて一大ブームになる。
関連商品の売れ行きも伸びるし、さほど宣伝しなくても売れるから販売コストも節約できる。
で、早い話が売る側は労せずして儲かってシアワセ、と。まあ端折って言えばそういう図式のようですが。
もっと端折っちゃうと、「若い女を騙せば稼げる」ということであります。
だから、消費財を扱う各種業界はこぞって彼女らを取り込もうと懸命に努力しています。
要はあの手この手で若い女を騙そうと画策している、ということなんですけどね。
ここ数年よく使われてる「女子力」という言葉には、そういう陰謀、じゃなくて「マーケティング戦略」の気配がそこはかとなく感じられる。
そもそも「女子力」って意味が曖昧な言葉ですが、Wikipediaを参照してみたら以下のような定義が出てきました。
>輝いた生き方をしている女子が持つ力であり、
>自らの生き方や自らの綺麗さやセンスの良さを目立たせて自身の存在を示す力、
>男性からチヤホヤされる力
最後の一行で噴いた。「チヤホヤされる力」って何だ?
まあ「チヤホヤ」なんていう漠然とした指標を除けば、これはどうやら「見栄消費を喚起するキーワード」ですね。
なぜ「見栄」なのかというと、自分の「輝いた生き方」だの「綺麗さやセンスの良さ」だのは本質的に「他人の評価」に依存するものだからです。「ワタシって輝いてるぅ♪」とか一人で悦に入ってても周りにシロクマとアザラシしかいなかったら意味ないじゃん。そういうのは他のホモサピエンスに見てもらって初めて成立する価値であろうと思われます。
でも、自分に何の関心もない赤の他人の目から見て「輝いてる」と一目で分かるようにするためには何らかの過剰なアピールが必要なのであってね、通常は素のままじゃ無理なわけよ。この「過剰なアピール」というニーズを満たすための消費が「見栄消費」であります。
売る側にとって「見栄消費」のオイシイところは「見栄ってのは張り始めたらキリがない」という点です。特に競争相手が沢山いてアピール合戦になった場合、軍拡戦争的な無限ループ展開になることも期待できます。だから、「女子力」という価値基準をできるだけ多くの女子に共有させ、競争状態を蔓延させたいんですね彼らとしては。
こんなのにウカウカ乗せられたが最後、自分の「輝いた生き方」を誇示するため、「自分のキレイさやセンスの良さ」を目立たせるために、若い女子としては分不相応な多額の金銭を消費することになりかねない。親の金なら別として、日本の女性労働者の賃金は決して高くないからねー。キャバクラでバイトしろってか?
今の日本企業でトップの方にいる皆さんは大体「バブル期が会社人生の絶頂期だった人々」です。
「女子力」という言葉に「バブル再来を妄想するオッサン達の策謀」を感じてしまうのは深読みでしょうか。
若い女の搾取をもくろむ前に御社の女子社員の賃金を上げてやれ、と言いたい。