大禅師文子の事件簿 第64話「ボディガードミステリー」 | 大禅師文子Official Blog Turn Me On~私を熱くさせて~

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 台風も去って秋晴れのある日、大禅師文子とブーミンとハセクラとチーちゃんはリビングのソファでくつろぎ、DVD映画「ボディーガード」を観ていた。

名シーンに皆が夢中になっていたその時、突然外から
「オーイ!フーミコ~!!」
と呼ぶ声がした。
「??」
ハセクラがベランダにで出てマンションの下を見ると、怪しい覆面の大男がハーレーにまたがり手を振っている。
「大禅師さん、何やら怪しい大男が大禅師さんを出せと言っています。」
「私、今忙しいからハセクラ、相手してきて!」
「は、はい…。」
ハセクラは怯えながら、恐る恐るマンションのロビーへと降りて行った。
覆面の大男は、パトロール中の警官から事情聴取を受けていた。
大男はハセクラに気付き、
「あ、セクハラー!ゴブサタやー!!」
「いえ、ハセクラです。あなたは?」
「モウ忘れチャッタ?バースダヨ~!!」
「あ…。」
一緒に長野で観光をし、そのままSUPER WEEKENDのイベント会場に置いて来てしまった彼の名はMr.バース。
彼は長野でハーレーダビッドソンのオーナーと仲良くなり、雇われ店長になっていたのだ。

警官の事情聴取は、今度はハセクラに向けられた。
「あなたがセクハラさんですか?」
「いえ、ハセクラです。」
「ハセクラさんと、このレスラーはどういうご関係で?」
「いえ、レスラーでは…」
「では、この大きな男性とはどういうご関係で?」
「関係と言いましても、少し一緒に旅をした程度でして特に…。」
その時後ろから、
「Mr.バースじゃない?!おかえり~!!あれ?あなたもオリンピックを目指しているの?奇遇ねー!!」
と大禅師文子がやってきてMr.バースに抱きついた。
「…。」
警官は益々この人たちを怪しく思い、様子を伺っていた。
いつの間にか警官は1人から4人に増えていた。
「ところでMr.バース、私のケビン・コスナーになってボディーガードして欲しいの!お願い!!」
「??」
「だってハセクラは日本人だから銃は持てないでしょ?アメリカ人のあなたなら、私が銃撃された時にも守ってくれるはず!頼んだわ。」
Mr.バースには何の事かさっぱりわからなかったが、とりあえず銃を持てということだと理解し、
「ガンなら、アルヨ!」
と言って革ジャケットの内ポケットから銃を出した。
「ちょっと署まで来てもらうよ!」
その瞬間に警官たちに取り押さえられ、Mr.バースは連行されてしまった。
「チョット、マッテクダサ~イ!モデルガンデス!」
覆面の怪しい大男は暴れもがいて叫んだが、4人の警官には無駄な抵抗だった。
「あーあ…。」
影で見ていたブーミンとチーちゃんは、哀れみの目でMr.バースを見送っていた。大禅師文子は
「仕方がないわ。こうなったらハセクラがケビン・コスナーになるしかないわね!」
「は…?」
仕方がないわ、こうなったらニューヨークに行くしかないわね!!
「??」
ハセクラはパスポートの写真を撮るために、写真屋へ向かわされた。
大禅師文子は英会話を練習する為に、毎日字幕なしの洋画を観ては、開始5分でソファーで眠っていた。
「ケビン…zzz」
大禅師文子は夢の中で、ケビン・コスナーとハグをしていたのであった。


来週に続く…