先日、近所の掃除集会がありまして、公民館周辺の草取りなどをやっていました。
すると、あるところに女性の奇声(失礼かな?😅)大きな声が聞こえてきて、振り返ってみるとスマホに向かって手話をしている高齢の女性がいました。
「あぁ、ろうあ者なのだな」と思い、私は作業を続けていました。
すると過去の自分の事を思い出していました。
20代のはじめの頃の私…
会社の同僚に1つ年下のろうあ者の彼女がいました。新入社員としてやってきました。
誰も彼女に話しかける人もいなかった。
みんなどう接していいかわからなかったのだろう。
私もどうしていいかわからなかったけれども勇気を出して筆談で話しかけ、日曜日に遊びに行こうと誘いました。
それから自然と友達になり、手話の存在を知り、市の手話講座を受けたり、その彼女本人から指文字を習いました。
約8年間手話も中級講座を終了した頃に、彼女はろうあ者の彼氏と結婚し、県外に嫁いで行きました。
彼女が結婚したあと、一度だけ会ったことがありましたが、自然と疎遠になり私は寂しい気持ちになり、それから手話をTVで見たりしてもチャンネルを変えるようになってしまいました。
それからずいぶん時間が経ってしまいました。
現在彼女にはお孫さんもいるそうです。
そのことを思い出しながらも、この日私は草とりを一生懸命している高齢女性に手話で話しかけました。
私『おはようございます』
高齢女性は、はじめびっくりしていましたが、手話で『手話わかるの?!』と言いました。
私『若い頃、勉強しました』
高齢女性『家はどこ?』
私『ここから近いですよ。あっちです』
高齢女性『私、ちょっと遠い』
などと世間話をしました。
あぁ、私って若い頃から変わってないんだな…と同じことを今もやってると。
自分って成長してるのかな?とちょっと思ったりして。
帰宅して母に、ろうあ者と出会った事を話したら「あんたはじいちゃんの性格に似てるんやね」と言われました。
私の祖父は、戦後食べるものがあまりなかった時代に、物貰いをしてる人などが地域の神社に寝泊まりしていたら「にぎりめしを作って持って行ってやれ」と祖母に言っていたそうです。
「神社で炊き出しなどして火事になったらいかん」と言っていたそうです。(その理由もありだなと思いますが)
私が4歳の頃に祖父は亡くなってしまいましたが、よく可愛がってもらいました。
話はもとにもどりますが、人生って楽しいことや悲しいこと、寂しいこといろいろと経験しましたが、今の自分をつくっているのって過去の出来事があったからこそですよね。
私はどちらかというと自己肯定感が低いように思います。
高校の担任の先生からも言われたことがありましたが、「もっと自信を待ってもいいよ。あなたにはそれだけの力があります」と。(この先生も他界されてしまったのですが)
あまり自信を持つのは好きではないのですが、この日、ろうあ者と手話で話ができてよかったなと思いました。少し自分のことが好きになりました。
どこで過去の経験が役に立つかはわからないですね。
残りの人生ってあとどれくらいかはわからないけど、ろうあ者の彼女に感謝ですね。
彼女と友人になれてよかったなと今は心から思えます。
『○○○ちゃん、ありがとう』✨✋🏻