The long and winding road
That leads to your door
「長く曲がりくねった道
あなたの家のドアへと続く道」
ビートルズを聴いて育った世代
結構歌詞も暗記している
そんな私にとって
5本の指に入るほど好きな曲だった
オーケストラの美しいメロディーと
もの悲しい歌詞
選手生活の集大成としていたソチシーズン
FSのビートルズメドレーのラストが
この曲だと知った時、正直言って複雑な気持ちだった
道に半ばでゴールにたどり着けないという歌詞
(当時のルールで歌は流れなかったけれど)
激しい風や雨にみまわれ
何度もトライして、それでも気づいたら再び道の途中
あなたの家のドアへと続く道の
「あなた」とはいったい何なんだろう
当時は勝手に
「オリンピックの舞台で4回転を含む納得の演技」
と解釈していた
もしそうだとしたら、道はストレートな方がいい
風も雨もご免だ
だってオリンピックなのだから
ソチの後、ずっとこの「最後」のFSの演技を
見ることを封印していたのは
この曲のせいもあったと思う。
そして私にとってこの曲は
5年前の全日本の演技を
「最後」の全日本の演技を思い出させる
胸の痛くなる曲になった
今年の全日本が終わった今
この曲こそ、大ちゃんのスケート人生を
象徴する曲だと感じる
そして、もう胸の痛みはない
4年半を経て、それも特にこの半年の
大ちゃんを見ていて
この曲のイメージが変わった
曲がりくねっているからこそ、見える景色があった
曲がりくねっているからこそ、より長く行程を味わえた
曲がりくねっているからこそ、たくさんの種が蒔けた
道の途上でその花が咲くのを楽しみに眺めることができる
風に吹かれ雨に打たれ、でもそれが進むための力になる
今ならThe Long and Winding Roadを
そんな心持ちで聞くことができる。
全日本の日、「そろそろ公式練習?」と
大阪に思いを馳せながら
あのフレーズを鼻歌で歌っている自分に気づき
驚いたくらい
嬉しい現役続行
その決意の根拠の一つである今回のFSの結果が
また次の曲がり道になったのなら
私はその道を歓迎するし
むしろ楽しみに思うことができる
大ちゃんが、目指す「あなたの家」にたどり着くまで
あとどのくらい続くのかわからないけれど
その道行きを楽しみながら
「あなた」が何なのかを一緒に確かめたい
そしてドアを開けた先には、きっとまた新しいwinding road
大ちゃんが歩む道が続いている