Go away little girl / 

 Steve Lawrence
(1963年)

キャロルキングとジェリーゴフィンの黄金コンビによる楽曲。
オリジナルは1961年録音のBobby Veeによるものだが、その後1971年にDonny Osmond (まだ子供)によるカバーが大ヒットとなる。

しかし私にとっては1963年のSteve Lawrenceによるカバーこそが "Go away little girl"である。

♫Please go away little girl
 

   before I beg you to stay

「どうか早く行ってくれ
ここにいてくれと僕が言い出す前に」

本当はいて欲しいのに、こう言ってしまう。
その切なさ、慎ましさ、奥ゆかしさ。
又は弱さ、そして強さ。
そんな雰囲気をダニー少年に醸し出せるわけがないのだ。

まぁ、この曲がヒットしていた頃は私も子供だったので「切ないねぇ」と思って聴いていた訳ではないのだが。



Rhythm of the Rain / 

The Cascades 
(1962年)

どんな曲か知らなくとも、大型スーパーの店内などで雨の降り始めを知らせるメロディといえば「あの曲!」と思い当たる方もいるのではないだろうか。
(全てのお店ではない。"雨に唄えば" も多い気がする)

雷鳴から始まるイントロが印象的なこの曲は、ビルボード年間ランキング第4位となり、20世紀に最も多く演奏・歌われた曲トップ100のうち、あの "Georgia on my mind" を抑えて第9位にランクするほどのヒット曲となる。
(ちなみに第1位は "You've Lost the Lovin' Feelin'(ふられた気持ち) / The Righteous Brothers(ライチャス ブラザーズ)" であり、個人的には意外な気もする。)

しかし結果としてCascadesを一発屋と言わせるのに大きく加担している曲と言えるだろう。
なまじ大ヒットを出してしまい、後が続かないと、よりいっそう一発屋感を増幅させるものだ。
勿論、ヒット曲があることは素晴らしいことだし、何より世に出てくれて感謝したい楽曲のひとつである。



Because / The Dave Clark Five

(1964年)

曲の内容を大して理解しないまま、簡単なメロディと歌詞をよく口ずさんでいた記憶がある。

♫ Give me, give me, a chance to be near you

Because, because I love you

「君のそばに居るチャンスを僕にください」
「だって愛しているから」

こんな歌を唄う子供(私)は嫌だ。

とまれ、今でも不思議と歌えてしまう曲である。

60年代はポップミュージックが大きく懐を広げて、リスナーを獲得していった芳醇な時代の始まりという感じがする。