どうやら春一番と呼ばれる強風が関東地方では吹いていたようである。
知らなんだ。
雨が少なく、乾燥しきった街に吹く風は砂塵も花粉も含み、なんだか目もシパシパする。
唐突だが、言葉は空気の振動が伝わり耳に届くという。
真空中は音の無い世界なのだ。
そうであるなら、風が凄まじく強い時など、口から発せられた言葉の振動や、またはその波長が歪められて変化し、音が正確に伝わらないという事はないのだろうか?
「僕と結婚してくれませんか!」
ピュ〜〜 (風の音)
「この壺を買いませんか!」
まあ、これは極端としても1~2文字ぐらいの変化はあるかも知れないではないか。
「君!(それは)リサイクルだよ! 」
ビヨ〜ン(分かりにくいが風の音)
「 君!不細工だよ! 」
風の強い日は細心の注意を払って話をするべきである。