ピラミッドから降りた後、軽い興奮を覚えながらカイロの我が家である、ペンションオックスフォードへ戻る。

ロビーには顔見知りの旅人や、同室の連中がいる。

「今日、ピラミッド登ってきたんだけどさ、頂上の岩に落書きがメチャクチャ多いんだよ。」

というと、皆口々に

「あ、それ俺だわ!」
「私も書いた」
「○○(私の名前)、俺の名前見つけてくれたかい?」
「○○は書いてこなかったの?」

もうフトドキモノだらけのペンションオックスフォードなのであった。