「○○は名曲。」

よく聞く言葉である。

確かに人間は皆、名曲と感じる作品があるだろう。
曲に限らず、名作、名言、名台詞等々。

だがフト考える。
「名曲」とは何だろう。
定義があるわけではない。
概ね

「ヒットチャートの一位に○週間以上も君臨」
「○○枚も売れた」
「何年にも渡り聴かれている」
「いつ聴いても古びない」
「"名曲"だと思う人が沢山いる」

のような感じだろうか。

ちょいと調べると「優れた楽曲」ともある。
「優れた」の意味はニンゲンの耳に馴染みの良いメロディ、リズム、アレンジ、演奏における卓越したパート、歌唱等だろうがその基準は「優れた」も「馴染みの良い」もあやふやである。

「個人的に"いい曲"と思う」これに尽きる気もする。

つまり「これ名曲」と言う時、「この曲大好きなんだよ」以上のことは言っていない気がするのだ。

ある人にとって「名曲」でも他人にとってはそうとは感じないものは多いと思う。

言えて「個人的にこれ名曲だと思う」ぐらいなのではないか。

まぁ、「この曲好きなんだよ」というより「この曲は名曲!」と(しかも"!"を付けて書いたり)した方が小さな個人の感想の範疇から、時空を超えて後世に残る曲のような、音楽史に於けるお墨付きをもらったかの如く数段高い評価を得た曲のようには聞こえはするが。
(権威主義め。)

「面倒臭いことをいうな!
これ名曲だよなぁでいいじゃんか!」

ホントそうである。
只ほんのちょっとだけ、言葉の持つニュアンスだったり、何かが前後に付くと守備範囲が違ってくると感じたから書いてみただけである。
言葉に拘りたいという気もあるのだ。
面倒臭いことを考えてみたいという気もあるのだ。

ま、私自身「名曲を挙げろ」と言われれば枚挙にいとまがないし、その根拠は?と聞かれても答えようがない。
グッとくる来るか来ないかの差なのだろう。

そしてその根拠は?など聞いてきた御仁は未だかつていた試しがない。

これ名曲なんだよな。


https://youtu.be/LuhCJu2Q7H4