突然の雨。
しかし心配には及ばない。
今はビニール傘が比較的簡単に手に入るのだから。

昔は100円傘と言われていたが流石に今は6〜700円ぐらいにはなっている。
しかし急な雨に遭遇した時など大変重宝する商品である。

歳を経るにつれ、ビニール傘ではなく雨具専門店で売っているような、しっかりした洋傘を持つ機会も増えるようだが、私はビニール傘で十分である。

しかし問題は台風など強風の煽りを受けておちょこになったり、ひしゃげて壊れてしまった時である。
そうなると困ったことに。

其奴は使い物にならない。
ただの金属の骨組みとそこにだらしなくしがみつくビニールに成り下がる。

およそ、これほど持っていて意味のないものは他にないのではないか。
邪魔なゴミでしかない。
ゴミを頭上にかざしても雨を凌いではくれないのだ。

それは燃えないゴミ、地域によっては粗大ゴミを持って歩くようなものである。
これから電車に詰め込まれて会社へ向かうのだ。
粗大ゴミを持って満員電車に乗る者はいないだろう。(しかも濡れそぼり、所々尖っていて危ない)

よく道端に捨てられている、ほんの少し前まで傘だったものを見かけるが、捨てたい気持ちも分からなくはない。
(しっかりした作りの値段高めの傘☂️なら壊れても修理に出すという考えもあるだろうが、ビニール傘だと多分それはないだろう)

しかし良識ある正しい社会人としてはそこら辺に捨てるわけにもいかず、只々、全身を雨に晒しながらゴミを片手に持っているという状況になる。
所謂「どうすんのこれ」状態である。

"壊れた傘入れ" が街の其処此処にあったら良いのにと思う。
そいつの設置を今度の知事選に出馬した時のマニフェスト第一項に高らかに掲げたいと思うぐらいだ。

或いは濡れネズミで辿り着いた駅のコンビニでビニール傘を買う時に、壊れた傘を下取りにして新たなビニール傘を安く買えるというシステムを作るのも悪くない。

これは当選間違いなしだろう。

ともあれ。
人間のいるところに降るのは
雨や雪や太陽の光であって欲しい。