「いつか、大きくなったら…また会おうね
       必ず、会いに行くから!」
 ようやく、言えました!
 恥ずかしさをこらえて話すので、マモルの顔は、少し赤らんでいます。
「手紙、書くよ…必ず、書く!
  今度は、病院の診察の時にでも、会いに
   行くよ。
   だからね…待っててくれない?」
と、マモルが一生懸命言うので、カナちゃんも、少し恥ずかしそうにしながら、
うつむきました。

「おーい!そろそろ帰るぞ~」
 いつの間にか。マモルの側から離れていたじいちゃんが、カナちゃんのお父さんと共に、戻ってきました。
マモルは振り返ると、いつの間にか、
時間がたったことに、気が付きました。
   
あんなに、会って話をしたい…とおもっていたのに。
あんなに、再会を楽しみにしてたカナちゃんなのに、いざ、その場になると、言葉が出てこないものなのです。
カナちゃんは、じぃっとマモルの顔を見ると、
「ありがとう」
と、キラキラした瞳で、言いました。
「会いにきてくれて、ありがとう」
突然、改まって言うので、マモルは、もじもじとしています。
そして、じぃっと、マモルの方を見つめたあと、お父さん達の方を振り向きました。


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