最初に観たのは17歳。
誰が誰だかわからず何故、有名なのか全く理解できなかった。
すごい面白い映画なのにと言われて二度目の鑑賞が20代前半。
なんか、長いけど面白い。。。と思った。
ふと気になってはレンタルする。
気付いた時には自分が思う名作の第一位を長年独占。
とうとう購入しました。
もちろんただのDVDではなく、ちゃんと限定仕様で買いました♪
(4桁の映画を観ているものの、購入した映画は10本程度しかありません)
1ではやはり、マーロン・ブランドの存在感に圧倒されます。
変な話、私は真っ白の中の小さな一つの黒い点よりも
まっ黒の中の小さな一つの白い点を好みます。
暗黒街の帝王なのに、息子への涙が宝石に見えてしまいます。
こんなにもまっ黒な腹黒い世界なのに、私には光に見えるのです。
2を観てしまっているからその後の1の見方も変わってしまってますが、
マーロン・ブランド演じるヴィト・コルレオーネの大きな背中と信念は
法で裁かれない悪や立場の弱い人間、自分を信頼する人間を守る
普遍的なヒーローに思えます。
観た目にギャップを感じる哀愁のある目と甘めの声がより一層、心深くにずしっと
響きます。
ヴィト・コルレオーネのまずは礼儀と筋を通してダメなら力づく論も割と好きです。
威圧的な人間に人は恐怖を感じて媚び、低姿勢な人間には強くでる人間の本性。
小物かどうかを見極めるドンのまずの低姿勢は大好きです。
手塚治虫先生の漫画ブラックジャックの高額の慰謝料もこれと近い処がありそうな
気がします。
自分を信頼する人間の事は必ず守るところも好きです。
でも、この映画で最もすごい人間だと思うのは、ドンの奥さまですが。
ゆっくりしたテンポで長い映画なのに無駄があるとは全く思えない構成と演出。
魅力的な俳優陣の見事な演技。
生と死の美しい対比。
初めてコーヒーやウイスキーの美味しさを知った時のように
薬味や箸休めの重要さを知ったときのように
ただのんびりと紅葉を眺める時間の素晴らしさを知ったときのように
この映画を心から楽しめた時が、大人になった証拠ではないかと思います。