(つづき)

 

私は性に関して淡泊だと思う。

 

二度も結婚しておいて何を、と思われるかもしれないが

性に関して潔癖に近い嫌悪感があった。

 

その原因は、父と妹にあるのだが

妹の話までここですると収集がつかないので、日を改めて。

先ずは、父についての話を続けたいと思う。

 

私の父は、性欲が強いひとだと思う。

(私の妹はその血を継いでいる)

 

私が35か36歳くらいの頃、

テレビでテルマ&ルイーズを見ていたら父の様子がおかしくて

見たら、腰かけながら勃起しているではないか。

テルマ&ルイーズだよ??? お父さん、70近くだよね?

娘が一緒にテレビ見てるんだよ? お母さんが隣の部屋で寝てるんだよ?

 

父の若い頃のアルバムには

写真の下にいちいち、手書きのエッチなコメントが添えられていた。

やりたい盛りの大学時代に書かれたものらしいが

ちょうど父の行動におびえていた小学校の頃だったので怖くなった。

 

成長期の父の視線が嫌だった、と書いたが

中学、高校と、男の子から電話があるとすぐに切ってしまうほど

(女子高だったが卒アルを見た他校の先輩などから電話があった)

私は潔癖で品行方正だった。

 

大学に入って私にも男友達がたくさん出来たが、付き合うことはなかった。

 

アルバイトも、父に反対されればやめた。

女友達と一緒に参加予定だった夏休みのリゾートバイトも

「それは危ない。そういう所にくる男のバイトは危険だ。やることしか考えていない」

と下品なことを言う。レイプという言葉も使っていたと思う。

聞いているこちらが赤面してしまうようなことを言う父を嫌悪したが

父を黙らせるには(父の干渉を逃れるには)父の言うことを聞くしかなかった。

 

すっかりオバチャンになった今なら

『お父さんの若い頃みたいに性欲オオカミ男ばっかりじゃないよ。

誘われてもいかないし、一緒に働くのは女の子ばかりだし』

と言い返せたけど、19、20才の女の子に反論する力はなかった。

 

私はずっと、父の視線の呪縛にとらわれていた。

怖かったのだ。