『 君に出逢うため

   

        僕は生まれてきた気がするんだ 』



黒いマントで身を包んで 闇を背中に纏った


月明かりを目印に 君の城へ向かう


腰には父の形見の剣 胸に吊るした十字架を握る




どっかの悲劇みたいに 君を見上げ名前を呼んだ


それが僕にできる唯一の愛の表現だったんだ


神に祈る どうかあの娘を幸せにしてくださいと


この身が果てても僕は後悔しないだろう




君の吐息 僕を甘く溶かして


君をこの胸に抱く幸せ 頬に手を伸ばして


耳元で『 愛している 』と囁く 微笑む君を強く抱きしめて




朝日が昇ればまたバラバラの世界で生きる人間


愛しい人よ またいつか逢えたなら


口付けで迎えてくれないか




『 君に出逢うため

   

        僕は生まれてきた気がするんだ 』



生きるために死に行くこの命

また朝日が昇るまで 夢を見せて。