浅い眠りの中君が薄っすらと涙を浮かべた


僕がこの腕で君を守りたいと思った


僕は確かにこの腕に君を抱きしめているのに


壊れそうに震える君を目の前にして


涙が止まらないのは何故?



『この世界はアタシには広すぎたのね


 それでもアンタに出会えて良かった』



次第に遠のく足取り


君の声が 涙が 髪が 仕草が


…怖くて


…苦しくて



君の心の闇と


僕の理不尽な不安定さを


勝手に重ね合わせてみたりして


それでもただの優越感


偽善に覚醒したペテン師の声は


闇に轟くように響いて。




壊れそうな薄明かりの中君がそっと涙を流した


僕が守りたいと思ったのは確かに君なのに


強がって笑っている君を目の前にして


小刻みな震えが止まらないのは何故?



重ね合わせた視線と濡れた唇だけ


君の闇に消えないように


しっかりと胸に抱いて歩いた


もう朝が来るから


その前にもう一度だけ


君に視線を落とした