これ誰が弾くねんと思った曲。 | 簡単に考える。

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人から見ると、かなりシンプルらしい私の思考の雑記。
いかに心穏やかにハッピーに暮らすかを主に考えて生きています。 物事を簡単に考えましょう。

 

ちょっとマニアックなネタですが、

自分的に面白かったのでシェアしますが。

 

 

 

一昨日、娘がお友達と家でパーティするというので、

私が外をさまよっていた最中、

車のラジオから流れて来たピアノ曲。

 

アナウンサーがショパンの話をしていて、

続いてはパリで作曲した○○・・・と

曲が流れたのですが、

 

初めて聴くタイトルの曲。

(学校は出ましたがモノを知りませんので。。。)

 

最初こそ

ショパンらしく哀愁のただよう

美しいメロディなのですが

 

まもなく雰囲気が一転。

ショパンエチュードみたいになって、

落ち着きなく音が走り回り

 

メロディーといえるようなメロディーもなく

なんか私にはよくわからないまま(笑)

音楽がえんえんと続く。

 

フィギアスケートに例えると、

ちょこまかと難易度の高いあらゆる技を

欲ばりに入れ込んだプログラムで

 

それでいて、

ひとつの流れになっているのかいないのか、

それでいて。。。。

めっちゃ長い!

 

みたいな(笑)

 

ショパン、どうした!みたいな (ごめんなさい)

 

 

聴衆受けをしなさそうな曲で

(めちゃくちゃ言ってますが)

それなのに、譜読みも弾きこなすのも

暗譜も、全部手間がかかりそうって

割にあわないやん、と。

 

かといって、この曲は

コンクールに出しても不利なのではと、

日ごろコンクールなんて聴かない素人が

そこまで思うほど気になってきて(笑)

 

 

ラジオで流れた演奏は

ホロビッツが軽々と弾いていたのですが、

 

【これ、ホロビッツ以外に

 誰が弾くねん】と車の中で

つっこんでしまいました。

 

 

それで、家に帰って

Youtube検索してみたら

他にも弾いてるひとたくさん

いました。(ごめんなさい)

 

世界にはショパンの曲のみの演奏で

評価を競うコンクールがあるので、

そこでの演奏動画とか。

 

驚くべきことに

日本のコンクールでも弾いてるひとは

少なからずおられるようでした。

ピティナのファイナルに行くような人は

このくらいのテクニックは

苦にならないのかもしれません。

 

 

でも、やっぱりこの曲を弾くのは

かなり難しいのではと思う。

 

音も難しいのに、

日本にいたら感じることのないような

舞踏のリズムというか

 

洒落っ気、聴かせどころが

掴みどころがないように感じる。

 

 

日本のコンクールで得点を出すには

もしかして達者な人には有利なのかも

しれませんが?

 

プロでこれを弾くなんて

メリットが感じられない!とすら

私は熱弁したくなるほど

この曲を何度も聴いてしまいました(笑)

 

Youtubeで探すと

ラジオで聞いたホロビッツの演奏と、

 

他に、ドキュメンタリー映像で

彼の自宅と思われるところで

ぺろっと弾いている動画もあり、

 

それでも

ホロビッツのお洒落さをもってしても、

音が多くて長くて退屈に感じるので

リサイタルで聴きたくないわあと

思ったのです。 (ごめんなさい)

 

 

で!

 

こんな感じで記事を上げようとして

ふと目に入ったYoutube のサムネイルが。

 

あれ?

プレトニョフさまがこの曲を??と。

 

 

 

プレトニョフのたいていの演奏は、

技巧が飛び抜けていて

私には心が付いていかないと感じることが

多いのですが、この曲の演奏は素敵すぎた。

 

というかむしろ、

ホロビッツの演奏が、彼にしては

少々おそまつかもしれない?と思えてきました。

 

ホロビッツの音がゴージャスすぎて、

この曲の、ちょっと内面の薄い感じが

強調されるように感じてきました。

(いずれにしても、色々失礼発言)

 

 

プレトニョフの演奏が、すみずみまで

小さな小さな音まで、神経が行き渡っていて

「ああ!こういう曲なのか」と

私には初めて理解出来た。

 

退屈どころか、プレトニョフの魅力に

どんどん引き込まれる。

(ホロビッツ、すみません)

 

プレトニョフの演奏するベートーヴェンが

特に好きですが、

プレトニョフが弾くこのショパンの曲が

「時々ベートーヴェンぽく」感じて、

そこが特に好みに思うのです。

 

 

プレトニョフのこの演奏なら

生で聴いてみたいとさえ、思った。

 

 

そして、このあとも、

色んなピアニストの弾くロンド作品16が

あがってきますが、

 

このかた、小林愛実さんがめちゃくちゃ

良かった。

テクニックに余裕があるのが魅力だし、

この個性的なリズムを、軽々と民族的なニュアンスで

弾きこなしていくのは、うっとりでした。

 

 

 

 

 

他にも素敵な演奏がありましたわ。

というか、弾くひとによっては

とても魅力の広がる曲でした。

こちらの、1912年生まれの

ニキータ・マガロフの演奏も、

気ぜわしくなくて、とてもしっくりくる

ものだった。

 

 

 

へんな曲!と思った割に

とりつかれたように聴きまくって

かなり詳しくなりました。

 

私はなんでも

「自分が正しい」と堂々と思ってしまうところが

ありますが。

 

我ながらなかなか

面白い変化でした(笑)