コロナウィルスに罹患し体調絶不調の本日2022年11月25日。

総務省より令和3年度分の政治資金収支報告書が公表されました。

 

 

現役エヌ酷党員の私としては、お金にオープンでクリーンであるところをアピールせざるを得ません。

党規約に則り、不正、よろしくない事が何かあればきちんと内部告発をしなければなりませんので、体調不良を押して頑張ってレビューしていきます。

 

1. エヌ酷党の有利子負債の残高やいかに

これは非常に重要なテーマです。何せ国民に5%もの高利率をチラつかせ、かつ、事実上元本保証を謳うような出資法に抵触するか否かギリギリのラインを責めて貸金を集めて資金調達をしているわけですから、その有利子負債がいくらあるかは国民、有権者にはっきりと見える形で示さなければなりません。

これ、なかなか正確な金額を把握する事が難しい。何故なら、「返済を希望する方にはいつでも返金します」と標榜しているため、その返金希望があればその都度残額が変動するからです。

ただ、ある程度精度を保った推定は可能ですので、その計算方法というか、推定方法についてお示ししていきます。

 

a. R3年度にかき集めた借金の総額

これは割と単純でした。

令和3年11/9の段階で、我らが敬愛する立花将軍様が「参議院選挙の闘い方・【みんなの党】ではなく【NHK党】で戦う、借金は7憶円にお金はもう大丈夫です。」という動画で、お金が集まった件について公表なさっておられます。

 

 

7億円どひゃーと思ったらとんでもない。

収支報告書を参照すると、その額が正確に、公文書として公開されています。

(収支報告書PDF17ページ)(以下、単に収支報告書Xページと表記します)

なんと890,000,000(8億9千万)円です。7億円どころか約9億円です。

まぁ、正確には立花将軍個人が1200万円党に貸付けていたり、立花将軍の麗しき法人放送局より4500万円ほど貸し付けていたりもするので、正しくは外部からかき集めた貸金は8億3300万円。YOUTUBEで一声かければ8.3憶円も集まる将軍様はやはり凄い方です。ちゃんと返済できればですが。

 

b. R2年度から引き継いでいる借金の残債

これが意外と計算のややこしい部分で、上述のように年度途中や年度末に返金希望をされた方がいれば当然残債から引いて考えねばなりません。

PDF67~83ページを見ると、「借入金利息」「借入金返金(利息含む)」という項目が見られます。つまり、借入金利息だけが計上されているという事は、借入金元金の返金がないという事になるので、利息金額から元金、残債の合計が判明するわけです。利息は5%というデフォルト(債務不履行・財政破綻)するであろう国の国債並みの高金利というのはエヌ酷党員や監視者界隈では有名な話ですね。

と、頑張って集計して計算しました。

利息金額2272万円=借金残債454,400,000(4億5440万)円。さすが信頼のある国政政党の借金は桁が違います。

 

ということで、a.R3年に新たに借り入れた8.3憶円と、b.R2年以前からの借金残債4.5億円ということで、R3年度末における有利子負債(金利5%)は12.8憶円ということが公文書から明らかとなりました。

 

2. 結局エヌ酷党の運営にいくらかかってるの?

借金なんか問題ありません。だって政党交付金がちゃんと入ってきますから。政党交付金をちゃんとプールしてロンダリングすれば返済なんか目じゃありません。(注:政党助成法上、政党交付金は貸金や利息の返済を報告書に記載してはならないと明文規定があります。つまり、政党助成金を借金の返済に使用しましたと報告すると、それは認められないという事になり、総務省からは返還命令が出る可能性があります。他党も外部から借金をしており、事実上政党交付金も含めた「入って来るお金」で返済をする事がありますが、それは「お金に色がついていない」からできること。政党交付金以外の収入がない場合、例え別の政治団体に寄付して、それをさらに寄付で戻しても、結局は出所は政党交付金という判断がなされ得る。つまりロンダリングはできません)

政党交付金で借金の返済はできないんですが、まぁできるとして。

党の運営にコストがかかります。実際、そのコストがどのくらい発生するかは重要ですよね。だって、政党交付金をきちんとプールして元金返済にあてなければいけないのですから。12.8憶円の元金をプールするのはなかなか大変ですが、じゃぁR3年度はいくらプールできたのでしょう?

 

党運営にかかったコストは収支報告書31ページに総括されています。

人件費6153万9786円(5984万8122円)(カッコ内はR2年度。以下同じ)

光熱水費117万4383円(82万4360円)

備品・消耗品費122万2836円(652万3532円)

事務所費2487万9404円(2450万8566円)

政治活動費6372万6599円(7396万4524円)

選挙関係費1億5723万2388円(7396万4524円)

寄付・交付金6796万1668円(8891万9124円)

その他の経費1億8225万2986円(3億9065万5036円)

合計5億6319万2803円(6億9071万7482円)

 

これらの数字のうち、「その他の経費」というのは、ほぼ全額が「借金の元金・利息の支払い」にあてるものですので、これを差し引いた額が我らがエヌ酷党の運用コストとなります。

その額は2億9954万4756円(3億8093万9817円)

どーん。借金の元金や利息の返済を抜きにして約3億円がエヌ酷党の運営にかかったコストです。R2年度は3.8憶円だったところ、8千万円もセーブできたんですからやりくり上手ですね。

借金の元金や利息の支払いを抜きにして3億円以上がかかる事が明らかになりました。素晴らしい!

 

3. 政党交付金の交付金額は?

大丈夫ですよ。3億円は私たち小市民にとっては生涯賃金に相当する金額(それも上位の優良企業のそれ)に相当するものですが、国民に選ばれた国政政党エヌ酷党には国から政党交付金が交付されます。これをがっちりプールすれば借金の返済なんか余裕です(注:上記のように政党助成法上政党助成金で借金の返済はできません)。

それではR3年度にいくら交付金が支払われたか確認していきましょう。

収支報告書20ページに交付金の金額が示されています。

交付金は4月、7月、10月、12月と年4回にわたって交付されます。

41,669,750円(4/20)

41,669,750円(7/20)

41,669,750円(10/20)

45,524,750円(12/20)

その合計額なんと!170,534,000円(1.7憶円)

えーっと…何かがおかしい気がしますが、細かい事は気にしない事にします。

なんとエヌ酷党には国から1.7憶円もの税金が交付されるんです。やったね!これで借金返済もばっちりだ!

 

……。借金の利息元金の支払いを抜いて3億円かかるんですよね?それに対して1.7憶円しか入ってこないって何か変じゃないですか?ちょっと総務省さん大丈夫?交付額間違ってませんか?

 

いえ、残念ながら間違っていません。プールするどころか交付金全部溶かした上、借金で集めた資金溶かしてしまっています。あちゃーどうやって借金の元金返済する気なんでしょうね。政党交付金では借金の返済はできないんですが。

 

4. 将軍様の借金は?

まぁ細かい事を気にしていても仕方ありません(細かいか?)

エヌ酷党は民主主義国家日本国における独裁制をしいている稀有なしきたりをもっています。「党・法人・個人の財布は一体」と国税局の査察官が聞いたら準備運動を開始するような明言を堂々と公開動画の中で言い放ったりするユニークさが酷民に愛されるゆえんでしょう。

なので、将軍様が自分の財布と同じと仰せの党からいくらつまんでいるか確認してみました。

収支報告書85ページ

16,800,000円(R3/1/7)(訂正)

ほら、将軍様は党から240万円/月、法人から40万円/月、合計280万円/月の報酬を得ておられる高所得者です。額面年収3360万円のエリート超高所得者です。1.7憶円の借金くらいその気になったらすぐ返済可能ですよね。あ、ちなみに税と社会保険料引かれると手取りは約2200万円くらいになるはずですので、たった8年ほどで返済可能です。

あ、ちなみにR2年度の収支報告書で報告されていた借金額は2億2795万5千円でした。

R3の収支報告書95ページを見るとR3年度末時点での借金残高が示されているのですが129,955,000円。

計算の理屈がよくわからないのですが、収支報告書20、21ページを見ると

貸付金返金84,000,000円(R3  1/27)

貸付金返金16,800,000円(R3 1/27)

貸付金返金14,000,000円(R3 10/8)

合計で114,800,000円が個人から党に返金された事になっています。

R2年度末で227,955,000円の借金があり、R3 1/7に16,800,000を新たに借り、上記の如く返済。将軍様の借金残高はたった129,955,000円だという結論になりました。のまず食わずで8年間過ごすだけですから余裕ですね。(修正しました。計算が合った)

 

5. 国税庁タックスアンサー

いえいえいえ。ちょっと待って下さい。

政党という公の組織に入ったお金を代表者が勝手に借りていいんでしょうか?しかも無利子で。

ダメです。

 

 

国税庁は「役員又は使用人に貸付けた金銭の利息について」というタックスアンサーを出しています。

これは法人が役員や従業員に、法人のお金を貸し付けた時の規定ですが、政党だから適用外というわけではありません。

 

役員または使用人に金銭を貸し付けた場合、その利息相当額は、次に掲げる利率によります。

(1) 会社が他から借り入れて貸し付けた場合:その借入金の利率

 

おっと。我らがエヌ酷党の場合、その資金の大部分を国民からの借金(利息5%)で賄っているので、党から代表に貸付けた時の金利は5%ですね。1.3憶円に対する5%の年利は650万円。あれ?この利息が収支報告書に記載されていません。これ、脱税ですよ?国税さん出番ですよ。

 

 

uggestion/johoteikyo/input_form.html

 

6. 事務所費

収支報告書31ページを見てみましょう

事務所費として24,879,404円が計上されています。(R2年度24,508,566円)

政治活動をする上で必要な事務所を借りるための費用細目なんですが、党本部にいた私が知る限り、「党事務所」は存在しません。

千葉県船橋市マンション(党の登記上の住所_某出家信者が住んでいる)

新橋サティアン(元将軍様もお住まいだった聖地。現在も出家信者らが居住する5部屋が借り上げられている)

新小岩コールセンター(2部屋)(今はコールセンター機能は参院会館に移設したものの、出家信者が住んでいた事もありそのまま賃貸)

新小岩ワンルーム(将軍様が住民票上お住まいになっている513号室)

ギロッポン超お高級マンション(将軍様が13階にお住まいになっている、コンセプトは芸能人が住んでいそうなマンション)

知る限りこれだけの賃貸不動産があります。これらの不動産賃料を合計したら年間約2500万円くらいになるんですが…。

 

 

またも登場する国税庁のタックスアンサー。「使用人に社宅や寮などを貸した時」

賃料相当額を借りた人から受け取っていれば、それは社宅負担として認められるのですが、そういった支払いを党職員や将軍様は党になさっておいででしょうか?少なくとも収支報告書に記載がないのですが。

ということは、「社宅」として党が借りてそこに住んでいる将軍様や党職員は「課税所得」としてその住戸費を支給されているものと見なされます。これちゃんと申告していなければ脱税です。申告していなければ、ですが。

 

7.まとめ

ということで、収支報告書だけから読み取れる情報をここにまとめてみました。

いやぁさすが信用のある将軍様はやる事の桁が違いますね。

R4年には参院選でさらに一議席を獲得され、党勢は拡大しました。議員が増えた事、また参院選での得票に応じ、政党交付金も倍増の約3億円/年を超える事が見込まれています。

但し、何故か当選したガーシー議員に将軍様が個人でお金を借りて「ある時払いの催促なし」の借金として1.6憶円を貸付け、さらに2000万円ずつ7回、合計3億円を貸す約束がなされています(この資金の動きが明らかになるのはR5年11月公開の収支報告書です)。

また、愛しい愛しい恋人の某書士様のお手当もR3年の月額約100万円から倍の200万円以上になるとお約束されていることなど、ただでさえ毎年3億円を超えるお金を吐き出す財布の蛇口がさらにじゃじゃもれになる情報が飛び交っています。

 

 

ちなみに「ある時払いの催促なし」の借金というのは、貸金の性質ではなく贈与と見なされるため、贈与税の課税対象です。これ、将軍様もきちんとした借用書なしに、しかも無利息で借りているのですから贈与としてみなされるリスク大です。

 

ちなみに贈与税の税率なんですが

 

 

なんと3000万円を超える贈与については税率55%が適用されます。「借りている」「返す」は通用しないんですよ。税務署の吏員が踏み込んできた場合って。これ、悪質な課税逃れだと判断される場合には、重加算税や追徴金が上乗せされたり、酷い場合には刑事罰が追加されたりします。国税さん仕事して?

 

 

ということで、総務省には政治資金収支報告書に添付が義務付けられている領収書の開示請求を行いますが、まぁ収支報告書を見た感じ、面白い領収書は出てこないと思います。せいぜい借金の「借入金として」と何故か借主が発行した領収書が出てくるくらいですかね。

 

いやとにかく国税さん仕事して!といいたくなるような話がゴロゴロしているんですが。

それだけでなく、じゃじゃ漏れになっている蛇口をなんとかしないとデフォルトの足音が目の前まで迫っています。何せ…借金の元金利息の返済がなくても毎年3億円のコストがかかっていますからね。政党交付金をプールしないと借りたお金の返済ができないわけですから、今の状態を見ていると借りるだけ借りて踏み倒そうとしているようにしか見えません。

 

あ、そういえば「借金なんか全部返す方がバカ。借金全部返さなくても犯罪にはならない」とか仰せでしたが、まさかそれ実行しませんよね?実行する気がなくてもそうなる気がしますが…。

 

というわけで、R3年のエヌ酷党の政治資金収支報告書の第一次レビューを終わります。

領収書等の開示を得た後加筆するかもしれません。