年明けに書くことになってしまったこの日記。
本当なら去年の3月中に書こうと思っていたのだが
当時はとても書ける状況ではなかったわけで・・
なにせ、その出来事の翌日に
震災が起こってしまったんですからね・・
本当はもう書かずに終わらせようと思っていましたが
とても貴重で素晴らしい体験だったので
後で思い返すためにも書いておきたいと思います。
ということで、内容へ・・・
2011年3月10日に行ってきました、
知久寿焼
の風呂ロック!!
(※風呂ロックを知らない方はこちらまで
)
一番はじめに夢中になったバンドのたま
。
その中で最も異彩を放っていた知久寿焼氏。
変わった風貌に気を取られがちだけど
楽器の腕も、歌唱力もかなりのレベルの人だと
僕は思っています。
ただ、これまで一度もライブに行ったことがなく
どういう人物なのかはっきり知らないというのが
正直なところでした。
だから、音楽に関しては聴く前から
なにも心配はなかったんですが
失礼な話、ライブが始まるまで、
MCはどうなのだろう、と
ドキドキしている自分がいました。
会場は、せっちゃんの時と同じく
吉祥寺にある弁天湯でした。
(ちなみにもうここではライブしてません)
男湯女湯の間の壁をとっぱらい、
浴槽側にステージを設けるのが
このライブの特色です。
特に意味はないのだけれど
前回は女湯のほうから聴いたので
今回は男湯のほうに陣取りました。
ステージには変わった形の
アコースティックギターとウクレレが
置いてあります。
ボディの輪郭が手で描いたような線で
見たこともないギターです。
(あとで調べたら、
知久氏のオリジナルだと判明しました。欲しい!)
変わったと言えばお客さんも
どこか一風変わった感じの方々が
多いように感じました。(良い意味でね)
面白そうな人が多いな・・などと
自分のことを棚に上げながら眺めていたら
ステージにぬ~っと知久氏が現れました!
(このライブは会場が真っ暗になることがないので
突然始まるのです。そこもまた面白かった。)
登場すると、とくに挨拶もなく
そそくさと肩にかけたカバンを置く知久氏。
ニット帽をかぶり、独特の衣装に身を包んだ姿は
はじめてテレビで見た時の印象と全く変わりませんでした。
そして開口一番、
「行き当たりばったりでやるけど、
さよなら人類
はダメ!アウト~!!」
と言って親指を立てたものだから、
会場は一瞬あっけにとられた状態に。
が、直後に爆笑が起こり
一気に会場が暖まりました。
ちなみにセットリストですが
曲の予備知識が足りなかったのと
ライブから1年近く経過してしまったことで
曲目についてはほとんど覚えていません・・・
なのでトーク中心の文になっています。
それでも興味のある方は、どうぞお付き合いください。
はじめに書いたように
僕の中で、知久氏のトークは大丈夫なのか、という
勝手な心配がありましたが、
それは取り越し苦労なことにすぐ気付きました。
とにかく、よくしゃべる。
そして面白い話ばかり。
客とのやりとりも慣れているし
まるで部屋に遊びに来ているような錯覚を起こしました。
風呂場でライブをやるということで
お風呂にまつわる話を始める知久氏。
子供の頃はデブでとても不潔だったらしく
銭湯は週に一度しか行っていなかったとか。
ある日その銭湯に行くと
湯船にう○こが浮いていて誰も入れなかったことを
はっきりと覚えている・・・とか
その銭湯には、
刺青をアウトラインしか入れていない
おじいさんがいたらしく、
当時はわからなかったけど、今思えば
きっと痛かったんだろう、と思い出話をするように
語っていました。
知久氏は子供っぽいところも多々あって
風呂場にある裸の絵(浮世絵っぽい絵)を話題に
エロ話をはじめて、そのあと歌う前に
「今の(エロ話)で(みんなの)頭がいっぱい!
次の歌一切頭に入ってこない!!」と
まるで中学生か!と突っ込みたくなるくらいに
はしゃいでいました。
話しながらギターのチューニングをしていて
いざ歌に入るとき
「今、チューニングしたっけ?」と
前のお客さんに聞き、
「した!」と言われると
「ほんとに~?」と疑い深そうに返す場面もあって
かなり笑えました。しかし本当に疑ってたな・・・
面白く気遣いする発言もありました。
ライブ中盤あたりだったか、
満面の笑みでビールを飲みながら
「咳はがまんしなくていいですよ」と言い
「オナラはみんなで共有。」だと・・・
笑えたけど、この発言で緊張が和らいだ人は
きっと沢山いたことでしょう。
自分もその一人でした。。
この日の知久氏は、
頭にかわいいニット帽をかぶっていて
寒い日だから暖かそうだな~と思っていたら
自分の頭について話し始めました。
頭が禿げたときは、とても悩んだそうで。。
あ~、そっか~気の毒に。。
昔のおかっぱをやめただけかと思っていた僕は
少し切ない気持ちになりましたが
次の話で思わず笑ってしまいました。
知久氏曰く、
「(髪について)いろいろ考えた結論は、
バーコードの人は潔い」と。
え、なんで?あきらめが悪いとかじゃなくて?
などと、心の中で毒を吐いていたら
「あれでいられる勇気がすごい」と(汗)
さらに猛毒を吐いたような気が・・・・
会場は苦笑いでした・・・・・
さて肝心の歌のほうは、
たま時代の歌から、ソロになってからの歌まで
満遍なく歌ってくれました。
(といっても記憶があまり・・残念)
はっきり覚えている歌をあげると、
・らんちう
・・・6弦をわざと緩めてビビらせ、おどろおどろしさを増した演奏に。
間奏に入れる話は、ビキニを着たおばあさんが川の上流目指して
シュパパパーンと泳いで行き、村の子供たちを全滅させるという
なんとも恐ろしい物語でした(でも爆笑が止まず)。
・電車かもしれない
・・・僕が再び“たま熱”を再燃させた歌。
「ここにいること」ではなく「ここにいないこと」という部分が
とてもコワイ。
この歌は近藤聡乃さんという方のアニメーションバージョン
も
素晴らしいので是非。
・あっけにとられた時のうた
・・・「ちびまる子ちゃん」で使われていた歌。
とても懐かしい気分に・・
・ひとだま音頭
・・・コールアンドレスポンスは苦手という知久氏。それでも
「やらなくてもいいけど、“カエル”と言ったら“カエル”と
返してもいいし“ミミズ”と言ったら・・・」とさりげなく
お願いしてからの演奏始まりに。楽しめました。
・ぎが
・・・お客さんのリクエストに応えたライブのラスト曲。この時点で
夜の9時を過ぎていたので、近所迷惑を考えマイクなしで演奏。
目をつむり、耳をそばだてて聴き入りました。これまた切ない歌です。
といった具合。もっと予習しとけばよかった・・・・
ちょっと面白かった(?)のは、
歌い終わると、必ずタイトルを言ってくれることでした。
もうそれはそれは律儀に、拍手が止むまで待ったり
聞こえにくいと本人が感じたときは、2回言ってくれました。
(なのに忘れた自分って・・・)
演奏を見ていても感じたのは、
知久氏はなんでもこだわって突き詰めていく人なんだろうなということ。
決して誤魔化さず、納得のいくことをやれる人なんです。
(たとえばこれ
を聴いても真っ直ぐな人だとわかる)
自分の歌を「暗い歌ばっかり・・・」とつぶやいてみたり、
「ロックの人は羨ましい、最後にギターをジャカジャン!とできるから」
と言う知久氏。
多少の羨望もあるのだろうけれど
自分にしかできない音楽を
ちゃんとわかってやっている姿は
演奏スタイルは違えど、充分ロックな人だと
僕は思っていますがね・・・
ライブ終盤には
おもむろにノートを広げ
次のライブ告知を始めて
この日最後の爆笑を起こしていました。
動きが読めないのも、この方の魅力です。
こうして僕の初・知久寿焼体験は終わりました。
声も演奏も話も全てが独特で
見る(聴く)人をあっという間に
自分の世界へ引き込む知久氏。
このライブ以降、
もう僕の中で「たま」や「知久寿焼」は
過去のものではなく
ずっと聴き続ける音楽になりました。
1年近く経っても、いまだ消えないライブの余韻・・・
本当に楽しく幸せな時間でした。。
ライブ会場で購入したCD。
手作り感満載なところがとても良いですな。