義母・麗羅Ⅱ
この学校では試験が終わるたびに結果を順位ごとに発表する、中間、期末、模擬試験など試験と名が付けば必ず結果を掲示する。
そして麗羅はいつもトップを争っていた。
その一位を争っている人物こそ涼子の義父だった。
麗羅自身そんなに家で勉強をしているわけではない。
その日の復習と明日の予習を2,3時間する程度だった。
ただ復習に関しては授業でよく理解できなかったところを徹底的に行っていたのだ。
だからすべての科目で成績が良かった、もちろん体育を同様だった。
部活も入学当初コーラス部に入っていたがすぐにやめてしまい今では帰宅部だった。
しかし早く帰ってもこれといってすることのない麗羅は、途中、父の病院に寄り道し、父の行う手術を見学していたのだった。
こうした経緯もあって麗羅は将来、医者になろうと思っていた。
麗羅はこれまでそんなにファッションに興味があった訳ではなかった。
だがこのように帰宅の早い日が続くと勉強以外のとこでも興味が出てくる。
あるとき何気なしに買った女性ファッション誌を見ていて思ったのだ。
『こんな煌びやかな洋服を着てみたい』
もともと麗羅は地味な男の子の服が嫌で女の子の服を着、心まで女性化したのだったが、中学に入ると外出といえば学校の登下校くらいで 、私服で外に出るという機会があまりなかった。
さらに勉強のほうの成績が良かったのでがり勉と思われ、クラスメートからは敬遠されていたのだった。
もちろんその美貌も原因だった。
クラスの女の子の中には一緒にいると引き立て役にしかならないということも原因の一つだった。
だから中学に入っても麗羅に友人と呼べる女の子はいなかったのだ。
さらに高校に入るとその美貌以外によく育った豊満な身体と知能を持った麗羅は女の子たちからは嫉みの対象になっていた。
だからといって麗羅は根の暗い子ではなかった。
ファッション誌の中で気に入った服を買いに一人で外出しようとしたとき、母は麗羅のファッションチェックをしたのだった。
あまり多くない外出着の中で一番お気に入りなものを選んだのだったが、元モデルの母のチェックは厳しかった。
ピンクを基調としたシフォンワンピースの着方を直され、穿いていく靴まで指定されたのだった。
さらに手にするハンドバック、また髪型と修正されたのだった。
そして化粧台の前に座らされ、薄いメイクを施されたのだった。
およそ三十分ほどかかってしまったが、麗羅を清楚なお嬢様に変えていたのだった。
もちろん素顔でも清楚さは感じるが、顔にメリハリがなくまだ幼い女子高生丸出しだった。
しかし、こうしてメイクするとその表情はやや大人びて見え、やや大人の女性に近づいた感じがする。
あらためてメイクの威力に驚いた麗羅だった。
手にするハンドバックもやはり多くないものの中から選んでくれたのだった。
「うん、なかなかいいわ、麗羅」
「・・・・う・うん・・・・でも・・胸が・・・」
「いいのよ、それくらいで・・・・あっ、そうそう、麗羅のブラ、今のじゃあ小さいからちょっと大きめのものを買ってきなさい。サイズは・・・・お店で測ってもらうといいわ。そんな風におっぱいを押しつぶしてると形が悪くなるわよ。」
「う・・うん・・」
「お金はあるの?」
「・・・・ちょっと・・心配・・」
「じゃあ、このカード、使いなさい。」
そういって母は麗羅に金色のカードを渡すのだった。
「気に入ったものがあればどれだけでも買ってきていいわ。」
「えっ・・・わたし、ワンピが一着あれば・・・」
「いいこと、麗羅、女の子が買い物に行く時って、あれも欲しい、これも欲しいと思うものなのよ。今まであなたは欲しがったことなどなかったので今日だけは欲しいと思ったものを全部買っていいわ。」
「・・・・・・・」
「しょうがないわね、じゃあ私も一緒に行くわ、ちょっとまってて。」
そういって母は着替えをするために奥に入っていった。
二十分くらい待たされたのち母は若々しく着飾り、裕美も一緒に連れてきたのだった。
三歳違いの妹の裕美も今年中学に入学したばかりでおしゃれが楽しい年頃だった。
こうして母子三人は運転手つきの外車に乗り込んだのだ。
そして三人は新宿にある母の行きつけのブティックにたどり着いたのだった。
この構えの大きい店は年齢層が幅広かった。
下は五~六歳から上は五十代くらいまでのものを揃えていたのだ。
店に入るや否や母は次から次へと麗羅のものを選んでいく。
サイズを確認し、麗羅の肩に当て、似合うかどうか確かめる。
そんなことが幾度となく続いたのだった。
さらに裕美にも同じことをし、五着の服を選んだのだった。
店員は忙しそうにレジのほうに持っていく。
そして自分のものは一着も買わず、レジのほうに向かったのだった。
「今までのものをすべていただくわ。」
そういって店員に言い、麗羅のほうを向いたのだ。
「さっき渡したカードで支払いなさい、いいわね。」
「ハイ」
麗羅はハンドバックにしまってある財布を取り出し、金色のカードを店員に渡したのだった。
「サインをお願いします。」
そう言われて母のほうを向くと母は、
「それはあなたのものカードよ、あなたがサインしなさい。」
「・・・・・・・」
サインが済み、レシートとカードが返されていた。
そして麗羅はそのカードを母に渡そうとすると、母は、
「さっきも言ったようにそれはあなたのカードよ。これからはそのカードでお買い物、しなさい。」
「・・・・・・・・」
何か複雑な気持ちだったが、麗羅は大事そうにまた財布の中にカードをしまったのだった。
次はランジェリーショップだった。
入ってすぐ、母は店員を呼び、麗羅の採寸を頼んだのだった。
「お嬢様、綺麗な形のよい胸ですね、アンダーは六十八、トップは八十八・・・Eカップですね」
「Eカップね、じゃあちょっと見て回るわ・・」
そういうなり母は店内を歩き回るのだった。
そしてハーフカップのところに来ると、いろいろなブラを五、六着、手に取り、
「これとお揃いのショーツもください。」
「はい、かしこまりました。」
あとはストッキングやガーターベルトなどを十数点、選んだのだった。
裕美にもショーツなどを買ったが、今日の主役は麗羅であり、裕美には可哀そうだが控えてもらうしかなかった。
そして支払いはカードで済ませていた。
今日の買い物はあまりに多すぎたので宅配便で送ってもらうことにした。
あとはお化粧品は持って帰ったが、買いものを終えての今日の一日は若いとはいえやはり疲れた麗羅だった。
母の言ったように確かに買い物に行くと目移りがする。
だが楽しい一日でもあった。
この学校では試験が終わるたびに結果を順位ごとに発表する、中間、期末、模擬試験など試験と名が付けば必ず結果を掲示する。
そして麗羅はいつもトップを争っていた。
その一位を争っている人物こそ涼子の義父だった。
麗羅自身そんなに家で勉強をしているわけではない。
その日の復習と明日の予習を2,3時間する程度だった。
ただ復習に関しては授業でよく理解できなかったところを徹底的に行っていたのだ。
だからすべての科目で成績が良かった、もちろん体育を同様だった。
部活も入学当初コーラス部に入っていたがすぐにやめてしまい今では帰宅部だった。
しかし早く帰ってもこれといってすることのない麗羅は、途中、父の病院に寄り道し、父の行う手術を見学していたのだった。
こうした経緯もあって麗羅は将来、医者になろうと思っていた。
麗羅はこれまでそんなにファッションに興味があった訳ではなかった。
だがこのように帰宅の早い日が続くと勉強以外のとこでも興味が出てくる。
あるとき何気なしに買った女性ファッション誌を見ていて思ったのだ。
『こんな煌びやかな洋服を着てみたい』
もともと麗羅は地味な男の子の服が嫌で女の子の服を着、心まで女性化したのだったが、中学に入ると外出といえば学校の登下校くらいで 、私服で外に出るという機会があまりなかった。
さらに勉強のほうの成績が良かったのでがり勉と思われ、クラスメートからは敬遠されていたのだった。
もちろんその美貌も原因だった。
クラスの女の子の中には一緒にいると引き立て役にしかならないということも原因の一つだった。
だから中学に入っても麗羅に友人と呼べる女の子はいなかったのだ。
さらに高校に入るとその美貌以外によく育った豊満な身体と知能を持った麗羅は女の子たちからは嫉みの対象になっていた。
だからといって麗羅は根の暗い子ではなかった。
ファッション誌の中で気に入った服を買いに一人で外出しようとしたとき、母は麗羅のファッションチェックをしたのだった。
あまり多くない外出着の中で一番お気に入りなものを選んだのだったが、元モデルの母のチェックは厳しかった。
ピンクを基調としたシフォンワンピースの着方を直され、穿いていく靴まで指定されたのだった。
さらに手にするハンドバック、また髪型と修正されたのだった。
そして化粧台の前に座らされ、薄いメイクを施されたのだった。
およそ三十分ほどかかってしまったが、麗羅を清楚なお嬢様に変えていたのだった。
もちろん素顔でも清楚さは感じるが、顔にメリハリがなくまだ幼い女子高生丸出しだった。
しかし、こうしてメイクするとその表情はやや大人びて見え、やや大人の女性に近づいた感じがする。
あらためてメイクの威力に驚いた麗羅だった。
手にするハンドバックもやはり多くないものの中から選んでくれたのだった。
「うん、なかなかいいわ、麗羅」
「・・・・う・うん・・・・でも・・胸が・・・」
「いいのよ、それくらいで・・・・あっ、そうそう、麗羅のブラ、今のじゃあ小さいからちょっと大きめのものを買ってきなさい。サイズは・・・・お店で測ってもらうといいわ。そんな風におっぱいを押しつぶしてると形が悪くなるわよ。」
「う・・うん・・」
「お金はあるの?」
「・・・・ちょっと・・心配・・」
「じゃあ、このカード、使いなさい。」
そういって母は麗羅に金色のカードを渡すのだった。
「気に入ったものがあればどれだけでも買ってきていいわ。」
「えっ・・・わたし、ワンピが一着あれば・・・」
「いいこと、麗羅、女の子が買い物に行く時って、あれも欲しい、これも欲しいと思うものなのよ。今まであなたは欲しがったことなどなかったので今日だけは欲しいと思ったものを全部買っていいわ。」
「・・・・・・・」
「しょうがないわね、じゃあ私も一緒に行くわ、ちょっとまってて。」
そういって母は着替えをするために奥に入っていった。
二十分くらい待たされたのち母は若々しく着飾り、裕美も一緒に連れてきたのだった。
三歳違いの妹の裕美も今年中学に入学したばかりでおしゃれが楽しい年頃だった。
こうして母子三人は運転手つきの外車に乗り込んだのだ。
そして三人は新宿にある母の行きつけのブティックにたどり着いたのだった。
この構えの大きい店は年齢層が幅広かった。
下は五~六歳から上は五十代くらいまでのものを揃えていたのだ。
店に入るや否や母は次から次へと麗羅のものを選んでいく。
サイズを確認し、麗羅の肩に当て、似合うかどうか確かめる。
そんなことが幾度となく続いたのだった。
さらに裕美にも同じことをし、五着の服を選んだのだった。
店員は忙しそうにレジのほうに持っていく。
そして自分のものは一着も買わず、レジのほうに向かったのだった。
「今までのものをすべていただくわ。」
そういって店員に言い、麗羅のほうを向いたのだ。
「さっき渡したカードで支払いなさい、いいわね。」
「ハイ」
麗羅はハンドバックにしまってある財布を取り出し、金色のカードを店員に渡したのだった。
「サインをお願いします。」
そう言われて母のほうを向くと母は、
「それはあなたのものカードよ、あなたがサインしなさい。」
「・・・・・・・」
サインが済み、レシートとカードが返されていた。
そして麗羅はそのカードを母に渡そうとすると、母は、
「さっきも言ったようにそれはあなたのカードよ。これからはそのカードでお買い物、しなさい。」
「・・・・・・・・」
何か複雑な気持ちだったが、麗羅は大事そうにまた財布の中にカードをしまったのだった。
次はランジェリーショップだった。
入ってすぐ、母は店員を呼び、麗羅の採寸を頼んだのだった。
「お嬢様、綺麗な形のよい胸ですね、アンダーは六十八、トップは八十八・・・Eカップですね」
「Eカップね、じゃあちょっと見て回るわ・・」
そういうなり母は店内を歩き回るのだった。
そしてハーフカップのところに来ると、いろいろなブラを五、六着、手に取り、
「これとお揃いのショーツもください。」
「はい、かしこまりました。」
あとはストッキングやガーターベルトなどを十数点、選んだのだった。
裕美にもショーツなどを買ったが、今日の主役は麗羅であり、裕美には可哀そうだが控えてもらうしかなかった。
そして支払いはカードで済ませていた。
今日の買い物はあまりに多すぎたので宅配便で送ってもらうことにした。
あとはお化粧品は持って帰ったが、買いものを終えての今日の一日は若いとはいえやはり疲れた麗羅だった。
母の言ったように確かに買い物に行くと目移りがする。
だが楽しい一日でもあった。