明け 飛瀑 市民 ヒューマン 本
大きく清らかな河の流れは更に広がり、やがてぶ厚い水のすだれとなって滝壺へと叩き込まれてゆく
三年生の夏休み
友人とのアウトドア
蝉が生を謳歌するその最中で
飛瀑が明けの光を受けて輝いていた
「今年で高校生活ともお別れか」
「ラストJKってやつ?」
「なにそれ?」
「ラスト女子高生。って、それ知らないのちょっとヤバいよ?」
「そうなの?」
「何時代の乙女か問われるレベル」
「ヤバいね」
「でも、もう大丈夫。私のチョー豊富な知識に感謝しなさい」
「へぃへぃ、チョーかんしゃしてますよ」
「なんか物凄く棒読みな気がしたのはきっと気のせいね。むーっ、それよか、一泳ぎしよっかな」
「あ、私も泳ぐ」
「そんじゃ向こうまで競争。勝った方は昼のおかず一個頂けるって事で」
「三勝三敗一引き分け。次は負けないらね」
読みかけの本に栞を挟むと、勝ち気な笑顔が友を促す
「どうかしら」
柔らかい微笑みがそれに応えた