【現場は実際どうだったのか】
GoToトラベルキャンペーン夏の結果報告
こんな記事があります。ヤホーの記事です。笑
本当にそうでしょうか??恩恵のないただの失敗政策だったのでしょうか??
さてさて、本日は夏の結果報告。
開始前直後、散々苦言を呈したキャンペーン。
夏も終わりに近づき、御社の結果を発表させていただきます。
今回も感染拡大の観点などは一切捨てて、
「あくまで現場『観光業』の観点のみでお話しさせていただきます。」
先ずは結果 → 『かなり良かった。』
このキャンペーンのお陰でかなり結果は良かったです。
しかし条件付きです。
我々のような戦略を立てて営業できた宿は少数だと考えられますので、
一般的な意見は
「かなり振り回された。でも恩恵はあった」という意見が大半だと思われます。
前投稿でも申し上げた通り、
GoToトラベルキャンペーンは「東京除外」している時点で大成功はあり得ません。
これは間違いない。東京のお客様のシェアはデカい!
でもそんな中で文句言い続け失敗するか、
戦略を繰り出して成功を掴み取るか、経営者次第です。
- こういったキャンペーンの考え方、勝ち方
- 結果が良かった宿、悪かった宿。その差は??
- 【キーワード『手間』】見えてきた自社販売の弱点
- 結果的にGoToトラベルキャンペーンはどう評価すべきか
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こういったキャンペーンの考え方、勝ち方
全てのキャンペーンやイベントでの私の考え方は「波」です。
サーファーになった気分になってください。
今からGoToトラベルキャンペーンというデカい波が来ます。
親切なことにデカい波が来るぞーとメディアが教えてくれています。
「へー、、そうかい。」と見ているだけ、海上に浮いているだけでこの波に乗れるでしょうか??乗れるわけがないんです。
どこのポジションにいればこの波を上手に乗れるか、
この波がどのタイミングで発生し、
どれくらいの大きさか、
周りに強敵はいないか、
そんなことを考えながら常にパドリングして、実際波が発生したら波乗り~!!!
※ちなみにサーフィンは1回しかしたことありません。笑
常に注視して、タイミングを合わせないとどんなキャンペーンもイベントもしっかりした売り上げを上げることはできません。
待つんじゃないんです。パドリングして、常に動きつづけるんです。
結果的にGoToトラベルキャンペーンという大波は、かなり上手く乗れました。
1月まで続きます。結果的にありがたい波でした。私にとってはね。
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結果が良かった宿、悪かった宿。その差は??
評価が高く、立地もよく、いわゆる良い宿でも今回はある条件をクリアしないとしっかりした売り上げをたてることができていないようです。
端的に申し上げると「オンラインでしっかり売っていたか」です。
結果が良かった宿
1. 大型チェーンの宿(要因:スケールメリット)
2. 高級宿(要因:食事会場が個室もしくは部屋食)
3. ブランディングがしっかりされている宿(要因:ブランド力)
4. ウェブに強い宿(要因:私みたいな小賢しい技が出せる人がいる)
といったところでしょうか。
上記の宿の共通点はオンラインでしっかり売れていることです。
上記の宿でもオンラインでしっかり売れない、リアルに依存している宿などは苦戦しています。
オンラインでの販売を強調したのは、この夏、私にとって驚きの発見があったからです。
私は「コロナ前の人気宿はコロナ後も人気宿」だと思っていました。
しかし、どうやら違うようです。
いくつかの人気宿を注視していましたが、オンラインでの販売に全く力を入れていなかった宿はコロナ禍でとても苦戦しています。
人気宿というものは先ずリアルエージェントで部屋が埋まり、そのあとネットエージェントで埋まると考えていましたのでネットが強い今ならネットで早々に埋まる。。。ですが違うようです。空室が目立っているようでした。
何を根拠に??って思いますか?ネットに力を入れて、OTAと仲良くしていればある程度わかるんです。
今回で見えた結果はどんなにいい宿でもネット販売が弱いとコロナ禍では死活問題になるということです。
【キーワード『手間』】見えてきた自社販売の弱点
こちらも私が毎回気にして営業をしているテーマですが『手間』
なんか寒いギャグみたいになりましたが、
この1組のお客様を獲得するのにどれくらいの「手間」が発生したか、
宿泊した後も「手間」が発生する可能性があるか。
常に気にしています。
スタッフにいらん苦労が発生しますので、働いてくれている皆を思えば当然気にしなければならないPOINTです。
自社販売とは
○○ホテル【公式】など、自社で運営しているHPからの予約。
あるいはそのホテルに直接電話して予約する方法のことを意味します。
直接販売、直販とも言います。
自社販売が強くてしっかり売り上げ、利益が確保できている宿はブランド力が強い宿ということになります。素晴らしい宿であり、私も将来的に目指す経営スタイルです。
コロナ前では最強の営業形態でした。手数料等の固定費がかかりませんので。
※売上げ、利益が確保できていないのに自社販売にこだわる宿も中にはあります。
あまり真似したくない経営スタイルだと思っています。
経営者ならどんな形であれ、売上、利益をしっかり考えなければいけませんので。
ここからが本題です。
「GoToトラベルキャンペーン」において「自社販売」は「手間」が掛かって相性が良いとは言えません。政府、県、町などの政策とミスマッチな販売方法であることがコロナ禍ではっきりしました。
第三者機関「ステイナビ」に自社販売のクーポン発行の代行をしてもらうスタイルが色々話題になりました。簡単に言えば「どう使っていいかわからない。」という意見です。
- 電話繋がらない、
- メール来ない、
- 電話出てもあちらのスタッフがわかっていない。
- お客様から問い合わせがある、
- 色んなケースの質問をされて凄い困る。
- こっちも理解しきれていないから答えられない。などなど
そこで私の宿では、申し訳ありませんがお客様&宿側双方に「手間」が掛かりすぎますので、我々の宿では自社販売でのGoToトラベルキャンペーンはご利用いただけない仕様にさせていただきました。
では、どうやって売り上げをあげたのか。。。
「楽天トラベル」と「じゃらん」で大々的に販売。
ぶっちゃけいつもやっていることを更に強化(自社販売を捨てるという選択と集中)しただけです。
え?それでは自社HPで予約したい。電話で予約したいってお客様はどうしたんですか??って思いますよね??「楽天トラベルもしくはじゃらんのみで販売を行っていますので、そちらからご予約下さい。」と申し上げております。
スタッフ完全統一のマニュアルとなっています。つまり自社販売を捨てました。
それでいいんです。売り上げ、利益はその方が出るからです。
予約されるお客様も絶対この方法が簡単です。
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結果的にGoToトラベルキャンペーンはどう評価すべきなのか
これが難しいところです。
正直申し上げますと私は恩恵を受けて非常に良かった。
でも、全ての宿で同じ意見とはならないでしょう。
ブログの冒頭で紹介した記事も、正直申しますとこんなに沢山の観光業があるんだから、
全員が仲良く恩恵を受けられるわけがないと私は思います。
岩手県知事の7月の開始が早すぎるという意見も逆に私は変更点をもっと減らして、
もっと早く始めてくれた方がよかったと思います。
私がブログで常に言っていますが、グローバル社会ですから、
勝ちまくる企業と全然勝てない企業の二極化することは間違えないんです。
オンライン化しっかりできた宿が勝ちまくる宿になっていることも間違えありません。
もし次回同じような政策をするなら。。。
● 東京除外をするとその時点で100%の評価はない
● 変更を掛け過ぎて全容が誰も完全に把握できない
この2つの反省点を改善すべきだと思いますが、
夏のまとめとして評価すると、、、
全容が見えず展開が予想しにくい非常に不安定なスタートでした。
感染者増や、県独自の緊急事態宣言等でキャンセルが相次いだ二度と経験したくない夏になりましたが、このキャンペーンの力でキャンセルより予約が上回り、結果的に私の宿ではこんなコロナ禍で、夏の売り上げを確保するための強い味方になってくれた。
ですから、ありがとう。と言いたいです。
ビジネスホテルは増え続け、旅館は減り続ける。
そんな悲しい時代にピリオドを。