顔が隠れちゃってるけれど、とっても元気のいい作品が出来ましたね。

こちらは姉妹で参加の作品。
たぶん初めての参加で、「ちぎり」が大胆になってしまって、
ベースの大きさが限られてしまったのかな?
でもね、お姉ちゃんのサカナの尾っぽの感じなんかは、とてもいいと思いますよ。
「泳いでいる」妹さんの作品は隠れちゃってるので、何なのですが、
記憶をたどると、たぶん「アレ」ではないかと・・・。うん可愛かったと記憶しています。

初めての参加?いや、去年はもっと小さかったのかな?
ちょっと分かりませんが、もし初めてならこの大きさにちぎれるのは、
相当素晴らしい事です。
今年のワークショップで、「手を入れ過ぎだ」という貴重なご意見も頂いたのですが、
僕は、鉄板焼き屋さんのコックではないので、テクニックを誇示するつもりはありません。
例えばこの作品(ファシリテーションは別の人間でしたが)、
僕が最終チェックで手を入れた箇所は、目の後ろのヒレの部分、同じく背びれの部分、
それから手で隠れてしまっていますが、口の部分だけです。
そう、「ちぎったカタチ」には、ほとんど手を入れていません。

この方、実は動物・イキモノ関係の知識を大変緻密に持っていらっしゃる方で
細密な動物の絵を描ける方なのですが、たまたまご近所に住んでいて、
たまたま子連れで数年前から参加してくれていて、
それ以来、参加し続けてくれている方です。
たぶん、特定の動物に関して(特に爬虫類)は、僕よりはるかに知識があるし、
このワークショップのツボも理解してくれているので、
ハッキリ言ってアドバイスの仕様がありません。
今年の作品は、アカメガエルですね。昨年のカマキリに続き、素晴らしいと思います。

とはいえ、僕のワークショップは本来、目的というか完成図を持たないで
「まずちぎる」から始めて欲しいというのが、本当の所なのです。
焼き物は「土との対話」だと言います。料理は「素材との対話」です。
さしずめ、僕のワークショップは「紙との対話」ということです。
ちぎった紙が何になりたいのか?それを感じ取る感性こそが重要なのです。
もしかすると作者の意図と違うイキモノになるかも知れません。
その違いを感じてくれる事が大事なのです。
ただちぎった紙を前に「~~にしたい!」とリクエストされても
その通りに「手伝ってあげる」だけなら僕のワークショップじゃない。
ワークショップというのは、一方的に言う事を聞いてあげるだけの工作教室ではなく、
一緒に考えるモノだと僕は思います。
さて、下の2作品もアウトラインには、ほとんど手を加えていません。
この紙たちは、なるべくしてこのイキモノになったのだと、僕は思います。

きょうだいなんでしょうか?おともだち?
ともかく、色々と試行錯誤を繰り返してくれた様です。
一番左のタコ、目の位置アドバイスさせていただきました。
油断してると多くの子どもたちは「タコノハッチャンハチマキ仕様」を作ったりします。
ぼくらが作りたいのは、キャラクターではなく、オリジナルのイキモノなので
猫にリボンとか、犬に首輪とか、ペンギンに蝶ネクタイとか、タコにハチマキなどは
ご遠慮いただいております。一番右のサメとイルカ。
同じカラーパターンから似ているけれど違うイキモノを作る。
本人気がついていないと思うのですが、実はその辺もとても大事な事なのです。
まあ、今はまだ伝えません。
やがて気がつくかもしれないし、忘れてしまうかもしれないし・・・。
僕らは「種を植えるだけ」です。

この子は、とてもサカナに詳しい子でした。
彼の作ったのは「カワハギ」です。いいじゃん!オイシソウじゃん!
もっといろいろなサカナをつくってみても面白いかもね。

背びれは逆さになってしまってますが、
「イイと思います」
歯の貼り方は表裏になってしまっていますが、
「アリだと思います」
そういう事は小さい事で、それよりも彼が初めて作った作品で
これだけ大きな作品が作れた!ってことの方がダイジな事なのです。

ウォッカは負けてしまいましたが、折しも競馬の日だった訳です。
「優駿」という感じのする馬ですな。いいんじゃないでしょうか?

クジラです。紅いけれどクジラです。
ちなみにクジラを作りたい子は結構いて、他にも紙がなりたいものはあるけれど、
まあ、クジラでもいいかあ。と思ったりして、気がつくと画面の中に沢山のクジラがいたりします。
ファシリテートする時に
「クジラは哺乳類であること」を伝えます。
「ヒレと尻尾の中には指や足の痕跡があること」を伝えています。
「目は小さくて口の端の上にある事」を伝えます。

たぶんこれは、親子で一枚の紙をシェアしたのだと思われます。
お母さんのカニ、娘さんのサメ、いずれもしっかりとした形がちぎれていると思います。
カニもよく出てくるモチーフです。足の数にこだわります。
足の数が一本足りないだけで、市場での値段が変わってしまうからです。
あれ?足りなくね??
(全体画像で確認してみました。しっかり本数揃ってました。ヨカッタ!)

大きなサカナです。貼付けてあるのは、他の方が残した端切れです。
ノビノビしていてイイと思います。
イベントとして行っているアートワークショップなので、
お一人様にお相手出来る時間が限られます。
もっと時間があって、もっともっとゆったりとした制作なら、
もっともっと子どもの考える時間に合わせた行程も可能なのでしょうが、
あくまで「時間の限られたイベント」なのです。
ですが、そこを逆手に取って「反射で作る」感覚を経験して欲しいとも考えています。
なんでもかんでも「ジックリ」が良い訳じゃない。
「直感」というのも実は大事な事だと思うのです。

まあ、色々と難しい事を並べても作者が面白かったか否かは
作者の表情に現れていると思います。
実に自慢げではりませんか。いいぞいいぞ!そう、君が作った作品には
確かに「イノチ」が宿っていると思うよ。

CMで人気のアルパカだそうです。
作品の大きさは、慣れもあるし、大胆さもあるでしょう。
必ずしも大人が大きな作品を創るとか、そういうことはありません。
今回このように作者と作品を並べているので、よくお分かりだと思うのですが、
作品だけ見ても、作者の年齢性別とは、簡単には結びつきません。

簡単に言えば、「紙をちぎる」という時点で、「上手」とか「思い通り」とかは無縁になります。
だから面白い!だから全年齢対応なのです。
また、「紙をちぎる作業」は、逆に言えばとても単純な作業です。
だから、誰でも参加出来るのです。ただし、その「気持ち」があればですがね。
講評002に続く