一年ちょっとぶりの更新
前回の記事は森口さんのガンダムソングカバーで、記事の中で少しアリプロの肉アルバムにも触れているけど、結局書けなかった(書くほどのアルバムでもなかったし)
私事ですが、去年の終盤から妊娠、結婚、ゴタゴタ、退職、そして出産、と人生においてなかなかの大きなイベントを迎えて、現在絶賛育児中です
子どもは可愛いが体はしんどい、そして様々な方面からメンタルは削られていき、体重もゴッソリ…とはいかず出産後にがくっと減ってじわじわ戻ってきました
ちなみに髪の毛はゴッソリ抜けました(産後ってほんとに髪の毛抜けるんだね…)
そして産後六ヶ月で就職して絶賛労働中でもありますがめちゃくちゃしんどいです
そんな感じで心身ともにギリギリで生きているところに、アリプロ30周年に先駆けて記念オリジナルアルバム「Belle Époque」がリリースされ、ささやかではありますが生活に潤いが出てきました
アリプロってもうメジャーデビュー30年になっちゃうんだねぇ、同い年で来年30になるのでかすかに親近感がわく
発表からリリースまで時間がそんなになくて、ワクワクしながら待ちかねて、ついに手に取った時の喜びよ!
30周年といっても気取ったところは特になく、いつも通りの濃ゆいオリジナルアルバム
でも記念アルバムらしくきらきらしく明るい曲も多いし、ファンサービスめいた曲もある!
個人的にはこのベルエポック、非のつけどころが無いくらい『名盤』だと思います
ということでちょこちょこっと好きな曲や気になった曲の所感を
◆アタシ狂乱ノ時代ヲ歌ウ
アルバムのトップらしいノリの良い曲
出だしやサビの旋律がたまらない!
今回はタイトルを冠した曲もなければ、サビで始まる曲がないとのことである意味異色のアルバムなのかも?
歌詞を読んでいると過去のアリプロのエッセンスを感じるんだけど、ひょっとしてこのアルバム自体が回顧的なコンセプトは入ってるのだろうか
そして歌詞の「Wow!Wow!Wow!」が目に入ってたまげた…アリプロの歌詞でこんな単語が出てくるなんて!
そういえば、令和が始まって早々に疫病が流行ったり色々あって、ある意味今も狂乱の時代なのかなぁ
◆転生離宮へ
個人的に好きな曲①
まず曲の荘厳さと切なさに悶えた、ドツボだった
歌詞としてはアリカさんお得意の輪廻転生の話だけど、こう、近年の曲は生命や地球への愛をすごく感じる
今私たちがこの地球に生まれて同じ時代を生きているのは奇跡であり
ひとも動物も植物も、生きとし生けるものの命は等しく平等であり…という感じの
そういうところにアリカさんの大きな愛を感じる
博愛主義的なのかな?アリカさんが書くととても情緒的で美しい日本語になるんだなあ…
◆大正撫子モダンガール
女性の地位はここ100年くらいでかなり向上して、世間に物申す女性もかなり増えてきてるけど(一部界隈では荒れている)
そうやって女性が自由に発言したり恋愛したりできるようになったのも、まさに「断髪の君」がいたからだ、という先達へのリスペクトと、いつの時代も女性は身を焦がすような恋をしたのだ、と、断髪の君を友のように近しく感じる、という一曲 だと思った
何より私は出だしの「黒い繭のような~」の詩に一撃でやられた
こういう歌詞がやっぱたまんないんだよね~~
メロディだけ聴くともっと薄暗い歌詞(少女と水蜜桃とかみたいな)が似合いそうだと思ったけど、こういうアンニュイな雰囲気も良いね…
◆Café d'ALIで逢いましょう
アリプロのスターシステムみたいな曲~~!!!
タイトルを見た時から「もしや…?」と思っていたら!!サビの疾走感と爽やかさがとても気持ちいい!
双子のホテルやテイラー、ダリの宝石店とかでお店シリーズ!と言っていたので今後もお店シリーズが出てくるかな?と思っていたら、まさかのアリプロの街角を作ってしまうとは…
歌詞に出てくる「多感な少年少女」とは、アリプロに胸を撃ち抜かれ耳から美しい毒を注がれたかつての私たちでもあるし、アリプロがOPEDを彩ったアニメの主人公たちでもある、と勝手に思っています
こうなってくると、ゴスロリバイブルみたいな雑誌でこの街のお店コンセプトで見開き数ページで特集してくれないかな笑
双子のホテルで双子コーデ、ダンディなおじさまコーデでテイラー、ギャルソンとか
あと、パガニーニのカプリースを引用・アレンジしてるから、夜は謎のヴィルトゥオーゾがふらりとやってきてヴァイオリンをかき鳴らしてたりしないかな
◆恋闇路
個人的に好きな曲② そして一番大好きな曲!!
もう、出だしの電子音からしてほの暗い恋の歌っていうのが解ってしまう
心中の歌ってアリプロそんなにないよね?
曲を聴く前にざっと歌詞に目を通すんだけど、最初はくのいちとその主が外れた恋をする歌なんだと思って(主様のせい)
そうよね、くのいちなら里を抜けても日陰者よね…と思ってたら違った笑 はずかし…
好きなフレーズは凌霄花のあたり
このフレーズひとつで、ああ絽の着物を羽織る盛夏に心中する道行(あるいは心中したあと連れ合って地獄へ行く道行)に燃えるように鮮やかな凌霄花がこぼれ咲いているんだな、と情景が脳裏にありありと想像できる
元ネタとなった絵も観たけど、それを観てから脳内でずーっとこの曲がかかってます
◆ドリアンヌ嬢の肖像
語りかけるような物語調の曲は久しぶりかもしれない
この曲めっちゃカッコいい メロディが正統派のカッコよさ カラオケで歌いたい
恥ずかしながら、元ネタとなった「ドリアン・グレイの肖像」は読んだことはないんだけど読んでみたくなっちゃった(言うだけで読まない)
女性にしただけなのに、退廃と享楽、残虐に耽るって何だかエリザベート・バートリーみたいだな…
ドリアン・グレイは最後肖像画を切り裂くことで自殺してしまったけど、ドリアンヌは肖像画から脱却を試みるということ?
阿呆なのでわからない…正直いうとこの曲が一番はっきり解釈できなくてモヤモヤしてる
◆君影草
片倉さんもインタビューで言っていたように、かなりシンプルな曲
だけど影が薄いわけではなく、気が付いたら心に引っかかって口ずさんでしまう曲
この曲はドリアンヌ嬢と比べると、歌詞はやや抽象的なのに背景や解釈がとてもしやすい
今まで日陰で過ごしてきた不老の人外が優しい人の子と触れあい、縁が生まれ、生きることの美しさや尊さを教わり、その人の子がいなくなった後も美しい世界で生き続けていく…みたいなベタな妄想をしながら聴いている
これも、「転生離宮へ」で思ったような、今生きている世界のかけがえのなさみたいなものを感じる
人の子に教えてもらった美しいもの、愛おしいもの、楽しいもの、そしていなくなった後のさみしさ、寒さ、悲しさ…それらを抱えてこれからもずっと生きていく切なさ
人外と人間って組み合わせはいつの時代も大好きです
◆令和燦々賛歌
とうとう令和の歌ができた!
踊りだしたくなるようなスウィング・ナンバーなのは、ベルエポック→狂乱の時代(ジャズエイジ)なのもあるのかな?
出だしの歌詞は「令和」の元ネタ?となった歌からか
万葉集からの典拠って優雅で良いよね~
歌詞には時折皮肉が混じるけど、令和という新しい時代への期待や喜びが込められているように感じられる
個人的に、この歌詞を読んでいると「十数年前にあんなにとがってた人からこんな詩が生まれるとは…」と何とも言えない気持ちになる笑
良い意味ですよ、アリカさん本当に丸くなったもんね
ライブは行けないけど、この曲で送り出してほしいなーと思っちゃうエンディング感笑
最後サビ前のメロディ、「アタシ狂乱ノ時代ヲ歌ウ」の出だしのアレンジなのが好き!
◆日出づる万國博覧会
初めて聴いた時、こんなポップな曲がアリプロに!?と驚嘆した笑
これ、アリプロ知らない人に聴かせてもアリハラにならない曲なのでは
今回、歌詞に英語の歌詞が結構入ってるのもかなり驚いてるのに
万博の歌っていうと、今までのアリプロならかなりナショナリズムや右向きの愛国心満載のものになると思っていたのに、かなり大衆向けで逆にすごい
これは白アリとかではなく正のアリプロ、プラスエネルギーがすごい
けど正統派な愛国心というか、今も昔も日本という国が大好き!というのがすごい伝わってくる
◆Art de Vivre (instrumental)
イントロ・アウトロはブラームスの前奏曲(だったと思う)
昔ピアノやってたときに譜読みだけしたことがあるから覚えている
結局練習しなかったけど、綺麗な曲だよね…
今回のインストゥルメンタル曲だけど、意味としては「暮らしの芸術」「生活美学」などが妥当かな?
暮らしの芸術なんて何だかライフスタイル雑誌のタイトルみたいだ笑
けど生活に根差した美術・芸術という印象で、日々の生き方に息づく芸術とか、日常に溶け込んだ美しいものとか、そういう感じで幅広く解釈している
個人的にはこの曲大好き!
あまり良くない言い方をすると、インスト曲って退屈で飛ばしちゃう人多いと思うんだけど、
これは飛ばさないで聴けそうだと思う
そういう意味でも「日常に溶け込んだ美しいもの(抵抗なくさらっと聴ける)」なのではないかと
◆森の祭典(通常盤のみ)
今回のアルバムで一番楽しみだった曲!!!
だって森の祭典ですよ
原典はインディーズ時代のライブビデオのみで音源なし、数年前にリリースされた「絶対音楽」の特典でビデオから抽出した音源をYouTubeで限定公開してただけ、正確な歌詞も何もネットになかった曲ですよ
そして新録・セルフカバーになって甦ったわけだけど、めちゃくちゃ良かった
「幻想庭園」時代のふわふわした形容しがたい恐怖や狂気がそのまま再現されてて感動した
メロディや歌詞だけでなく音や歌い方も当時のものに限りなく近づけていて涙さえ出てくる
これ、音源も歌詞カードもないから片倉さんアリカさん耳コピして書き起こしたってインタビューで見て笑っちゃった
けどそんな貴重な曲がこうやって34年ぶり?に蘇ったそれだけでファンやってて良かったぁ…と感動しました
ちなみにさっきからインディーズ時代からのファンです!みたいな顔して書いてるけどそんなことはありません
でもこの調子で音源化されてない「鬼百合の呪文」とか「フラネールの幻想」とかも復活してくれないかなー!!「森の祭典」は何だかんだ言って数年前にYouTubeで限定公開はされてるのよね
それまでファン続けよ!!!!
結局全曲感想かいちゃった
けど今回のベルエポックは捨て曲一切なし(こういう表現もほんとは嫌いなんだけど)
どれをとっても一級品の最高級にオススメのアルバムでした
他人に軽率に勧められるレベル 皆さん買ってください
けどアリプロも30周年だし、そろそろセルフカバーアルバムとか他アーティストによるトリビュートアルバムとかどうですか
個人的には「恋闇路」を椎名林檎に歌ってほしい