やや長めになりました







私はあるプロジェクトに志願した


それのプロジェクトとは

負傷で退役した若い軍人をサイボーグ化し

1人を一個小隊クラスの戦力にし

そしてさらに隊を組み

戦略兵器並の力を持たせよう

というものだった


自分もとある戦闘で

流れ弾が運悪く膝に当たり大手術をした

今では日常生活には支障がないものの

後遺症で膝には爆弾を抱え

時折爆発しては

痛みと負傷したときの悪夢に

悩まされていた


今は別の仕事をしているし

元軍人ということで

恩給で生活は困らないが

今の自分に納得がまだ出来ていない


戦闘マニアなのか?

と思われるかもしれないが

そうではなく

大した功績も残していないのに

恩給が出ていることに申し訳ない

というのもあるが

一発の弾丸で

子供の頃からの

“国を守る仕事をする”

という半ばで途切れた志に

どうしても未練があった


そんな中での

今回のプロジェクトだった


また現場に復帰出来る!


という喜びに

直ぐにプロジェクトに志願した

私以外にも

志願した者が少なからずいるらしい


しかし

軍団を組織するのは

まだ当分先の話で

サイボーグ化もまだ実験段階

成功率も一桁で

むしろ失敗して「死」という確率の方が

圧倒的に高いそうだ

なので

辞退する者も絶えなかった


私はといえば

閉ざされた道に

ほんの少しの確率であっても

また戻ることが出来るという希望に

賭けてみることにした

ある意味今の自分は

死んでるようなものだし

失敗して命を落としても

むしろプロジェクトの礎になれるなら

それはそれで志も少しは成し遂げられる


気になるとすれば両親のことくらいだが

兄が健在なので大丈夫だろう

そして幸い(?)にも恋人はいないので

他に気にすることはなにもない


プロジェクトの開始までに

身辺整理をしその日を待った



そして



遂にその日がやってきた


軍の施設の中でも

ひと握りの人間しか知らない場所へと

連れていかれた

そして契約書を渡され

内容を確認をしサインをするのだが

そのは内容を大まかに言えば

命の危険と命を落とした際の保証

まぁ既に死のリスクに関しては

覚悟は出来ているので今更だったが

保証されるとは思っていなかった

保証というのは今までの恩給に

さらにそれなりの額がプラスされるのだが

その受け取り先を

誰にするかというものだったので

受け取り先は両親にした

ここにきて懸念が解消されたので

安心して手術を受けることが出来る





契約書にサインをし

手術に臨んだ




手術は成功し自分はサイボーグとなった



身体は金属の骨格と

様々な武器で出来ている

もちろん

身体能力は数百倍に跳ね上がっている



そういえば

サイボーグになったお陰か

打たれた傷や後遺症による爆弾も

全く気にならなくなった



今度は膝に搭載された

本物の爆弾がいつ誤作動での爆発かを

気にするようになっていた








ん〜

ちょっとしたことの為の

長すぎる振り 笑笑笑